アカストスの娘
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アカストスの娘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 08:38 UTC 版)
このラーオダメイアは、イオールコス王アカストスと、アステュダメイアの娘。イーピクロスの子プローテシラーオスの妻。 ラーオダメイアは非常に貞淑な女性として知られる。彼女はプローテシラーオスと結婚したが、結婚後わずか1日で夫はトロイア戦争に出兵することになり、そして早々に戦死してしまった。一説によるとこの死の原因は、新居の建設に際し、神々に犠牲を供えることを怠ったためであるという。 ラーオダメイアは夫が死んだと聞いても忘れることが出来ず、夫にそっくりな像を作って交わった。憐れに思った神々はヘルメースに命じてプローテシラーオスを冥府から連れ戻してやった。ラーオダメイアは夫がトロイアから無事生還したと思って喜んだが、冥府に戻されたとき絶望して自ら死んだ。 またラーオダメイアは夫の訃報を聞いたとき、神々に願って3時間だけ夫と話をすることを許されたともいわれる。しかし3時間がたつと夫は再び冥府に戻された。ラーオダメイアは悲しみに耐えられず、夫にそっくりな青銅の像を作って自室に運び、神々の祭祀に見せかけて供物を供えながら、密かに像を抱きしめたり、キスしたりしていた。しかしその様子を使用人に見られ、人々を偽っていたことが露見し、父アカストスは娘のためを思って青銅の像を燃やしたが、ラーオダメイアはその火に飛び込んで焼け死んだという。 オウィディウスは、ラーオダメイアはまだ遠征軍がアウリスに停泊している頃に、寂しさに耐えられずに蠟で夫の像を作ったとしている。 死後については、ウェルギリウスは叙事詩『アエネーイス』の中で、ラーオダメイアが悲恋のために死後も冥府で苦しんでいると歌っている。ピロストラトスもラーオダメイアが冥府にいるとしているが、英雄霊となったプローテシラーオスがしばしば冥府を訪れるため、今でも新婚当初のように仲睦まじく暮らしていると述べている。
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