やわらかい枕木
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:56 UTC 版)
1801年、フランスからオスのスペイン・メリノが4頭、ニューヨークへ送られた。これは1799年、ハドソン川沿いに牧場を買い、フランスから移住のデュポン・ド・ネムール(Éleuthère Irénée du Pont, デュポン創始者)が、やはりハドソン川流域に牧場を所有していたパリの銀行家ドレセール(Delessert, ユグノー出身の200家族)に頼んで輸入したもので、1頭だけが無事にたどりついた。この種羊はドン・ペドロ(Don Pedro)と命名された。デュポンはデラウェア・メリーランド・バージニア・ペンシルベニアにも飼育牧場を開き、1810年には合衆国最大の牧羊業者となった。 1802年、ロバート・リビングストンは駐仏大使だったが、ルイ16世がシャロンに所有していたメリノから二組を手に入れてハドソン川の牧場へ送った。1809年『羊に関するエッセイ』を著した(大英博物館所蔵)。一方では1797年から1802年にかけ、デビッド・ハンフリー将軍(David Humphreys)がスペイン宮廷づめ大使として赴任し、任期が終わる1802年にカルロス4世からメリノ百頭をアメリカへ輸出する特許を得た。1809年とその翌年、駐リスボン米領事ウィリアム・ジャービス(William Jarvis)はスペイン王室が叩き売るメリノ羊を約4千頭も買いつけ、1811年には2万6千頭も輸入された。 1840年代から欧州各国のメリノを輸入して交配できるようになった。カリフォルニア・ゴールドラッシュ開拓者の生活需要から羊群も西へ大移動していった。牧羊事業は1884年にピークを迎えた。羊種改良は20世紀に入っても活発に行われた。
※この「やわらかい枕木」の解説は、「メリノ種」の解説の一部です。
「やわらかい枕木」を含む「メリノ種」の記事については、「メリノ種」の概要を参照ください。
- やわらかい枕木のページへのリンク