べき乗和による導入とは? わかりやすく解説

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べき乗和による導入

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 18:40 UTC 版)

ベルヌーイ数」の記事における「べき乗和による導入」の解説

ベルヌーイ数は、もともと、連続する整数べき乗和を定式化する際に、展開係数として導入された。 現代表記法によって書くならば、定式化するべき乗和とは、 S k ( n ) ≡ ∑ j = 0 n − 1 j k = 0 k + 1 k + 2 k + ⋯ + ( n − 1 ) k {\displaystyle S_{k}(n)\equiv \sum _{j=0}^{n-1}j^{k}=0^{k}+1^{k}+2^{k}+\cdots +(n-1)^{k}} なる総和である。この総和は、ベルヌーイ数用いてS k ( n + 1 ) = 1 k + 1 ∑ j = 0 k ( k + 1 j ) B j n k − j + 1 {\displaystyle S_{k}(n+1)={\frac {1}{k+1}}\sum _{j=0}^{k}{k+1 \choose j}B_{j}\,n^{k-j+1}} のように書くことができる。 ベルヌーイ数漸化式は、べき乗和を定式化した際の考察から得られる。 さらに、ベルヌーイ数指数母関数が x/ex − 1 となることから、その母関数を現在ではベルヌーイ数の定義とする。 ヤコブ・ベルヌーイ彼の著書推測術』でベルヌーイ数導入した際、べき乗和を上に書いたような 0 から n − 1 にわたる和でなく、1 から n にわたる和: S ^ k ( n ) ≡ ∑ j = 1 n j k = 1 k + 2 k + 3 k + ⋯ + n k {\displaystyle {\hat {S}}_{k}(n)\equiv \sum _{j=1}^{n}j^{k}=1^{k}+2^{k}+3^{k}+\cdots +n^{k}} として扱っていた。 ベルヌーイは、その著書整数べき乗 nc の和を計算する公式として、次の数式記している。 ∫ n c = 1 c + 1 n c + 1 + 1 2 n c + c 2 A n c − 1 + c . c − 1. c − 2 2.3.4 B n c − 3 + c . c − 1. c − 2. c − 3. c − 4 2.3.4.5.6 C n c − 5 + c . c − 1. c − 2. c − 3. c − 4. c − 5. c − 6 2.3.4.5.6.7.8 D n c − 7 + … … {\displaystyle {\begin{aligned}\int n^{c}&={}{\frac {1}{c+1}}n^{c+1}+{\frac {1}{2}}n^{c}+{\frac {c}{2}}An^{c-1}+{\frac {c.c-1.c-2}{2.3.4}}Bn^{c-3}\\&\quad \quad \quad {}+{\frac {c.c-1.c-2.c-3.c-4}{2.3.4.5.6}}Cn^{c-5}\\&\quad \quad \quad {}+{\frac {c.c-1.c-2.c-3.c-4.c-5.c-6}{2.3.4.5.6.7.8}}Dn^{c-7}+\ldots \ldots \end{aligned}}} この数式記載されている展開係数 A , B , C , D , … {\displaystyle A,B,C,D,\ldots } がベルヌーイ数 ( B 2 {\displaystyle B_{2}} 以降) である。ベルヌーイ記した数式は、 S ^ k ( n ) = 1 k + 1 ∑ j = 0 k ( k + 1 j ) B ^ j n k − j + 1 {\displaystyle {\hat {S}}_{k}(n)={\frac {1}{k+1}}\sum _{j=0}^{k}{k+1 \choose j}{\hat {B}}_{j}\,n^{k-j+1}} に相当する。この数式用いた展開係数 B ^ j {\displaystyle {\hat {B}}_{j}} は、 B ^ 1 = 1 / 2 ( = − B 1 ) , B ^ j = B j ( j ≠ 1 ) {\displaystyle {\hat {B}}_{1}=1/2\,(=-B_{1}),\quad {\hat {B}}_{j}=B_{j}\quad (j\neq 1)} のように、 j ≠ 1 {\displaystyle j\neq 1} においてベルヌーイ数一致する一部文献では B j {\displaystyle B_{j}} の代わりに B ^ j {\displaystyle {\hat {B}}_{j}} をベルヌーイ数呼んでいる。 一方日本ではベルヌーイとほぼ同時期に関孝和べき乗和を定式化し、ベルヌーイ数発見していた。 そのため、ベルヌーイ数を関・ベルヌーイ数と書いている文献もある。

※この「べき乗和による導入」の解説は、「ベルヌーイ数」の解説の一部です。
「べき乗和による導入」を含む「ベルヌーイ数」の記事については、「ベルヌーイ数」の概要を参照ください。

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