びざん型巡視船 (初代)とは? わかりやすく解説

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びざん型巡視船 (初代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/15 01:24 UTC 版)

びざん型巡視船
基本情報
艦種 特130トン型PS[1]
運用者  海上保安庁
就役期間 1966年 - 1993年
前級 あかぎ (初代)
次級 あかぎ型 (2代)
要目
満載排水量 42トン[1]
総トン数 85トン
全長 26.0 m[1]
最大幅 5.60 m[1]
深さ 2.70 m[1]
吃水 0.87 m
主機 ディーゼルエンジン×2基
推進器 スクリュープロペラ×2軸
出力 1,140仏馬力(PS)[1]
速力 20ノット[1]
航続距離 400海里(18ノット巡航時)[1]
乗員 14名 (最大搭載人員)
兵装 12.7mm単装機銃×1基
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びざん型巡視船英語: Bizan-class patrol vessel)は、海上保安庁が運用していた巡視船の船級。区分上はPS型、公称船型は特130トン型[2][3]

概要

海上保安庁では、特殊な波浪条件に対応できる特殊救難用の130トン型巡視船として、昭和36年度計画で「つくば」、昭和39年度計画では「あかぎ」を建造した。特に「あかぎ」は、船体重量軽減のために肋骨・縦通材・甲板・横隔壁・上部構造物はアルミニウム合金、外板は台湾ヒノキ二重張りとしており、主機関の出力強化もあり、当時の海保船艇最速の28ノットを発揮できた[2]

しかしこのような軽合金骨・木皮構造では、異種材料の組み合わせによる強度上の問題が指摘された。このことから、昭和40年度計画で建造する特殊救難用130トン型巡視船は、船体を全軽合金製とすることとなった。これによって建造されたのが本型である。船型は、耐波性能を重視して、深いV型(ディープVモノヘドロン船型)を採用した[3]。主機関としては、1・2番船では三菱12DH20MTKディーゼルエンジン(単機出力570馬力)を搭載して、常用速力は19ノットとしていたが、3番船では、「あかぎ」と同じ池貝-MTU MB820Dbディーゼルエンジン(単機出力1,100馬力)に変更し、速力は23.1ノットとなった[2]

同型船一覧

計画年度 # 船名 建造所 竣工 配属 解役
昭和40年 PS-42 びざん 三菱重工業下関造船所 1966年3月28日 小松島(第五管区) 1987年2月26日
昭和43年[1] PS-47[4] あさま[4] 1969年1月31日[1] 鳥羽(第四管区)→
(第七管区)[4]
1988年3月5日[4]
昭和44年[1] PS-48[1] しらみね[1] 1969年12月15日[1] 高松(第六管区)[1] 1993年3月19日

参考文献

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 「資料・海上保安庁」『世界の艦船』 通巻第379集、1987年5月号、海人社、1987年5月1日、93-108頁。 
  2. ^ a b c 徳永陽一郎、大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空 (交通ブックス205)』成山堂書店、1995年、76-77頁。ISBN 4-425-77041-2 
  3. ^ a b 「海上保安庁全船艇史」『世界の艦船』第613号、海人社、2003年7月、81頁、NAID 40005855317 
  4. ^ a b c d 「海上保安庁ニュース」『世界の艦船』 通巻第392集、1988年4月号、海人社、1988年4月1日、162頁。 



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