パレスチナ解放機構(ぱれすちなかいほうきこう)(PLO)
アラファト議長を指導者とするパレスチナ人の政治組織のこと。イスラエルに占領されたパレスチナ地域の主権を回復させ、独立国家の建設を目指している。
第2次世界大戦後、ユダヤ人の国として建国されたイスラエルは、世界中に散らばっていたユダヤ人をパレスチナ地域に移住させるとともに、アラブ人の難民(=パレスチナ人)を発生させた。そこで、パレスチナ人が結集し、1964年にパレスチナ解放機構 (PLO) を組織した。
パレスチナ解放機構 (PLO) は、1993年にイスラエルとの間でパレスチナ暫定自治協定に合意すると、それまで対立を続けていたイスラエルとの関係を大きく前進させた。1996年、パレスチナ人の最高意思決定機関「パレスチナ民族評議会」は、パレスチナ民族憲章からイスラエル破壊条項を破棄するに至った。
イスラエル軍が撤退し、パレスチナ人による自治が始まった地域では、ガザに本部を置く暫定自治政府が行政と警察の権限をもっている。この暫定自治政府は、パレスチナ解放機構 (PLO) が実質的な役割を担っている。
現在、和平交渉に反対する勢力の間で、戦火が飛び交っている。アラファト議長は、イスラエルに対してテロ攻撃を仕掛けるイスラム原理主義組織・ハマスなどの取締りにあたる立場だが、パレスチナの問題は根が深いため、難しい舵取りを迫られているわけだ。
▲関連キーワード「中東・欧州和平交渉」
▲関連キーワード「パレスチナ自治政府」
(2001.12.05更新)
- ぱれすちなかいほうきこうのページへのリンク