ないぞう‐とうがい〔ナイザウ‐〕【内臓頭蓋】
顔面頭蓋
別名:内臓頭蓋
【英】:Viscerocranium
顔面頭蓋(内臓頭蓋)は、上、下顎など、元来、鰓に近い関係をもつ内臓弓に由来する骨格である。ヒトの胎児では6対ある内臓弓のうち、第1内臓弓の主部は後の下顎部となる顎骨弓であって、その中に第1内臓弓軟骨(Meckel軟骨)がある。Meckel軟骨の後上部は前方に屈して、上顎の部に翼方形軟骨などをつくる。これを中心として上顎とその周囲では皮骨性の蝶形骨翼状突起の内側板、上顎骨、口蓋骨、頬骨が、下顎ではMeckel軟骨を中心として下顎骨ができる。第2内臓弓軟骨(Reichert軟骨)と第3内臓弓軟骨の前方部からは舌骨が生じ、Reichert軟骨の広報部は側頭骨の茎状突起となる。従って、舌骨も顔面頭蓋(内臓頭蓋)に所属させられる。下級脊椎動物では下顎骨と、上顎の方形骨とが顎関節をつくるが、哺乳類では下顎骨は著憶説、脳頭蓋(神経頭蓋)の底(側頭骨鱗部)に関節する。これに伴って、方形骨、Meckel軟骨の最後部、第2内臓弓軟骨の最後部は耳殻(側頭骨岩様部)の側面の陥凹のなか(中耳)に取り込まれ、3個の耳小骨となる。しかし、耳小骨は習慣上、内臓頭蓋としては扱われない。
ないぞうとうがいと同じ種類の言葉
- ないぞうとうがいのページへのリンク