ショーイング
【英】: showing
掘削現場では、現在掘っている地層がどんな地質か、油、ガスが地上に出てきていないかを絶えず観察している。このように、油やガスが地上に現れることを油徴、ガス徴あるいはこれを一般的にショーイングといっている。ショーイングは、地層中に油やガスがあれば掘削泥水がカッティングス(掘削した地層の掘りくず)を地上にもってくるとき、その中に一緒に混じって地上に運ばれ、油膜、ガス泡となって現れるのである。ショーイングのある場合は、マッド・デッチ(泥水が地上に上がってマッド・スクリーンまで流れる通路)で泥水が波立ったり、激しいときには、ロータリー・テーブルを打つ場合もある。このようなときには、やぐらに油やガスが噴出しないように、ケーシング・パイプとドリル・パイプのアニュラス部を遮断し、防噴対策をする。ショーイングによって、泥水比重が著しく低下するため、地上に回収された泥水はマッド・ガンなどで大気中に触れさせ、脱ガスしてから再びポンプで坑底に送られる。泥水比重は地層圧よりも常に大きくして、これを抑圧しながら掘削される。このため、微細な徴候を見逃さないように、炭化水素検出器やガス・クロマトグラフを利用して炭化水素成分を深度に合わせて自動的に記入させ、油層、ガス層の存在あるいは異常高圧層を早期に予知するよう努めている。油徴をみるには、このほか、紫外線ボックスにカッティングスを入れて紫外線を通してみると、原油の徴候があれば黄色を呈することがある。このような検査によって、油層、ガス層がありそうだと分かると、泥水比重を大きくして地層を抑圧しながら掘り進み、掘り止めて電気検層実施後あるいは抑圧してすぐ油・ガス層に DST(ドリル・ステム・テスト)を実施する。このように、ショーイングは泥水比重と密接な関係があり、重要なものである。 |

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