さとうなおかた

デジタル大辞泉

さとう‐なおかた〔‐なほかた〕【佐藤直方】

読み方：さとうなおかた

［1650〜1719］江戸中期の儒学者。備後の人。山崎闇斎(やまざきあんさい)に師事。崎門三傑の一人と称されたが、朱子学の純一性を主張し、垂加神道を唱えた師のもとを去った。著「四書便講」など。

世界宗教用語大事典

さとうなおかた 【佐藤直方】

江戸前期の儒学者。備後福山生まれ。山崎闇斎に学び永田養庵・浅見絅斎らと共に崎門の三傑といわれたが、闇斎の垂加神道に同調しなかったので破門された。老・荘・仏を排し、伊藤仁斎とも対立、赤穂浪士を義士とするのにも反対した。著『排釈録』他。（一六五〇～一七一九）

美術人名辞典

佐藤直方

読み方：さとう　なおかた

江戸前期の儒者。備後福山生。名は直方、通称は五郎左衛門。初め山崎闇斎門下の永田養庵に学び、22歳の時闇斎に入門。浅見絅斎・三宅尚斎と共に崎門三傑と称された。のち朱子学に傾倒し、師の神儒兼学派に対抗する純儒派を築いた。鋭敏で理知的な性格の持ち主で、赤穂浪士の復讐を義挙とする世風にも反対した。著書に『排釈録』『鬼神集説』、門人稲葉黙斎が編集した講義録に大部の『韞蔵録』がある。享保４年（1719）歿、70才。