回避学習理論
読み方:かいひがくしゅうりろん
回避学習の理論は、一般の学習理論とは区別して扱われることが多かった。その理由は、電撃の提示を受けることがなくても回避反応が強化されていることや、回避反応はいったん獲得されれば消去抵抗が大きいことなどのためである。主な回避学習の理論には、Mowrer( 1960)の改訂2過程説、Bolles & Grossenら(1969, 1970)による安全信号説、Schoenfeld(1950)の2次性嫌悪刺激説、Herrnsteinら(1969)による電撃頻度低減説と弁別刺激説、Bolles(1970)の種に特有な防御反応説、Seligman &Johnstonら(1973)による認知説がある。Learned Helplessness 学習性絶望Maier ら(1969)が行った実験がくしゅうせいぜつぼうによって、ヒトの無気力状態やうつ状態は学習された場合があるかも知れないことが示唆された。実験経験のないイヌに対する弁別型回避条件づけに先行してハンモックによって身体を拘束したまま、逃避不可能な電撃を一定の回数だけ提示する。その後、シャトル箱での通常の弁別型の回避条件づけを行うが、逃避不可能な電撃を受けたイヌは回避反応も逃避反応も行わず、電撃が自動的に終結するまで(実験者が提示するだけの)電撃を受けるようになった。このような現象を学習性絶望という。
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