うんめいろん

デジタル大辞泉

うんめい‐ろん【運命論】

読み方：うんめいろん

世の中の出来事は、すべてあらかじめそうなるように定められていて、人間の力ではそれを変更できないとする考え方。宿命論。

世界宗教用語大事典

うんめいろん 【運命論】

一切の出来事は、人間の意志にかかわりなく運命によって決定するものだ、との考え方。人間の力ではそれを変えられないと見る。宿命論と同じ。古代西アジアの占星術や、中国の亀甲占いなども、神や天の意志を知ろうとするのだから運命論が基底にあると考えられ、ギリシアの歴史観も、中国の天命思想も、仏教の因果応報思想も、キリスト教の神の規定も、イスラム教のアラー信仰も、一種の運命論とみることができる。勿論これらは単純なものではなく、時代により種々変化している。運命はラテン語ではファトゥムで〈言われたこと＝予言〉の意、ギリシア語ではモイラ〈持ち分＝分けまえ〉の意、漢字では〈めぐりあわせ〉の意（運勢とも）。