いつか、無重力の宙で
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/14 07:32 UTC 版)
いつか、無重力の宙で | |
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ジャンル | 連続ドラマ |
脚本 | 武田雄樹 |
演出 | 佐藤玲衣 盆子原誠 押田友太 |
出演者 | 木竜麻生 森田望智 片山友希 伊藤万理華 奥平大兼 田牧そら 上坂樹里 白倉碧空 山下桐里 鈴木杏 生瀬勝久 |
ナレーター | 柄本佑 |
音楽 | 森優太 |
エンディング | 吉澤嘉代子「うさぎのひかり」 |
国・地域 | ![]() |
言語 | 日本語 |
時代設定 | 2023年 |
製作 | |
制作統括 | 福岡利武 |
プロデューサー | 南野彩子 |
撮影地 | 関西近郊 |
制作 | NHK大阪放送局 |
放送 | |
放送チャンネル | NHK総合テレビジョン |
映像形式 | 文字多重放送 |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | ![]() |
放送期間 | 2025年9月8日 - 10月30日(予定) |
放送時間 | 月曜 - 木曜 22:45 - 23:00 |
放送枠 | 夜ドラ |
放送分 | 15分 |
回数 | 全8週・32話(予定) |
公式ウェブサイト | |
番組年表 | |
前作 | 藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ(シーズン3) |
次作 | ひらやすみ(予定) |
『いつか、無重力の宙で』(いつか、むじゅうりょくのそらで)は、日本のテレビドラマ。平凡な人生を生きている30歳代の女性たちが、かつて高校の天文部で語り合っていた宇宙への夢と再び向き合い、二度目の青春の日々へと進み始める様子を通じて、その喜びや葛藤を描く作品である[1]。オリジナル脚本のドラマで、主演は木竜麻生[2]。2025年9月より、NHK総合テレビジョン「夜ドラ」枠で放送中。
あらすじ
2023年[3]。主人公の望月飛鳥は、大阪の広告代理店に勤務している[4]。高校時代には天文部で、仲間たちと共に宇宙へ行くことを夢見て、「一緒に宇宙へ行こう」と約束し合ったものの、現在では仕事に忙殺され、本当にやりたいことを見失いつつある[5]。
そんなある日、飛鳥のもとに13年ぶりに、天文部の仲間であった日比野ひかりが現れる[4]。ひかりは現在でも宇宙への夢を追いかけていたものの、宇宙飛行士選抜試験の直前に、その夢に破れている[4]。落ち込んでいるひかりに対して、飛鳥は新たに宇宙を目指す手段として、超小型の人工衛星を打ち上げることを提案する[6]。飛鳥は天文部の仲間であった水原周、木内春子にも呼びかけて、人工衛星の製作に取り組み始める[4]。
しかし知識も資金もなく、宇宙への道は遠い[4]。行きつけのレストランの店員の金澤彗からも呆れられる[7]。それでも4人は、高校時代の友情を再び確かめ合い[8]、かつての自分たちの夢に背中を押される形で再び宇宙を目指し、二度目の青春の日々へと進み始める[6]。
キャスト
元天文部
- 望月 飛鳥(もちづき あすか)〈30〉
- 演 - 木竜麻生[2](高校時代:田牧そら[9])
- 主人公[6]。大阪の広告代理店の入社9年目のOL[9]。社員代表のように扱われているが、実際には上司や部下の肩代わりで、仕事に忙殺されている[8][10]。
- 日比野 ひかり(ひびの ひかり)
- 演 - 森田望智[2](高校時代:上坂樹里[9])
- 飛鳥の高校時代の親友[11]。周囲に惑わされることなく、常に自分の好きなことを追い続けている[5]。
- 水原 周(みずはら あまね)
- 演 - 片山友希[5](高校時代:白倉碧空[9])
- 食品メーカーの営業職。自由奔放に観られがちだが、実は繊細で傷つきやすい[5]。
- 木内 晴子(きうち はるこ)
- 演 - 伊藤万理華[5](高校時代:山下桐里[9])
- 地元の市役所勤めでシングルマザー。堅実派だが、興味を抱いたことには熱心に突き進む一面もある[5]。
周辺の人物
- 金澤 彗(かなざわ けい)
- 演 - 奥平大兼[7]
- 宇宙工学を学ぶ大学生で、ファミリーレストランのアルバイト店員[7]。
- 和泉 季子(いずみ きこ)
- 演 - 鈴木杏[9]
- 彗が所属する宇宙工学の研究室の先生。人工衛星にも詳しい[9]。
- 舎人 五郎(とねり ごろう)
- 演 - 生瀬勝久[9]
- 飛鳥たちが利用するタクシーの運転手[9]。
- 天の声 / 語り
- 声 - 柄本佑[6]
- 飛鳥たち4人を見守る存在[6]。
スタッフ
- 脚本 - 武田雄樹[5]
- 演出 - 佐藤玲衣、盆子原誠、押田友太[5]
- 音楽 - 森優太[9]
- 主題歌 - 吉澤嘉代子「うさぎのひかり」[12]
- 制作統括 - 福岡利武[5]
- プロデューサー - 南野彩子[5]
- 制作 - NHK大阪放送局[13]
製作
演出を担当する佐藤玲衣(NHK)は、登場人物の望月飛鳥や日比野ひかりと同じ世代であり、周囲の気持ちや重圧などに対処できるような年齢になったがために逆に、心からやりたいこと、やりたくないことを見失うことがあることから、過去に「この人がいれば何でもできるかもしれない」と思っていた感覚を取り戻すことができれば、何でも可能ではないかと考えて、このドラマの企画に繋がった[14]。
プロデューサーの南野彩子(NHK)によれば、30歳代の女性を主人公とするドラマは、結婚や出産を題材とした作品や、キャリアを目指す作品が多いと感じており、仕事に忙殺されながらも好きなことや夢を追いかける女性を主人公とすることがないと、佐藤玲衣とよく話していた[14]。そこへ佐藤からこのドラマの企画を受けて、夢にかける思いや、友達を大事にする気持ちを大切に描きたいと考えたことで、30歳代の女性が夢をもう一度掴つかみ直すという、このドラマの製作に至った[14]。
また、放送時期の2025年は、NHKが放送開始から100年の節目を迎えたことを機に、「放送100年 NHK 宇宙・未来プロジェクト」として「宇宙・未来」がテーマに掲げられており、このプロジェクトの一環として、宇宙を題材として放送される番組の一つでもある[15]。人工衛星の製作の描写には、実際に人工衛星の開発に携わっている大学研究者や取材先の技術者たちが協力して、実際の製作・開発のプロセスを取り入れており、アマチュア無線や無線機の扱いにも、専門家の考証を受けている[16]。2024年に未経験の女性団体として日本初の人工衛星の打ち上げに成功した「コスモ女子[17]」も、取材に協力している[18]。
撮影は2025年5月から、関西近郊で行われた[6]。大阪府池田市各所や[19]、大阪市立科学館[20]、大阪公立大学の中百舌鳥キャンパス[21]、神戸学院大学などが[22]、撮影場所として用いられた。
脚注
- ^ ゆるま小林 (2025年8月30日). “「NHK夜ドラ」から再び名作誕生か 『いつか、無重力の宙で』を見逃せない理由”. ENTAME next. 徳間書店. 2025年9月9日閲覧。
- ^ a b c “夜ドラ「いつか、無重力の宙(そら)で」制作開始のお知らせ”. 日本放送協会 (2025年5月26日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ “夜ドラ「いつか、無重力の宙で」キャスト・人物相関図【NHK公式】”. 日本放送協会 (2025年9月8日). 2025年9月11日閲覧。
- ^ a b c d e “夜ドラ「いつか、無重力の宙(そら)で」メインビジュアル完成のお知らせ”. 日本放送協会 (2025年8月7日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “夜ドラ「いつか、無重力の宙で」”. TVガイドWeb. 東京ニュース通信社 (2025年9月5日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ a b c d e f “夜ドラ「いつか、無重力の宙(そら)で」新たな出演者・語りのお知らせ”. 日本放送協会 (2025年7月16日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ a b c 加賀美光希 (2025年7月17日). “奥平大兼、NHK夜ドラ「いつか、無重力の宙で」出演決定! 宇宙工学専攻のクールな大学生に”. シネマトゥデイ. 株式会社シネマトゥデイ. 2025年9月9日閲覧。
- ^ a b 「クリップ 木竜麻生『いつか、無重力の宙で』見る人にすてきな時間を」『産経新聞』産業経済新聞社、2025年9月4日、朝刊、5面。
- ^ a b c d e f g h i j “夜ドラ「いつか、無重力の宙(そら)で」新たな出演者・音楽・主題歌のお知らせ”. ORICON NEWS. 株式会社oricon ME (2025年8月12日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ 宮嶋範「試写室 夜ドラ「いつか、無重力の宙で」」『読売新聞』読売新聞社、2025年9月8日、東京朝刊、26面。
- ^ 「木竜麻生がNHKドラマ「いつか、―」で初共演の森田望智と「最強」タッグ」『スポーツ報知』報知新聞社、2025年8月26日、18面。
- ^ “吉澤嘉代子、新曲「うさぎのひかり」がNHK夜ドラ『いつか、無重力の宙で』主題歌に決定”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2025年8月12日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ “木竜麻生、“天の声”柄本佑に「大きく支えていただいた」きょうから放送スタートNHK夜ドラ『いつか、無重力の宙で』【コメントあり】”. ORICON NEWS. 株式会社oricon ME (2025年9月8日). 2025年9月11日閲覧。
- ^ a b c “夜ドラ「いつか、無重力の宙で」会見リポート 木竜麻生&森田望智「自分の好きなものは好きでいていい!」“人工衛星を作る”という夢を追う30代女性の“青春”物語”. ステラnet. NHK財団 (2025年8月28日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ “放送100年 NHK 宇宙・未来プロジェクト開始! さまざまな番組で宇宙を特集”. 日本放送協会 (2025年6月26日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ 梅本真由美 (2025年9月10日). “NHK夜ドラ「いつか、無重力の宙で」が9月スタート”. アストロアーツ. 2025年9月11日閲覧。
- ^ 井口恵 (2024年9月10日). “世界も驚いた「日本人宇宙好き女子」の衛星打上げ スペースX社「ファルコン9ロケット」で快挙へ”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. p. 1. 2025年9月11日閲覧。
- ^ “NHK夜ドラ「いつか、無重力の宙で」取材協力のお知らせ”. コスモ女子 (2025年9月8日). 2025年9月11日閲覧。
- ^ 純子@いけほ (2025年9月5日). “9月8日(月)スタートのNHK夜ドラ「いつか、無重力の宙で」に注目! / 高校時代の天文部の女子4人組が、大人になって忘れていたかつての夢と再会するストーリー / 池田市各所で撮影があったんだって!”. いけだ報道. Ikeda Role and Creation 株式会社. 2025年9月9日閲覧。
- ^ osaka_kagakukanの2025年9月7日のツイート、2025年9月11日閲覧。
- ^ “中百舌鳥キャンパスがNHK夜ドラ『いつか、無重力の宙で』の撮影地に!”. 大阪公立大学 (2025年9月4日). 2025年9月9日閲覧。
- ^ かな (2025年9月8日). “神戸の「大学」がロケ地になった夜ドラ『いつか、無重力の宙で』が、9月8日放送スタート”. 神戸ジャーナル. 株式会社ジャーニージーン. 2025年9月11日閲覧。
関連項目
- CubeSat - 作中で題材となる小型人工衛星
外部リンク
NHK総合 夜ドラ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
いつか、無重力の宙で
(2025年9月8日 - 10月30日〈予定〉) |
ひらやすみ
(2025年11月3日 - 12月4日〈予定〉) |
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