『赤蝦夷風説考』(あかえぞふうせつこう)
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「工藤平助」の記事における「『赤蝦夷風説考』(あかえぞふうせつこう)」の解説
上下巻より成る。ロシアの南下に警告を発し、開港貿易とともに蝦夷地の経営を論じた著作。ロシア人が蝦夷地に迫っていることを憂慮し、天明元年(1781年)蘭書の知識により『魯西亜誌』を編述、ロシアとカムチャッカの歴史と現状を記した。翌々年、これを下巻として上巻には経世を述べ、ロシアが望むのは交易であり、長崎などに港を開いて蝦夷地の金銀を発掘し交易を開くことを提案した。ひそかに幕府に呈されたものであるが、林子平や本多利明らの海防論の先駆けとなり、田沼政権の外交政策にも影響をあたえた。平助自身は著述の公刊を好まなかったといわれる。
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