『四捨五入』と農業問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 02:20 UTC 版)
「四捨五入殺人事件」の記事における「『四捨五入』と農業問題」の解説
井上ひさしは作中の人物に、農民以外の者にとって、農民の価値は必要に応じて変わるが、一や二の四以下であって五や六ではない、と語らせており、これが題名の由来であると考えられる。その農民に関わる話題として、農業の機械化政策によって、機械製造業・化学工業に国内市場を作り出し、余った農村労働力が高度成長を支え、付加価値の高い農作物への転換を促したとしている。しかし、減反政策により農家の農産収入と農外収入の比が3:7となったこと、工業製品を輸出するために麦を400万トン輸入していること(米は600万トン余っているのに)、付加価値の高い農作物は生産過剰になり易く、やがて貿易自由化される作物であることが現状として紹介されている。そしてその問題の責任者として、1.『国際分業論』を唱える大企業の経営者、2.『米は高い』という日本国民、3.無関心な日本の知識人を挙げている。
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