『修業立志編』との関係
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「時事新報論集」の記事における「『修業立志編』との関係」の解説
『修業立志編』は1898年(明治31年)に発行された福澤の署名著作で、『時事新報』に掲載された福澤の社説や演説、エッセイを集めたものである。石河の大正版『福澤全集』「端書」によると、『時事新報』に掲載された福澤の論説はすべて「時事論集」中に収録されているので、『修業立志編』自体は単独の著作としては大正版全集に収録されていないとされている。編纂者の石河は「慶応義塾編纂の『修業立志論(ママ)』に載て居る文章は、本集『時事論集』中の各篇に分載せるを以て、別に一冊として収録せず」と記している。 現行版『福澤諭吉全集』においても同様に『時事新報』に掲載された論説はすべて「時事新報論集」に収録されているので、『修業立志編』は単独の著作としては収録されていない。編纂者は『修業立志編』と「時事新報論集」との関係について次のように記している。 管が「時事新報」の社説などを取集めて「修業立志編」と題して編纂し、福澤の著書として出版したときのもの。この編纂物は大部分は福澤の筆に成つた社説であるが、中に二、三の福澤以外の人の執筆したものも混つてをり、且つ福澤執筆の社説はすべて「時事論集(ママ)」中に採録してあるので、本全集では「修業立志編」は單行本の形では採録しなかつた。 — 現行版『福澤諭吉全集』第18巻822頁 これらの注記に記された編集方針は実際には異なり、『修業立志編』に収録された全42編の中で、9編が大正昭和版全集にも現行版『福澤諭吉全集』にも未収録である。すなわち、これらの9編は福澤の署名がある『修業立志編』に収録されたにもかかわらず、今までに発行されたどの福澤全集にも未収録となっている。
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