『ねじまき鳥クロニクル』との主な相違点
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「ねじまき鳥と火曜日の女たち」の記事における「『ねじまき鳥クロニクル』との主な相違点」の解説
本短編では妻の名前はない。『ねじまき鳥クロニクル』では初めから「クミコ」と明かされている。 妻からの電話が終わったあと「僕」は台所に行って水を飲むが(ここまでは同じ)、本短編では「僕」はFMラジオのスイッチを入れる。「ラジオはロバート・プラントの新しいLPを特集していたが、二曲ばかり聴いたところで耳が痛くなってきたのでスイッチを切った」という描写がある。 「かつては――と僕は思った――僕も希望に燃えたまともな人間だった。高校時代にはクラレンス・ダロウの伝記を読んで弁護士になろうと志した」という記述は、『ねじまき鳥クロニクル』にはない。 本短編の妻の職業はデザイン・スクールの事務であるが、『ねじまき鳥クロニクル』では「健康食品や自然食料理を専門とする雑誌の編集」に変更されている。ただし友だちの編集者からイラストレーションの仕事をまわしてもらっているという部分は同じ。 電話の女は「僕」に、「あなたの頭の中のどこかに致命的な死角があると思わないの?」と言う。この「死角」という言葉は『ねじまき鳥クロニクル』では、別の章「11 間宮中尉の登場、温かい泥の中からやってきたもの、オーデコロン」に出てくる。 本短編では飴色の縁の濃いサングラスをかけた女の子の名前はない。『ねじまき鳥クロニクル』では「僕」と再会したときに「笠原メイ」という名前であることが明かされる。 本短編の猫の名前は「ワタナベ・ノボル」だが、『ねじまき鳥クロニクル』の猫の名前は「ワタヤ・ノボル」である。
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