『「同和利権の真相」の深層』関連
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「同和利権の真相」の記事における「『「同和利権の真相」の深層』関連」の解説
部落解放同盟による「見解」発表の後、2004年1月になって、宮崎学、呉智英らが名を連ねる反論本『「同和利権の真相」の深層』が解放出版社から刊行され、「『真相』シリーズはこれまで部落が差別されてきた現実を無視している」などの批判を展開した。(以下、『深層』と略記する) こうした『深層』著者グループの反論に対して、寺園は、「運動・行政を批判する資格と専門性 ──角岡伸彦「『同和利権の真相』の深層」に答えて」(「こぺる」2004年3月号)において再反論している。 なお、『深層』の著者たちの中で最も精力的に『真相』批判を展開しているのは、呉智英のインタビューも担当した角岡伸彦である。角岡は、『深層』発刊前に、「『同和利権の真相』の深層」(こぺる2003年12月号)という同名の批判論文を発表しており、これが前掲書のタイトルに採用された。角岡は、「こぺる」誌上で寺園と頻繁に批判・反駁の応酬を繰り広げていたが、2011年8月、寺園による角岡へのインタビューが寺園のウェブサイト上に掲載され、その場で双方の一致点と相違点について意見が交わされている。インタビュー自体は、同年6月に行われている。 その論争の渦中で、寺園は『深層』本において「論争から逃げている」と宮崎学らより事実無根のことを書かれ、名誉を傷つけられたとして、大阪地裁に提訴した。2005年5月19日、大阪地裁の塚本伊平裁判長は宮崎学の記述を虚偽と認定し、宮崎学と解放出版社に110万円の賠償を命じた。ただし、出版の差止請求は退けられた。同年12月22日、大阪高裁の控訴審でも宮崎と解放出版社が同様の趣旨で敗訴。ただし賠償の認容程度は減額された。被告側は上告せず、80万円の賠償が確定した。
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