「辻が花」の語の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 04:59 UTC 版)
一世を風靡した「辻が花」の語の起源は不明である。14世紀末から15世紀初めにかけて成立したとみられる絵巻『三十二番職人歌合』には、「桂女」の詠歌として「春かぜに わかゆ(若鮎)の桶をいただきに たもともつじが はなををるかな」とあり、これが「つじがはな」の語の初見とされている。この絵巻に描かれた桂女は、上着の長い袖を折り返して着用しているようにみえ、これが「つじがはなを折る」を図示したものとも言われている。このように「つじがはな」という言葉自体は室町時代から存在したが、その起源や由来ははっきりせず、染色技法の名称としての「辻が花」も今日とでは意味合いが異なっていた。1603年(慶長8年)頃の編纂である『日葡辞書』の「つじがはな」の項によると、当時「つじがはな」と呼ばれていたのは麻で織った帷子の類であり、「辻が花」が縫い締め絞りの製品を指すようになったのは、明治時代のことと考えられている。
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