「十思」の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 12:36 UTC 版)
旧十思小学校の校名は、中国の歴史書『資治通鑑』に収録されている唐の政治家、魏徴の言葉「十思之疏(じっしのそ、(天子がわきまえるべき十か条の戒め)」の「十思」と、小学校の開校時の所在区画の「十四」が同音好字であることにちなんでつけられたものである。この由来の説明板は、十思スクエア別館の外壁に掲げられている。 見可欲則思知足 欲すべきを見れば則(すなわ)ち足るを知るを思う 欲しいものがあっても、多くを望まないことを思う。 將興繕則思知止 將(まさ)に興繕(こうぜん)せんとすれば則ち止まるを知るを思う 物事を行う時には、度を越さないようにすることを思う。 處高危則思謙降 高危(こうき)に處(お)れば則ち謙降(けんこう)を思う 立場や地位が高くても、控えめな態度をとることを思う。 臨滿盈則思挹損 滿盈(まんえい)に臨めば則ち挹損(ゆうそん)を思う 十分満足な時には、むしろ減らすようにすることを思う。 遇逸樂則思撙節 逸樂(いつらく)に遇(あ)えば則ち撙節(そんせつ)を思う 楽しみを味わう時には、程よく控えめにすることを思う。 在宴安則思後患 宴安(えんあん)に在(あ)れば則ち後患(こうかん)を思う 遊び暮らしていると、身を滅ぼしてしまうことを思う。 防壅蔽則思延納 壅蔽(ようへい)を防ぐには則ち延納を思う 正確な情報を得るには、周囲の意見をよく聞くことを思う。 疾讒邪則思正己 讒邪(ざんじゃ)を疾(にく)むには則ち己(おのれ)を正すを思う 悪口を憎むよりも、自分の言動を正しくすることを思う。 行爵賞則思因喜而僭 爵賞(しゃくしょう)を行うには則ち喜(き)に因(よ)りて僭(せん)するを思う 優れた功績をあげても、必要以上に褒めないことを思う。 施刑罰則思因怒而濫 刑罰を施すには則ち怒(ど)に因りて濫(らん)するを思う 過ちを罰する時には、感情的にとがめないことを思う。
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