「勝利の死」・ナショナリズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:25 UTC 版)
「自殺攻撃」の記事における「「勝利の死」・ナショナリズム」の解説
戦争プロパガンダを行なっていた徳富蘇峰はサムソンを愛読しており、これについて英文学者川島伸博は「深刻な意味を持ちうる」と評している。徳富は、清沢測の表現で言えば、「戦争を勃発させるに最も力のあった」プロパガンディストとなっていた。 徳富はアングロ・サクソン嫌いを表明し、日本の若者を戦地へと駆り立てたが、敗戦後は旧約聖書に基づくジョン・ミルトンの悲劇『サムソン・アゴニスティーズ』(Samson Agonistes)を読んで、「救い」を見出したと述懐している。ジョン・ミルトンは「アングロ・サクソンの自由主義の象徴」と見られているが、徳富はミルトンのサムソンをナショナリズム的に解釈して すべてに打負けつつも、其の心中は尚ほ勝利者たり とし、「勝利の死」を主張した。最近の研究では、ナショナリズムとは一種の「疑似宗教」とされており、天皇を神とする日本ナショナリズムとの親和性が推測される。
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