3類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 06:27 UTC 版)
2類の下段基底石がなくなって1段になったもので、この類型に属する事例は他と比較しても突出して多数をしめる。また、時期的にも和田編年2期(古墳時代前期前葉)から6期(古墳時代中期中葉)まで長期間にわたっている。さらに、画一的な葺石構築法として日本列島各地で採用されていることから、このタイプの広がりの背景には「築造技術の定式化」が重要な契機となっていたものと理解することができる。 3類の事例は多数にのぼることから、さらに細分が可能であり、青木は以下のように3分類している。 3-1類 基底石以上の石を小口積みするタイプで、それ以前の類型とも共通する「積む葺石」の系譜に属している。代表例として大阪府高槻市の弁天山C1号墳がある。3-2類に先行するタイプである。 3-2類 基底石以上の石を積まないタイプで、「貼る葺石」とも称すべき、土に石を埋め込むような工法が採用される類型である。4類の萌芽形態として把握することができ、3-1類とのあいだに小画期を設定することが可能である。墳丘傾斜の緩やかな傾向が看取できる。 3-3類 3-1類に属してはいるが、一部に割石を併用するタイプであり、大阪府柏原市の玉手山1号墳や同7号墳の事例がある。築造技術に関しては、在地の工法との融合がみられる。
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