朝鮮 「李氏朝鮮」の呼称

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 場所 > 地域 > 朝鮮の解説 > 「李氏朝鮮」の呼称 

朝鮮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 10:05 UTC 版)

「李氏朝鮮」の呼称

朝鮮通寶

日本においては王室の姓をとり「李氏朝鮮」もしくは「李朝」の呼称が用いられていたが、近年では「李氏朝鮮」を「朝鮮王朝」と言い換え、古朝鮮と朝鮮とで呼び分ける立場が日本の朝鮮史研究者の間では主流となってきた。文部科学省は、2001年に「つくる会教科書」における「李氏朝鮮」という呼称について大韓民国から修正を要求されたが「明白な誤りとは言えない」として拒絶したが、2002年の検定意見では「李氏朝鮮」という呼称について「表記が不適切」との検定意見をつけた。その理由を、韓国の要求に応じたのではなく、日本における学術研究の反映であると説明し[22]、とくに朝鮮史学界での呼び方に倣ったことを強調した[23]

韓国における「朝鮮」

韓国においては「조선(チョソン、朝鮮の意)」は古称・雅名としての文脈に限っては抵抗なく使われることもあるが(例:朝鮮日報)、そうでない場合は北朝鮮式の呼称であるために忌避される場合がある。朝鮮という呼び方は、ヘル朝鮮にみられるように、朝鮮王朝時代の後進性からネガディブなイメージの呼称として受け取られることがある。また、日本語読みの「조센」は差別の意味合いを持って受け取られることがある。韓国において南北をひっくるめて論じるときなどは「한민족(韓民族)」「한반도(韓半島)」などというのが普通であり[要出典]、かつて山本七平などの日本の保守系親韓派知識人の一部もこのような用語法を用いた例もある。

北朝鮮における諸事情

北朝鮮では「ハングル」など読み方が「韓」を連想させるような語彙は嫌われることもある(ただし「ハングル」のハンは「韓」ではなく「偉大な」の意味である)。北朝鮮の日本向け日本語放送国際放送)『朝鮮の声放送』では「チョソン」の呼称が用いられる。


注釈

  1. ^ 原文「朝音潮 直驕反 鮮音仙 以有汕水故名也 汕一音訕」
  2. ^ 「國在東方 先受朝日之光鮮 故名朝鮮」
  3. ^ 意味によって発音も異なり、鮮麗の鮮は「xiān」、鮮少の鮮は「xiǎn」である(郑春兰『传统文化经典读本 汉字』四川辞书出版社, 2018.01, P.209)。

出典

  1. ^ "North Korea". World Reference Atlas (2nd American ed.). New York: Dorling Kindersley. 1996. p. 413. ISBN 0-7894-1085-0
  2. ^ "South Korea". World Reference Atlas (2nd American ed.). New York: Dorling Kindersley. 1996. p. 498. ISBN 0-7894-1085-0
  3. ^ MT.co.kr
  4. ^ a b c 「地域・国名編-朝鮮」【監修】伊藤亜人+大村益夫+高崎宗司+武田幸男+吉田光男+梶村秀樹『[新版] 韓国 朝鮮を知る事典』平凡社、2014年3月19日 新版第1刷発行、ISBN 978-4-582-12647-1、580頁。
  5. ^ Wikisource 中国語版 「史記三家註/卷115」冒頭
  6. ^ 世界大百科事典Korea』 - コトバンク
  7. ^ a b 矢木毅 2008, p. 46
  8. ^ a b 矢木毅 2008, p. 45
  9. ^ 矢木毅 2008, p. 41,50
  10. ^ 矢木毅 2008, p. 61
  11. ^ 矢木毅 2008, p. 50-51
  12. ^ a b 矢木毅 2008, p. 43
  13. ^ a b 矢木毅 2008, p. 44
  14. ^ 矢木毅 2008, p. 40
  15. ^ 黄文雄『日本の植民地の真実』扶桑社、2003年10月31日、137頁。ISBN 978-4594042158 
  16. ^ 矢木毅 2008, p. 41
  17. ^ 矢木毅 2008, p. 49
  18. ^ 韓国ノ国号ヲ改メ朝鮮ト称スルノ件(明治43年勅令第318号)
  19. ^ アジア歴史資料センター、レファレンスコードC01007778900
  20. ^ アジア歴史資料センター、レファレンスコードC01007819700
  21. ^ アジア歴史資料センター、レファレンスコードC01007867000
  22. ^ 毎日新聞』2002年4月10日朝刊
  23. ^ 日本経済新聞』2002年4月10日朝刊
  24. ^ 憲法の規定により、北朝鮮は朝鮮労働党によって指導されるため、本職にある者が同国の事実上の最高指導者となる。
  25. ^ 憲法には「委員長は国を代表する」とあり、これにより国家元首とされる。
  26. ^ 一般的な国家における国会議長に相当するが、対外的な国家元首として、外国使節の信任状および召喚状を接受する。






朝鮮と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「朝鮮」の関連用語


2
100% |||||

3
100% |||||

4
100% |||||

5
100% |||||

6
100% |||||

7
100% |||||

8
100% |||||

9
100% |||||

10
100% |||||

朝鮮のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



朝鮮のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの朝鮮 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS