女神転生 キーワード

女神転生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 07:18 UTC 版)

キーワード

悪魔
本シリーズでは、神や魔王といった超自然的な存在は善悪や思想関係なしにすべて「悪魔」と総称される。全てを「悪魔」と呼びつけるその理由とは、彼らが必ずしも人間の敵であるとは限らないし、また味方とも限らないからである。たとえば、一般的に天使といえば慈愛に満ちた存在のように比喩されることが多いが、一方で神の教えに背く者を駆逐したり、神の敵の軍勢と戦うための尖兵としての役割も持っている。また神の敵とされる存在も、堕落した天使や、異教の神が神の勢力によって貶められた姿であることが多い。このように、一方的な視点で見た呼称のみで悪魔達の善悪を決めつけられることを避けるため、あえて全ての神をも「悪魔」と呼ぶのである(日本では人に害をなす疫病神や貧乏神も「神」と総称するが、このような考え方をそのまま裏返したと言える)。
本作品に悪魔として登場する者達は世界中のありとあらゆる神話宗教民間伝承などから引用されている。主な引用元として、旧約聖書ギリシャ神話エジプト神話北欧神話インド神話アステカ神話日本神話などが挙げられるが、怪談話や都市伝説からも引用されており、果ては映画、アニメなどもオリジナル悪魔の元ネタになっている。
なお、「ペルソナ」シリーズでは人間の使役する悪魔のような存在は「ペルソナ」と呼ばれる。さらに『ペルソナ3(以下『P3』)』、『ペルソナ4(以下『P4』)』、『ペルソナ5(以下『P5』)』では敵として対峙する存在は「シャドウ」と呼ばれ、登場する悪魔の種族も女神転生シリーズの他作品とは一線を画すなど、同シリーズの他作品との差別化がなされている。
悪魔召喚師(デビルサマナー)
悪魔を召喚し、使役することができる人間のこと。ほとんどの作品の主人公は悪魔召喚師である。
日本の悪魔召喚師は飛鳥時代には存在したとされるが、横文字の「デビルサマナー」という言葉が使われるようになったのは西洋文明が日本に入り込んできた江戸時代大正時代あたりで、これに伴い日本でも西洋の悪魔が召喚されるようになった。大正時代のサマナーである十四代目「葉ライドウ」は自身の霊力を用いて悪魔を封魔管に封印し使役していたが、時代が進み悪魔召喚プログラムが開発されると特別な霊力がない者でも、コンピュータさえ使えれば悪魔召喚を行えるようになった(なお、作中で悪魔召喚師という呼び名が初めて登場したのは『真・女神転生デビルサマナー』。それ以前の『真・女神転生』などでは悪魔使いなどと呼ばれていた)。
属性(ALIGN)
悪魔の行動原理や思想を表したパラメータ。初期の作品では味方としてのみ登場するGOOD、敵として登場するが仲魔にもなるNEUTRAL、仲魔にならないEVILの3属性だった。『真・女神転生』以降はGOOD-EVILと似た概念のLight-Dark軸に加え、秩序(束縛)と混沌(自由)の指向を示すLAW-CHAOS軸も追加された。本作品以降は主人公にも属性が設定されるようになり、ゲーム中の行動や選択肢によって属性が変化するようになった。
LAW-CHAOS軸は秩序(束縛)と混沌(自由)の指向を表し、主人公や既に召喚済みの悪魔と属性が違いすぎる悪魔を仲魔にしたり召喚不能になる制約を受けるばかりか、シナリオ進行にも深く影響する。また悪魔同士のLAW-CHAOS属性があまりにも離れている場合もパーティに加えることができない。
Light-Dark軸は創造的-破滅的思考の度合いを示す。作品によっては、Light悪魔は悪魔合体でしか生み出すことが出来ず、Dark悪魔は通常は会話で仲魔にすることができない。
悪魔召喚プログラム
悪魔召喚の儀式をコンピュータ上でエミュレーションして自動化するプログラム。元祖においては召喚儀式の自動化のみを意図したものであったが、数多のオカルティストによるアップデートを経ており、付随的な機能として悪魔言語の翻訳機能、契約、管理、報酬取引を自動化する機能が付与され、結果として「悪魔使役の総合補助システム」として完成されている。
これが開発される以前から存在する悪魔召喚術(古典的な「黒魔術」における悪魔召喚)は、高度な魔法知識や霊力が要求され、更に魔法陣の構築や生け贄の準備、召喚の儀式など手間がかかり実戦的とは言い難かった。しかし悪魔召喚プログラムの登場により、コンピュータを扱える知識さえあれば、別段優れた魔法の知識がなくても悪魔との契約や召喚が可能になったばかりか、戦闘中など状況を問わない召喚の実行や、会話による平和的交渉、複数の悪魔の同時使役などが可能になり、召喚師の能力を飛躍的に向上させることになった(なお、現代の悪魔は血肉のような現物支給よりも、現金やMAGを好むらしいので生け贄が不要になったようである)。ただし、悪魔の制御は召喚者自身の精神力・技量が問われ、失敗すれば悪魔に殺されたり乗っ取られたり主従逆転するリスクが伴う。『真・女神転生IV(以下『真IV』)』の世界では、スマートフォン用アプリ化もされている。
かつて葛葉一族は、悪魔を封印する管(くだ)を用いた独自の召喚術で問題解決を図っていたが、基本的に同時使役が可能な悪魔が一体に限られていた(二体同時召喚は高技術)。
『(旧約)女神転生シリーズ』では中島朱実、『真・女神転生シリーズ』ではSTEVENと名乗る車椅子の男、『デビルサマナーシリーズ』ではヴィクトル、『女神異聞録デビルサバイバー』では主人公の従兄であるナオヤが開発を行っている。
なお、『真・女神転生III-NOCTURNE(以下『真III』)』の主人公はその体に悪魔の力を宿しているためか自力で悪魔との交渉や召喚ができる。また、『女神異聞録ペルソナ(以下『ペルソナ』)』、『ペルソナ2(以下『P2』)』、『ペルソナ5(以下『P5』)』では「ペルソナ」能力を有しているためか、自力で悪魔との交渉が行える。
COMP
悪魔召喚プログラムがインストールされたコンピュータ。現代の悪魔召喚師の多くが使用している。悪魔召喚プログラムの他に、悪魔言語同時翻訳プログラム、オートマッピングプログラムなども内蔵されているようである。扱える悪魔の数は主にCOMPのメモリー容量に左右され、メモリーを増設することでストックできる悪魔の数を増やすことができる。中島朱実はラップトップパソコンをCOMPとしていたが、『女神転生II』の主人公はハンドヘルドコンピュータ(後に義手に内蔵)、『真・女神転生』の主人公は自作のアームターミナル(単眼式ヘッドマウントディスプレイと腕に装着するコンソールに分離されているウェアラブルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータとも呼ばれていた)、『真・女神転生II』のアレフは支給された同様の形状をしたアームターミナル、『デビルサマナー』の主人公と『P2』のたまきちゃんは銃を模した特殊なコンピュータ(通称:GUMP)を使用しており、使用者によって独自の形態をしている。サマナーによってはパラソルやサックス、メリケンサックなどをCOMPにしている者もいる。『真・女神転生 STRANGE JOURNEY(以下『SJ』)』では米軍開発のデモニカスーツに悪魔召喚プログラムをインストールすることによりデモニカスーツ経由で悪魔の姿形が分かり、悪魔召喚などが行えるようになっている。そのため、肉眼では悪魔の姿がよく分からない上にデモニカスーツに登録されていない悪魔の姿は分からない。『真IV』では「ガントレット」と呼ばれる篭手型のタッチパネル内蔵式デバイスが主人公用のCOMPに相当し、そのOSはスマートフォンに酷似している。また、スマートフォンやデモニカスーツも登場する。『IMAGINE』ではハンドベルトコンピュータ型が基本だがキセル・辞書・スマートグラス型など多岐にわたり、召喚時のモーションが変化する。季節やコラボイベント報酬で入手できる物には登り竜をイメージしたものや『首なしライダーのPDA』・板チョコのモチーフといったユニークな形も存在する。
マッカ
魔界の通貨。ゲーム独自の通貨記号で表現される。漢字で表記すると「魔貨」。地獄の宰相こと魔王ルキフグスが製造している金貨。『真・女神転生』の大破壊後などのように悪魔の勢力が強い地域で流通しており、こういった場所では人間の金は紙くずに等しい。『真・女神転生』では1マッカは10円相当。なお『SJ』の舞台シュバルツバースにおいては単なる金貨ではなくシュバルツバースに流れている"エネルギーの結晶"という 設定で、これを様々なアイテム等の生成や悪魔との交渉などに使用することになる。
生体マグネタイト(M
悪魔が物質界(人間界)で活動するために必要なエネルギー。略してマグネタイトとも呼ばれるが、磁鉄鉱とは別物である。MAGと呼ばれることもあり、単位はMで表記される。激しい感情の変動を起こし得る生物が多く持つものとされ、特に人間と悪魔が多く保有する。悪魔は本来肉体を持たない生物であるため、物質界では自らの肉体の実体化を維持するためにMAGを消費し続ける。MAGが失われると徐々に肉体が崩壊してゆき、最終的には死亡に至るため、悪魔は人間を捕食したり、感情を掻き立て欲望や信仰を集めたりしてMAGを吸収する必要があるのである。また悪魔が人間界で実体化する際に十分なMAGが供給されないと、実体化に失敗してスライム化し、手当たり次第にMAGを求めて暴走することもある。エネルギー体のため常態では視覚感知は出来ず、基本的に売買はできない。主人公がどのように持ち歩いているかも不明だが(『偽典』ではCOMPに吸収させている、『IMAGINE』でのアイコンを見る限り、固体化しているように見える、「ライドウ」では召喚者であるライドウ自身のものに依存)、デビルサマナーシリーズではエーテルを触媒として液体状態で保存する技術が存在し、生体エナジー協会という団体が変動レート制で現金取引を行っている。
魔人
真・女神転生シリーズで特定箇所において低確率でエンカウントする、俗に言うレアモンスター的存在。複数存在する。概要としては「神でも魔でも人でもない、正体不明の存在」といったところ。作品によっては、死神と限りなく同義の存在になったり、災厄の象徴とされることもある。基本的に強敵として現れることが多く、その場合は倒すことで、レアアイテムをドロップしたり、悪魔合体で作成できるようになったりする。

注釈

  1. ^ 2013年1月23日のNintendo Directで発表。『真・女神転生』と『ファイアーエムブレム』(任天堂)とのコラボタイトル。

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