女神転生 ゲームシステム

女神転生

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/16 03:51 UTC 版)

ゲームシステム

本シリーズでは、既存のゲームに見られなかった斬新なゲームシステムが盛り込まれてきた。本項ではこのうち、複数の作品・シリーズに共通するものをいくつか紹介する。各作品・シリーズごとの記事も併せて参照。

悪魔との会話
戦闘中に悪魔と会話して交渉することができる。敵である悪魔を仲間に引き込むのが主な目的だが、戦闘を回避したり、時には金品や情報を得ることもできる。悪魔も見返りとして金銭や宝石などを要求してくるため、適切な対応を取らないと、雰囲気が悪くなって急襲されたり、怯えて逃走されたりする。時には貰うだけ貰って逃走する狡猾な悪魔もいるので侮れない。このような駆け引きがこのシステムの面白いところであり、本作品のテーマを具現化したシステムである。
仲魔
既述の会話等により、敵として出現した悪魔をスカウトできる。仲間になった悪魔は「仲魔(なかま)」と呼ばれ、パーティメンバーと同じように操作することが可能になる。ただし、どんな悪魔でも仲魔にできるわけではなく、主人公のレベル、悪魔の属性などによって制限を受ける。また、一部シリーズを除いてアイテムは装備させられない。
悪魔召喚プログラム(COMP)によるパーティの管理
COMPの設定は単なるフレーバーテキストに留まらず、「補欠メンバーを連れ歩ける」「施設以外の場所でメンバーを入れ替える」「戦闘中にメンバーを入れ替える」といった戦略的なパーティシステムをもたらした。ただしCOMPで管理できるのは当然ながら「悪魔」だけであり、人間キャラクターは隊列の変更のみが可能。
悪魔合体システム
任意の仲魔2体または3体を「合体」させることで、全く別の新しい悪魔を作り出すことができる。合体は「邪教の館」や「業魔殿」、「ベルベットルーム」、「REMIX STATION」といった特殊な施設で行われる。COMPを用いてどこでも合体が行える作品も存在するが、施設で行う場合と比べて何らかの制限がかかる場合もある。合体の結果生み出される悪魔は合体する悪魔の種族やレベルなどによる一定の法則によって決定されるが、月齢によって違う結果に変化したり、合体時に「事故」が発生して予定外の悪魔が出来上がることもある。後期の作品では、合体元となった仲魔のスキルを引き継がせたり、仲魔の能力値アップ、悪魔同士の合体以外に剣やアイテム等と合体させることも可能。
月齢の変化
月齢が潮の満ち引きや動物の行動に影響するように、悪魔の活動も月齢によって左右されると伝説等で語られている。本作品のシステム中にも月齢が存在し、ゲーム中のあらゆる要素(悪魔との交渉成功率、悪魔の能力、合体結果、地図表示魔法の効果、一部イベント等)に影響する。月齢はパーティの移動(『P3』では日時の経過)によって刻々と変化してゆく。なお、『真III』や『DDSATシリーズ』では太陽の活動周期が月齢の代わりの役割を果たしており、『P2』『真IV』など月齢そのものが廃されている作品もある。
AUTOコマンド
AUTOを選択すると自動的に攻撃コマンドが入力されたことになり、どちらかが全滅するか中断するまで自動的に戦闘が継続される。一度に大量の敵が出現する本作品ならではの機能だが、物理反射(剣のような物理攻撃のダメージを攻撃者に跳ね返す)悪魔というプレイヤー泣かせの罠も出現した。一方で、AUTO中に自動的に敵の弱点属性を突いてくれる機能が得られる作品も存在する。
プレスターン・バトル
敵の弱点を突いたり、クリティカルヒットを出すと行動回数が増え、逆に無効化、吸収、反射されると行動回数が減るバトルシステム。上手く相手の弱点を突けば、一方的に攻撃を続けられる反面、ちょっとしたミスから全滅につながる可能性もあり、緊張感の高さと爽快感の高さが上手くマッチしたシステム。『真III』で初めて実装された。この派生システムに『P3』以降の「ワンモアプレス」、『デビルサバイバーシリーズ』の「EXTRAターン」、『SJ』の「デビルCO-OP」などがある。
デビルアナライズ
悪魔の能力を解析・閲覧する機能。無効化、吸収、反射などの相性を持つ悪魔に対抗するには重要。作品によって、一度倒した敵でないと機能しない代わりに閲覧にターンを必要としないタイプと、初めての敵でも分析できる代わりにアナライズにターンを要するタイプなどがある。強大な力を持つボス悪魔など通じない敵もいる。プレスターンバトルを導入した『真III』以降は特に重要なシステムと言える。
悪魔全書(デビダス、デビルカルテ、ペルソナ全書)
仲魔にした悪魔のデータを登録して図鑑を作成するシステム。能力データ、悪魔の由来を閲覧できる。全ての悪魔を仲魔にする、というコレクション的な楽しみもあるが、実用的な側面もある。一旦登録しておけば、その悪魔と別れたり、合体で別の悪魔にしてしまっても再び全書から召喚して仲魔にすることができる。ただし、その際には相応のコスト(円、マッカ、マグネタイト / 作品によって異なる)を支払う必要がある。強いスキルを継承させたり、レベルアップや合体して強くなった悪魔でもコストさえ支払えば仲魔にできる。
属性と相性
戦闘時の攻撃は様々な属性で分類される。物理タイプでは剣、ガンなど、魔法タイプでは、火炎、氷結など。効果が対象の相性にされにくい属性も存在する。
そして、攻撃を受けた時にその対象がどのような反応を示すかは、対象の防御相性によって決定される。その属性が弱点の場合は対象は大きなダメージを受け、即死・状態変化攻撃は命中率が上昇する。その属性が無効である場合は、対象は何の変化も受けない。その属性を吸収する場合、対象の体力が回復する。その属性を反射する場合、対象は変化を受けず、その攻撃を行った者がダメージや状態変化を受ける。特に反射は要注意で、剣攻撃を反射する敵に直接攻撃を仕掛けたりすると、一転してプレイヤーが危機に陥ることになる。
オートマッピング
一度通ったことのある地点を自動的に記録し2DMAPを作成する機能。『真・女神転生』で初めて実装され、遭難率の高かった3DRPGのハードルを低くした。当初は地形が分かる程度の簡素なマップだったが、シリーズが進むにつれ施設やトラップの位置も書き込まれるようになって利便性が増した。
E.A.(エネミー・アピアランス)インジケーター
敵の出現率を表示するゲージ。このゲージが青ければ周囲に敵悪魔は存在しない。敵の出現率が高くなるにつれ、黄色から赤になっていく。『ソウルハッカーズ』ではエネミー・ソナーと呼ばれ、周囲の敵とのレベル差によってゲージの色が変化する。
マルチシナリオ・マルチエンディング
ゲーム中に登場する選択肢によって、別のシナリオ・エンディングへと分岐するシステムである。『女神転生II』で初めて実装されたが、選択肢によってラストボスが180度入れ替わってしまうシナリオ展開となっている。
ゲームオーバー
人間のパーティーが全員死亡、石化などの状態に陥るとゲームオーバーになる。『女神転生』では次に倒す魔王が現れ、『女神転生II』以降から冥府の川の渡し守のカロンが現れるが、『真・女神転生』と『真・女神転生デビルサマナー』では三途の川だけという設定である。『真III』では無数の天使が降臨する演出になった。『真IV』では主人公が倒れても即ゲームオーバーとはならず、残った仲魔が戦闘に勝利すれば主人公はHP1で復活する。また、全滅してもカロンに賄賂(マッカまたはゲームコイン)を渡せば戦闘前の状態に復活させてもらうことができる。『真IV FINAL』では中盤まで生死に干渉できるダグザの能力で全滅戦闘直前状態で復活させてもらえるようになっている。『デビルサマナー ソウルハッカーズ』ではレッドマンとの対面、『デビルサマナー 葉ライドウシリーズ』では歴代のライドウ達からのお説教など、いろいろな演出がある。

注釈

  1. ^ 2013年1月23日のNintendo Directで発表。『真・女神転生』と『ファイアーエムブレム』(任天堂)とのコラボタイトル。

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