トンガ
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地方行政区分
トンガの地方行政区分は北からニウアス(Ongo Niua)、ヴァヴァウ(Vava'u)、ハアパイ(Ha'apai)、トンガタプ(Tongatapu)、エウア('Eua)の5つに分かれる[4]。
地理
トンガは4つの群島、172の島からなり、うち45島が有人である。島々は南北600 km、東西200 kmの幅に広がる。東西の幅が狭いのは、すぐ東にトンガ海溝が南北に伸びているためである。トンガ海溝はインド・オーストラリアプレートに南太平洋プレートが東側から潜り込むために形成されている。このため、トンガは基本的には火山群島である。西側の島の方が新しく、東側の島は火山島が沈下したことによるサンゴ礁から形成されている。また標準時としてUTC+13(日本標準時より4時間早い。)を採用しているため、日付変更線をはさんで東隣にあるニウエなどとは同じ時刻を示すものの、トンガの日付は1日早くなる。世界で最も早い時間帯を採用しているのはトンガではなく、キリバスのライン諸島(UTC+14)である。
気候
トンガ全域がケッペンの気候区分でいう熱帯雨林気候(Af)に属する。気候は海洋性であり、気温の年較差よりも日較差の方が大きい。5月から11月にかけては南東貿易風の影響下にあるため、涼しくなる。首都ヌクアロファ(南緯21度9分、東経175度14分)の1月の平均気温は25.8度、7月は21.3度、年間降水量は1643 mmである。気温は島によってあまり変化がないが、降水量はヴァヴァウ島の2790 mmまで幅がある。
主な島
- トンガタプ島:首都ヌクアロファが置かれた最大の島。トンガの国土の約1/2を占める。
- エウア島:トンガタプ島の南東10 kmに位置する島
- ハアパイ諸島:トンガタプ島の北東150 kmに広がる群島
- ヴァヴァウ諸島:トンガタプ島の北東400 kmに広がる群島
- ニウアトプタプ島:トンガタプ島の北北東600 kmに位置する島
- ニウアフォオウ島:ニウアトプタプ島の西に位置する環礁
- タファフィ島:ニウアトプタプ島に隣接する小島で、トンガ最北の島
- フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ島:首都ヌクアロファの港から65 km北に位置する 面積2.85 km2の島だったが、2022年海底火山の爆発により、わずかを残し消滅した[19]。
交通
国内の島嶼間の交通は、フェリーなどの船舶が主である。なお、ヌクアロファ郊外にあるファアモツ国際空港とヴァヴァウ国際空港に、トンガ航空やヴァージン・オーストラリア、エア・パシフィック航空 などの国内外の多くの航空会社が就航している。自動車の通行区分は日本や宗主国のイギリスなどと同じ左側通行である。
- ^ a b “UNdata”. 国連. 2021年10月11日閲覧。
- ^ a b c d e IMF Data and Statistics 2021年10月24日閲覧([1])
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “トンガ王国(Kingdom of Tonga)基礎データ”. 国・地域. 日本国外務省 (2015年6月8日). 2023年6月20日閲覧。
- ^ a b c d e f g (英語) Tonga, Central Intelligence Agency, (2022-01-06) 2022年1月16日閲覧。
- ^ “Population Statistics | Tonga Statistics Department”. 2021年1月16日閲覧。
- ^ “"World Population prospects – Population division"”. population.un.org. 国際連合経済社会局人口部. 2019年11月9日閲覧。
- ^ “"Overall total population" – World Population Prospects: The 2019 Revision” (xslx). population.un.org. 国際連合経済社会局人口部. 2019年11月9日閲覧。
- ^ see writings of Ata of Kolovai in "O Tama a Aiga" by Morgan Tuimaleali'ifano; writings by Mahina, also coronation edition of Spasifik Magazine, "The Pacific Islands: An Encyclopedia," edited by Lal and Fortune, p. 133etc.
- ^ “トンガ”. 国際機関 太平洋諸島センター. 2022年1月21日閲覧。
- ^ 大谷裕文「第4章 異人と国家 -トンガの場合-」/塩田光喜編集『海洋島嶼国家の原像と変貌』(アジア経済研究所、ISBN 4-258-04473-3)pp.147-189
- ^ “ファアモツ国際空港ターミナル施設建設計画| トンガ | 大洋州 | 各国における取り組み - JICA”. www.jica.go.jp. 2022年1月16日閲覧。
- ^ 大谷裕文「第2章トンガ王国における新政治制度確立の意味 民主化運動の帰結とその問題点[リンク切れ]」塩田光喜 編『グローバル化とマネーの太平洋』(ジェトロ・アジア経済研究所 調査研究報告書 2012年3月)
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- ^ 「トンガ、通信復旧まで数週間か 降灰で水が汚染、飲料水の確保に課題」朝日新聞デジタル(2022年1月17日)2023年6月20日閲覧
- ^ 「トンガ在住の英国人女性が死亡 犬を助けようとして流されたか」朝日新聞デジタル(2022年1月18日)2023年6月20日閲覧
- ^ 「トンガ、津波で英女性が死亡か 被害状況不明で懸念広がる」BBC(2022年1月18日)2023年6月20日閲覧
- ^ “太平洋島しょ国6カ国、過剰債務のリスク高い 世銀”. ロイター (2023年5月18日). 2023年5月18日閲覧。
- ^ 「トンガ王国」『世界年鑑2016』(共同通信社、2016年)225頁
- ^ “トンガ火山、陸地が消滅 噴火後の衛星写真で、国連(共同通信)”. Yahoo!ニュース. 2022年1月19日閲覧。
- ^ “トンガ 表-2 我が国との関係”. 政府開発援助国別データブック2004年版. 日本国外務省. 2015年10月31日閲覧。
- ^ お金ナビ"トンガ 通貨 お金投資マネー.net"(2012年4月1日閲覧。)
- ^ “「コラム」:日本かぼちゃのトンガ流通 誰の口に入る?トンガ産カボチャの行方”. 国立民族学博物館. 2019年3月4日閲覧。
- ^ [太平洋諸島ニュース]アンザックデー(オーストラリア・ニュージーランド・クック諸島・ニウエ・サモア・トンガの休日)太平洋諸島センター(2023年4月28日)2023年6月20日閲覧
- ^ 「米、トンガに大使館」『読売新聞』朝刊2023年5月11日(国際面)
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