スタートレック
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作品の一覧
関連する企業の統廃合が繰り返されているため、版権や製作体制は何度も変遷している。最初のテレビドラマである『宇宙大作戦』の権利は当初製作したデシル・プロダクションが有していたが、1967年に同社は作品の権利ともどもパラマウント映画に買収された。さらに、1994年にパラマウント映画はバイアコムに買収され、その後、2005年にテレビ事業と映画事業が分社化された結果、CBSが作品の諸権利を全て一元的に管理すると共にテレビ番組の製作を担当し、パラマウント映画は映画作品の製作および映像メディア商品の販売をCBSから請け負うという体制になった。さらに、2019年のバイアコムとCBSの合併により、全ての権利の管理はバイアコムCBS(現・パラマウント・グローバル)が引き継いだ。このため、『宇宙大作戦』以降のテレビ番組のうち、『まんが宇宙大作戦』から『スタートレック:エンタープライズ』まではパラマウント映画、『スタートレック:ディスカバリー』以降はCBSが製作している。
テレビドラマ
『宇宙大作戦』はNBC系列で放送されたが、『新スタートレック』は三大ネットワークやフォックス放送との交渉が頓挫した(ミニシリーズとしての製作しか認められなかった)ため、当時としては異例の番組販売となった。これは成功を収め、続く『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』でも同様の放送形態がとられている。1995年にはパラマウント映画の傘下の放送局UPNが誕生し、『スタートレック:ヴォイジャー』と『スタートレック:エンタープライズ』はUPNで放送された。
『スタートレック:ディスカバリー』以降はCBSの映像配信サービスであるParamount+が配信しており、放送ではなく映像ストリーミングによる配信となっている。
略称 | 日本語版の題 原題 |
製作 | 放送・映像配信局 | 放送期間 | シーズン数 | 話数 | 劇中の時代 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TOS | 宇宙大作戦 Star Trek: The Original Series[注 4] |
デシル・プロダクション パラマウント映画 |
NBC | 1966年9月8日 - 1969年6月3日 |
3 | 79 | 2264年 - 2269年 |
TNG | 新スタートレック Star Trek: The Next Generation |
パラマウント映画 | 番組販売 | 1987年9月28日 - 1994年5月23日 |
7 | 176[注 5] | 2363年 - 2370年 |
DS9 | スタートレック:ディープ・スペース・ナイン Star Trek: Deep Space Nine |
1993年1月2日 - 1999年5月29日 |
7 | 173[注 6] | 2369年 - 2375年 | ||
VOY | スタートレック:ヴォイジャー Star Trek: Voyager |
United Paramount Network | 1995年1月16日 - 2001年5月23日 |
7 | 168[注 7] | 2371年 - 2378年 | |
ENT | スタートレック:エンタープライズ Star Trek: Enterprise[注 8] |
2001年9月26日 - 2005年5月13日 |
4 | 97[注 9] | 2151年 - 2161年 | ||
DSC | スタートレック:ディスカバリー Star Trek: Discovery |
CBS | CBS(第1話のみ) Paramount+(映像配信・アメリカなど)[注 10] CTV Sci-Fi Channel(放送・英語版・カナダ) Z(放送・フランス語版・カナダ) Crave(映像配信・カナダ、2023年8月まで) Netflix(S3まで、映像配信・その他の国々)[注 10] |
2017年9月24日 - 2024年5月30日 | 5 | 65 | 2256年 - 2258年 3188年 - |
PIC | スタートレック:ピカード Star Trek: Picard |
Paramount+(アメリカ) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(カナダ、2023年7月まで) Amazonプライム・ビデオ(映像配信・その他の国々) |
2020年1月23日 - 2023年4月20日 | 3 | 30 | 2399年 - 2401年 2024年 | |
SNW | スタートレック:ストレンジ・ニュー・ワールド Star Trek: Strange New Worlds |
Paramount+(サービス実施地域) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(カナダ、2023年7月まで) TVNZ(ニュージーランド) VOOT(インド) |
2022年5月5日[24] - | 2~ | 20~ | 2259年 - |
テレビアニメ
以前は実写映像作品のみが公式(正史)と見做されていたため、『まんが宇宙大作戦』は番外編として他の作品と同列に扱われていなかった[注 11]。しかし、『スタートレック』フランチャイズの版権を管理するCBSは、2007年以降「公式な映像作品」として扱っている[26]。
2020年にはCBS All Access(現・Paramount+)でコメディ作品『スタートレック:ローワー・デッキ』が配信され、第5シーズンの製作も決定している。また、2021年にはParamount+で子供向け作品"Star Trek: Prodigy"が配信され[27]、ニコロデオンで放送もされた。ただし"Star Trek: Prodigy"はParamount+の配信ラインアップから削除され[28]。Netflixなど(フランスではフランス・テレビジョン)に移動することになった[29]。
略称 | 日本語版の題 原題 |
製作 | 放送・映像配信局 | 放送期間 | シーズン数 | 話数 | 劇中の時代 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TAS | まんが宇宙大作戦 Star Trek: The Animated Series[注 12] |
フィルメーション | NBC | 1973年9月8日 - 1974年10月12日 |
2 | 22 | 2269年 - 2270年 |
LD | スタートレック:ローワー・デッキ Star Trek: Lower Decks |
CBS | Paramount+(映像配信・アメリカ) CTV Sci-Fi Channel(英語版・カナダ) Z(フランス語版・カナダ) Crave(映像配信・カナダ、2023年7月まで) Amazonプライム・ビデオ(映像配信・その他の国々)[30] |
2020年8月6日 - | 4~ | 40~ | 2380年 - |
PRO | Star Trek: Prodigy | シーズン1: Paramount+(サービス対象国、2023年6月まで) Netflix (サービス対象国、2023年12月25日より[注 13]) Crave(カナダ) ニコロデオン[31] シーズン2: Netflixなど |
2021年10月28日[32] - | 2~ | 40~ | 2383年[33] |
短編
2018年以降、Paramount+が短編のアンソロジーシリーズである『スタートレック:ショートトレック』を配信している。2018年には『スタートレック:ディスカバリー』に関連した第1シーズンの4話が配信され、2019年から2020年にかけては『スタートレック:ディスカバリー』だけでなく『スタートレック:ピカード』に関連した話やアニメーションを含む第2シーズンの6話が配信された。
2023年から『スタートレック:ベリーショートトレック』が公式サイトとYouTubeで配信している。
映画
略称 | 日本語版の題 原題 |
監督 | 公開年 | 劇中の 時代 |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
TMP | スター・トレック Star Trek: The Motion Picture |
ロバート・ワイズ | 1979年 | 2271年 | 『宇宙大作戦』のキャラクターによる作品。 |
TWOK | スタートレックII カーンの逆襲 Star Trek II: The Wrath of Khan |
ニコラス・メイヤー | 1982年 | 2285年 | |
TSFS | スタートレックIII ミスター・スポックを探せ! Star Trek III: The Search for Spock |
レナード・ニモイ | 1984年 | 2285年 | |
TVH | スタートレックIV 故郷への長い道 Star Trek IV: The Voyage Home |
1986年 | 2286年 | ||
TFF | スタートレックV 新たなる未知へ Star Trek V: The Final Frontier |
ウィリアム・シャトナー | 1989年 | 2287年 | |
TUC | スタートレックVI 未知の世界 Star Trek VI: The Undiscovered Country |
ニコラス・メイヤー | 1991年 | 2293年 | |
GEN | スタートレック ジェネレーションズ Star Trek Generations |
デヴィッド・カーソン | 1994年 | 2371年 | 『新スタートレック』のキャラクターによる作品。 |
FC | スタートレック ファーストコンタクト Star Trek: First Contact |
ジョナサン・フレイクス | 1996年 | 2373年 | |
INS | スタートレック 叛乱 Star Trek: Insurrection |
1998年 | 2375年 | ||
NEM | ネメシス/S.T.X Star Trek Nemesis |
スチュアート・ベアード | 2002年 | 2379年 | |
STXI | スター・トレック Star Trek |
J・J・エイブラムス | 2009年 | 2258年 | 新キャストでの『宇宙大作戦』のキャラクターによる作品。 ケルヴィン・タイムラインの平行宇宙が舞台となる。 |
STID | スター・トレック イントゥ・ダークネス Star Trek Into Darkness |
2013年 | 2259年 | ||
STB | スター・トレック BEYOND Star Trek Beyond |
ジャスティン・リン | 2016年 | 2263年 |
公式作品とその他の作品について
2012年以降、フランチャイズの版権を管理するCBSは「公式(英: official)」という表現を用いて、作品を「CBS・パラマウント映画が製作したオフィシャルな作品(テレビドラマ・テレビアニメ・映画など)」「オフィシャルライセンス契約に基づいてサードパーティーが製作した作品(小説・コミック・ゲームなど)」「オフィシャルライセンス契約がなされていないファンメイドの作品(いわゆるファンムービーなど)」の三つに分類し、前の二つについて公式サイトで取り扱っている[34][35]。
以前は版権元により「正史(英: canon)」といった分類がなされており、異なるメディア間の作品の内容については、実写映像作品のみを公式な設定として扱ってきた[注 11]。しかし、CBS副社長でフランチャイズのブランド開発担当であるジョン・ヴァン・チッターズと製作プロデューサーであるアレックス・カーツマンらは、『スタートレック:ディスカバリー』以降の作品においては映像作品と小説・コミック・ゲームの扱いを統合しメディアミックスの手法をとる方針を打ち出している[36]。『スタートレック:ディスカバリー』では作品のサイドストーリーがMMORPG『Star Trek Online』で配信され、小説が初出となる設定が登場した。また、『スタートレック:ピカード』でもドラマの前日譚となる、ピカードの引退を説明するコミック『Star Trek: Picard – Countdown』が出版されている。『スタートレック:ピカード』には『Star Trek Online』のオリジナル宇宙船が複数登場[37][38][39][40][41][42][43][44]する。一方で、『スタートレック:ディスカバリー』以前の非映像作品においては非正史という扱いになっている。
小説・コミック
アメリカでは『スタートレック』の世界を舞台とする小説・コミック等が数多く出版され続けているが、これらは版権元であるCBSにより「オフィシャルライセンス契約に基づいてサードパーティーが製作した作品」に区分される。小説の日本語訳は、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』と『スタートレック:ヴォイジャー』が角川文庫から、他がハヤカワ文庫から出版されたが、多くが絶版状態となっている。また、テレビドラマや映画のノベライズとは別に、オリジナル小説もいくつか出版された。
コンピュータゲーム
アメリカでは『スタートレック』の世界を舞台とするゲームも数多く販売され、1971年に一般のファンらが作成したシミュレーションマイコンゲームは人気を博し、日本でも1980年代初期まで人気だった。『宇宙大作戦』は北海道や関西地域では度々再放送されるも、関東地方では本放送時、映画第1作日本公開時、1980年代後半と3時期のみで、本作品とゲームの関係性を希薄に感じる者も見られた。
2010年以降からはMMORPGの『Star Trek Online』の配信が開始された。内容は『ネメシス/S.T.X』などの続編となっている。
注釈
- ^ 日本でのテレビ放送権を持つ東北新社が中黒なし、ソフト販売と映画配給を行うパラマウント映画が中黒ありを用いているため、同じ作品でも媒体によって邦題が異なる場合がある。たとえば、『スタートレック:ディスカバリー』は映像ストリーミング時は中黒ありだったが[1]、テレビ放送時は邦題とロゴから中黒が取り除かれている[2]。
- ^ 2006年に、新たな作品として"Star Trek: Final Frontier"が企画されていた[15][16]。ウェブ配信によるアニメーション作品で、26世紀のU.S.S.エンタープライズが活躍するという内容であった[15]。作中の設定やキャラクターデザインも出来上がっており、5話分の脚本も完成していたが、リブート映画の製作が優先されたために結局はお蔵入りとなった[16]。
- ^ ただし、フォード大統領は決定に投書が与えた影響について特に言及しておらず、ただ「『エンタープライズ』という名が気に入っている」からだと述べている[20]。
- ^ 当初の原題は『Star Trek』だったが、他作品との区別のため変更された(レトロニム)。
- ^ 再放送では長編が分割され178話である。
- ^ 再放送では長編が分割され176話である。
- ^ 再放送では長編が分割され172話である。
- ^ 当初の原題は『Enterprise』だったが、第3シーズンから『Star Trek』を冠するよう変更された。
- ^ 再放送では長編が分割され98話である。
- ^ a b アメリカ、カナダ以外の国々ではNetflixが第1シーズンから第3シーズンまでを配信していたが、第4シーズン開始直前の2021年11月17日をもって全シーズンが配信停止となった[23]。アメリカ、カナダ以外の国々での配信は、2022年以降に順次世界展開するParamount+、および日本でのGoogle TVなど各国での種々の配信サービスで行われる。
- ^ a b たとえば、『スタートレックパラマウント社公認オフィシャルデータベース』には「本章ではTVと映画の両シリーズ(ただしアニメ版は除く)の設定上の歴史を、STの正史として解説を行っていく」と記述されている[25]。
- ^ 当初の原題は『Star Trek』だったが、他作品との区別のため変更された(レトロニム)。
- ^ 2023年12月25日より日本でも配信されたが音声・字幕とも日本語対応はされておらず、プロフィールの言語を日本語以外にしないと検索・視聴できない
- ^ a b c d e f g h i j k アーカイブ出演。
- ^ a b アーカイブ出演。ナレーションのみ。
- ^ 第1シーズンは ゲスト。第2シーズンでリカーリング。
- ^ 第1シーズンは "C" 扱い。
- ^ 転送事故による複製としての登場。
- ^ 声の出演のみ。
- ^ 鏡像宇宙の人物としての登場。
- ^ 本人および流動体が変身した偽物として登場。
- ^ 第1シーズンは "Recurring" 扱い。
- ^ 第1シーズンは "Recurring" 扱い。
- ^ 第2シーズンは "Recurring" 扱い。
- ^ 第3シーズンは "Recurring" 扱い。
- ^ 第1シーズンは "Recurring" 扱い。
- ^ 訓練用ホログラムとしての登場。
- ^ 映像のみ。
- ^ 劇中でマッコイであることは明言されていない。
- ^ 映画第3、4、6作のみ出演。
- ^ ナレーションのみ。
- ^ 老スポック役。
- ^ 後続作品によれば、21世紀にも優生戦争は勃発し、第二次南北戦争や第三次世界大戦のきっかけとも言われている。
- ^ この時代の前後から『Star Trek Online』のタイムラインと分岐する。
- ^ メタネタないしは夢オチ回
出典
- ^ “スター・トレック: ディスカバリー - Netflix”. Netflix. 2021年9月28日閲覧。
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- ^ 公式サイトのオフィシャルライセンス契約者の一覧
- ^ 公式サイトのオフィシャルライセンス契約を伴わないファンムービーに関する記載
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- ^ HOW STAR TREK: PICARD SEASON 2 FIXED ITS BIGGEST STARSHIP CONTROVERSYINVERSE 2022.3.4.
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- ^ 本作の開発スタッフであるトーマス・マローンのtwitter発言2022.3.3.
- ^ 『スタートレック:ピカード』のプロダクションデザイナーであるデイヴ・ブラスのtwitter発言2022.3.4.
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- ^ “The ‘Abramsverse’ Is No More | TREKNEWS.NET”. TREKNEWS.NET (2016年6月23日). 2019年8月14日閲覧。
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