ウルトラマンコスモス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 04:44 UTC 版)
主要な組織
SRC
SRC は Scientific Research Circle (科学調査サークル)の略で、国家間の壁を越え、怪獣や異星人との諸問題を平和的に解決し、調査・研究および救援・保護を行う機関である[9]。『ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』の時は私設ボランティア団体にすぎなかったが、呑龍出現事件とバルタン星人襲撃事件の後に国連の承認を受け、MITIのスポンサードによって国際的科学調査組織として組織の拡大・再編成が行われた[9]。
北アメリカ、アラスカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、北アジア、南アジア、オーストラリア、南太平洋に各支部を置き、宇宙開発センターや、鏑矢諸島の怪獣保護管理センターなどの様々な各分野における最先端の関連機関が各地域に設けられている[44]。
トレジャーベース
日本領海内の太平洋上に浮かぶSRCの本部基地である人工島。元々この島は、MITI(水無月工業技術研究所)の実験・研究施設だったが、組織改革によりSRCの科学力を結集してリニューアルされ、約300人の隊員・職員が勤務するSRCの本部となった。
島の景観は一見、大自然の緑豊かな島のように見えるが、中心部に位置する灯台状のコントロールタワーにはTEAM EYESの司令室やレーダー、電波望遠鏡やMITIの実験場が設置されている[44]。他にも、レストランにカフェ、娯楽施設、医療施設、武道場などの設備や、科学分析、情報処理、輸送支援、基地整備、医務管理、メカ開発などの様々なセクションがベース内に点在する。
また、島の地下には隊員たちの私室などの居住区やコアモジュール格納庫、ライドメカの整備工場、各メカの発進口に繋がるカタパルトも完備されていて、このカタパルトは各メカの出撃時に、コアモジュールに前・後部パーツを装着させる作業も兼ねている。島の正面にテックサンダー用の4つの発進口が、海底にシーダイバー用の発進口と日本の首都圏と繋がる海底トンネル『シークレット・ロード』がそれぞれ設けられ、シリーズ中盤以降にはテックブースター用の発進カタパルトが島の中央部に、テックスピナー用の滑走路がテックサンダー用の発進口の両脇にそれぞれ増設された。
一般人向けの見学ツアーも定期的に開かれており、EYESの隊員が1名ずつ交代でガイドを行う。
設定によると、MITIの研究施設だったころにはここでコアテックシステムの最終フライトテストが行われたという。
第13話では、ワロガに送り込まれたレニのバイオチップによって基地機能が一時的にダウンしてしまったり、第19話ではミゲロン星人・レダに司令室を占拠されたこともあった。また、カオスヘッダーに二度襲撃されたこともあり、二度目は基地全体を覆われてしまい、基地内部が酸素不足に陥った。
新生TEAM EYESもこの基地を拠点として活動しているが、司令室のレイアウトは一新されて室内のカラーがブルーからグリーンとなり、大型モニターなどが備わるようになった。
TEAM EYES
EYESはElite Young Expert Squadronの略で、トレジャーベースにのみ配属されているSRCの実働部隊となる特捜チーム[9][44]。あくまでも人道的、かつ平和的な事件解決策を模索し、怪獣や異星人のすべてを絶対悪と決めつけず、互いに友好的なコンタクトをはかり、保護を第一に優先することを活動理念とするが、やむを得ない場合は武器の使用も認められている[9][44]。
出撃態勢は「コンディションレベル・イエロー」(怪獣保護などの態勢)「オレンジ」(保護と攻撃の両面を考えた中間態勢)「レッド」(攻撃態勢)の3つに分けられる。
怪獣目撃情報や隊員日記などが掲載されている、TEAM-EYES Networkという公式ホームページもインターネット上に存在する。
装備
- EYESセービングスーツ
- 薄いブルーを基調としたツーピース構造の特殊繊維製の隊員服で、耐熱・耐寒性に優れ、防水・防風効果も高い伸縮自在で外部からの衝撃を吸収する怪獣の保護活動に適した万能服である[出典 13]。履いているブーツの踵には特殊プラスチック弾が内蔵されている。ベルトの左腰にはラウンダーショットのホルスターが携行されているほか、バックルには特殊電波発生装置が内蔵されている。新世代のTEAM EYESのものは濃い青に灰色の配色となり、デザインも大きく変わっているほか、大気圏離脱のための防御機能や耐G機能も追加されている[15]。
- SRCアーマードベスト
- 作戦時にスーツの上から追加着用する、防弾機能と特殊秘具を備える特殊ベスト[47]。
- EYESセービングメット[46]
- 隊員たちが作戦時にベストと共に装備するヘルメットで、オリジナルセブンが着用していたものにCCDカメラと可動式ヘッドマウント・ディスプレイを装備した最新型となっている。ライドメカの操縦補佐機能や高性能小型通信装置、各種センサーも内蔵している新生EYESの物は、高硬度FRP製でより実戦向きなデザインと機能を備えている。
- EYESジャケット
- 作戦行動時に隊員が着るジャケット[45]。
- EYESキャップ[46]
- 危険度が低い活動の際や、シーダイバーに乗る際に隊員が被るキャップ。特に特殊機能などはない。
- ラウンダーショット[46]
- EYES隊員が右腰に携帯する小型スーパーハンディショットで、SRC創成期に使っていたラウンダーグリップの発展型である。分析用スキャナーとモニターサイトを搭載しており、状況指示をナビゲートするガイダンスサイト、通信機能を持つコミュニケートサイト、分析機能を持つアナライズサイトの3種類の機能があり、モード切り替えによって各機能を選択する[23]。また、各種レーザー光線を照射するほか、ガンタイプのカートリッジを装填することで、電磁ネットや実弾を発射するなど、万能銃としての機能を備えている[45]。銃として使う際にガンユニット[46](ストック、バレル、スコープ)を装着することで射程・破壊力がアップする[23]。第30話では集光機のアタッチメントが装着され、コスモスに光を与えた[3]。TEAM SEAも機能的に改良され、少々一回り小さくなった同タイプを使っていた。新生EYESの物はグリップ部分とガンタイプのアタッチメントが着脱可能なタイプとなっており、モニターサイトが1つに集約され、通信機能も追加されるなど性能・機能も上がっているが使わなかった。
- EYESペーサー[46]
- EYES隊員が携行する腕時計タイプの超小型通信機[23]。探知器・ナビ・特殊カメラ機能も持ち、コアモジュールのイメージがあしらわれている盤面をずらして使用する[23]。通常のものはリストペーサー、ヒウラのインカム型はインカムペーサーと呼ばれる。新生EYESのものは多機能型高性能モバイルとして生まれ変わった。
- EYESアタッシュ[46]
- サワグチが開発した、個人レベルで怪獣探査できる装備一式と、それらを収めたケース。第17話で初登場。専用アタッシュケースの中に、地球外生命体を見分けるデジタルサーチ、怪獣の好きな特殊な音を出すコスモホイッスル[46]、TEAM EYESバッジ、旧式ラウンダーグリップのセットが入っている。
- デジタルサーチ[46]
- サワグチが開発した超高性能小型探知機。下部に目の前の相手をスキャン・分析することで地球外生命体であるかどうかを即座に判別する特殊小型カメラを内蔵している[23]。新生EYESでは腕時計型となっており、EYESペーサーの後継機種となっていた。
- ドイガキ特製強力レーザー砲
- 第7話で宇宙から飛来した箱を開けるためにドイガキが開発し、使ったレーザー砲。
- モニターサングラス
- 第35話でシノブがラグストーンコアの内部を透視するために装着した超小型のCCDカメラが内蔵された特殊グラス。
- シールド発生装置
- 第53話でノワール星人の魔手からアラドスを守った広範囲防御システム。
- 物体ファクシミリ
- 第54話でドイガキが開発した、転送先の空間の分子を再構成して複製を作り上げる機器。タブリスがいる朋友島へ佳奈の分身を造り上げて転送した。
ライドメカ
コアモジュール | |
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全高 | 約3 m |
全長 | 10 m |
全幅 | 8 m |
最高速度 | マッハ3 |
乗員 | 3名 |
- コアモジュール[48]
- EYESライドメカ(コアテックシステム)の基礎となる中枢メカ。V・STOL機能を搭載している。非武装。左右に背部が展開することで垂直尾翼が起立し、単独飛行が可能で、機首延長がアタッチメントパーツに応じて可能で、ショートノーズ・ロングノーズの2種類を機体によって使い分けている[49]。緊急脱出用ポッドとしても機能するが、劇中では脱出に成功した描写が一度もない。職員の移動など単体運用も多く[49]、SRC本部では10機配備されている。
- テックサンダーシリーズ
- EYESの主力万能航空機。それぞれ2種類ずつある、前部パーツ・後部パーツの組合せにより4タイプが存在。4機共通機能・装備は、完全自動操縦、V・STOL機能、探査カメラ、音波探知機・レーザーネット、特殊ミサイルランチャー、ブライトレーザー砲(1・4号)、多機能砲(1・3号)、エアインテーク内のレーザー砲(2・4号)、多目的ビーム砲(2・4号)など。怪獣や侵略者の反撃を受けて撃墜されることも多い。
テックサンダー1号 | |
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全高 | 約6.8 m |
全長 | 28 m |
全幅 | 26 m |
総重量 | 18.5 t |
最高速度 | マッハ7 |
乗員 | 3名 |
テックサンダー2号 | |
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全高 | 約8.3 m |
全長 | 20 m |
全幅 | 16 m |
総重量 | 19 t |
最高速度 | マッハ3 |
乗員 | 3名 |
テックサンダー3号 | |
---|---|
全高 | 約8.3 m |
全長 | 28 m |
全幅 | 20 m |
総重量 | 20.5 t |
最高速度 | マッハ4 |
乗員 | 3名 |
- テックサンダー3号[48]
- 前部A1パーツと後部B2パーツ、コアモジュール(ロングノーズバージョン)の組み合わせで完成する、1号のバランスと2号の支援、救助機能を兼ね備えた大型支援タイプで、全シリーズの中で随一のパワーを誇る。コクピット内の電装は黄色で、固有の装備は小型発信機・マーカーショットと特殊ケーブル弾。ドイガキは第6話の時点では本機の操縦を不得意としていたが、同話で見事克服した。
-
テックサンダー4号 | |
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全高 | 約6.8 m |
全長 | 20 m |
全幅 | 26 m |
総重量 | 17.5 t |
最高速度 | マッハ5 |
乗員 | 3名 |
- テックスピナー
- テックサンダーの前部パーツにドイガキが将棋の駒からヒントを得て新開発した特殊後部パーツ「SP」を回転装着した発展機体[49]。カオスヘッダーの対策として、機動性と対カオスヘッダー攻撃性能が向上されている[49]。SPには、オレンジの表面の「SP-S(Surface・表の意)」と、ブルーの裏面の「SP-R(Reverse・裏の意)」の2種類が存在する。1・2号共通武装・特殊装備はブライトレーザーDなどを発射する多機能ビーム砲、3連装ミサイルランチャー、レーザーラック。劇中に登場しなかったが、設定ではテクノプラズマSIIエンジンを搭載した3・4号も存在する。『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』では宇宙用のテックスピナーKS-1が登場。
テックスピナー1号 | |
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全高 | 約12.4 m |
全長 | 33 m |
全幅 | 30 m |
総重量 | 21 t |
最高速度 | マッハ9 |
乗員 | 3名 |
テックスピナー2号 | |
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全高 | 約9.6 m |
全長 | 25 m |
全幅 | 30 m |
総重量 | 20 t |
最高速度 | マッハ6 |
乗員 | 3名 |
-
- テックスピナー3号
- テックサンダーのA1パーツと、SP-Rを換装して完成する「最強形態型」。本編では一度も登場していない。
- テックスピナー4号
- テックサンダーのB1パーツと、SP-Sを換装して完成する小回りの利く「データ収集型」。3号同様に、こちらも本編では一度も登場していない。
テックブースター | |
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全高 | 約14.5 m |
全長 | 30 m |
全幅 | 28 m |
総重量 | 29.5 t |
最高速度 | 時速1,000万 km |
乗員 | 9名 |
- テックブースター[48][50]
- SRC宇宙開発センターの木本研作博士がコアモジュールを基盤にして設計開発した大型宇宙艇タイプのコアテックシステム機[49]。センターコア、ライトコア、レフトコアの3機から構成され、それぞれにコアモジュールが配されている。各コアモジュールは宇宙仕様超耐圧殻・スーパーストロールでコーティングされた宇宙用防御キャノピーとなっている。テクノプラズマキネティックシステムを搭載したテクノプラズマエンジンにより、太陽系内の目的地なら地球から短時間で到達する超高速宇宙航行が可能となる。光線砲ディレクトルビーム、ミサイルや威嚇弾など各種特殊弾を発射する多目的砲、センターコア下部のミラージュシールド照射機、対地ミサイル発射機、レフト・ライト両コア下部の大型特殊マニピュレーター・グラップアームなど、豊富な武装・特殊装備を持ち、怪獣への保護と攻撃それぞれに対応する。また、レフト・ライト両コアは本体から分離してモジュールファイターとして単独運用・無人航行も可能[49]。第64話で両コアにカオスキメラを満載して、カオスヘッダーの出現ポイントである宇宙座標P87ポイントへと発射する作戦が発案され、最終的に月面でコスモスを追い詰めるカオスダークネスに放たれ大ダメージを与えた。
- テックダイバー
- 極地用万能探査メカ。ジェット推進装置を装備した後部パーツ・Dユニットは共通。
ランドダイバー | |
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全高 | 約5.8 m |
全長 | 22 m |
全幅 | 16 m |
重量 | 24 t |
最高時速 |
|
乗員 | 2名 |
シーダイバー | |
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全高 | 約8 m |
全長 | 22 m |
全幅 | (翼長)16 m |
重量 | 19.5 t |
最高時速 |
|
乗員 | 2名 |
- シーダイバー[48]
- コアモジュール(ショートノーズバージョン)にマニピュレーターを装備した前部パーツ・C1ユニットとDユニットを装着して完成する水上・水中活動用のテックダイバー[49]。舷側底部に酸素タンクを積載し、最大水深2万メートルまで潜水可能な特殊潜航艇。プラズマシールド発生機の他、視覚探信光弾・ビジュアル・ピンガー[49]や、水中望遠レンズ・バンウォッチャーを内蔵した水中探査カメラ、電波探知機、コクピットには緊急用の酸素ボンベなどを装備し、武装は左右2門の魚雷発射口から放つ魚雷とエネルギー光弾・ゲットクーパー。『ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET』では改良型のマリンダイバーが登場。
シェパード | |
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全長 | 5.1 m |
全幅 | 約1.7 m |
最高時速 | 520 km/h |
乗員 | 4名 |
- シェパード[48]
- EYESが追跡や調査などで外出時に用いられる地上パトロールおよび追跡用の超高速特殊自動車[49]。複数台存在し、トレジャーベースから首都圏に繋がる海底トンネル・シークレット・ロードを通って出動する。武装はないが、外敵から車体と運転者を守る防衛用のプラズマシールド発生機や、偵察・探査機器を搭載している[49]。ホンダ・インサイトがベース[51][45]。
- 第41話では合成によって2台に増やしている[3]。
- 猫じゃらしマシン[48]
- 第11話でアヤノが「猫じゃらし大作戦」を行うために、SRC施設部門から借用してきた巨大メカ。上部に猫じゃらしを持った「カエルの騎士」を模ったモニュメントが乗っている。途中で壊れてしまい、ムードンの鼻に猫じゃらしがはまり、くしゃみで周りのアヤノら隊員たちと一緒に大きく吹き飛ばされた。
コアモジュールSS | |
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全高 | 約3 m |
全長 | 10 m |
全幅 | 8 m |
最高速度 | マッハ3 |
乗員 | 1名 |
- コアモジュールSS[52]
- SRCで主に移動手段として使っている小型VTOL機で、SS(シングルシーター)の名のとおり単座式のコクピットであることと青色であること、コアテックシステムが搭載されていないことが通常のコアモジュールとの違いである。第1話でムサシが乗ってリドリアスを追ったが、カオスリドリアスの光線を受けて破壊された。
- 探査船ワルツ[52]
- SRC宇宙開発センター・探査部が所有する宇宙船。第21話で1号機にミツヤが乗って遊星ジュランを探査活動したが、カオスヘッダーに襲われ破壊された。その後第55話ではジェルミナIIIと地球を結ぶ定期ロケットの2号が、第63話では3号が登場し、後者にはミツヤが再びこれに乗って太陽系外縁から鉱石を持ち帰った[49]。
その他の施設・機関
- 鏑矢諸島・SRC怪獣保護管理センター
- 鏑矢諸島の大自然には広大な怪獣保護区域が造られ、上空から海底まで、保護した怪獣たちを逃がさないための電磁シールドが鏑矢諸島全体に張り巡らされている。SRC怪獣保護管理センターは、怪獣保護地区全体の管理を行っている。センターのロゴマークには『ウルトラマンティガ』に登場した怪獣ゴルザが使われている。
- SRC宇宙開発センター
- 宇宙全般に関わる調査研究、アストロノーツの育成、宇宙船や宇宙ステーションなどの宇宙活動用メカ開発など宇宙に関する様々なことに携わるセクション[9]。宇宙ロケットの乗船ターミナルや発着場が広大な敷地にあり、宇宙ステーションとの往来が可能である[9]。
- ジェルミナIII[52]
- SRC宇宙開発センターの人類初の本格的居住型宇宙ステーションで、カタツムリの殻のイメージがあしらわれている。建設クルーからは愛情と誇りを込めて「時の娘」という愛称で呼ばれていた[49]。なお建設中の事故で、クルーの一人であるレニ・クロサキが宇宙装備をしていないまま宇宙空間に放り出され、行方不明になって死亡するという悲劇もあった。一時建設が中断されたが、劇場版第3作ではセリフ上のみだが2009年に完成したジェルミナIV(4)が登場している。
- SRC関連研究機関
- 第17話に登場した、サワグチが勤務する研究施設。一時的にギギに占領された。
- SRC特殊医療基地
- ポイントHH-7付近にある医療施設。第31話ではカオスクレバーゴンが、ここの立体駐車場に停めてあった自動車を大量に奪って体内に取り込み、第48話ではワロガとの総力戦で負傷したEYESと防衛軍双方の隊員たちを収容し野戦病院と化した。
- SRC高濃度エネルギー貯蔵システム
- 第31話で、カオスクレバーゴンがエネルギーを奪おうとした施設。
- SRC研究施設
- 第38話に登場した、高純度エネルギーの貯蔵プラントを持つ施設で、ここへ落下してきたヘルズキングにエネルギーを全て抜き取られた。
- SRC科学分析センター
- 第59話に登場した施設で、ドイガキとハズミがカオスキメラを合成する研究をここで行っていた。2人が退避した後、カオスウルトラマンカラミティに破壊された。
- SRCバイオケミカルセンター
- ドイガキとハズミがカオスキメラの合成研究を続行した研究施設。第60話に登場。
- TEAM SEA
- ※ ウルトラマンコスモス2 THE BLUE PLANET参照
統合防衛軍
日本国内を外敵から守る防衛組織。略称はJADF。人類に害をなすものは全て排除しようとするため、TEAM EYESとはたびたび対立しているが、互いに協力する時もある。都内某所に広大な駐屯地を有する[54]。
メカニック・兵器
- 主力戦闘機[52]
- 機銃や各種ミサイル兵器などの攻撃性能を重視した主力戦闘機[49]。改良型のJKも存在するが、形状はほぼ同一。数十機配備されており、スピードと運動性能にも優れるが、防御性能は重視されていないため、撃墜されることが多い[49]。複数機で編隊を組み、敵を攻撃する戦術はまったく変わっていない。
- 防衛軍戦車
- 主にベンガルズが運用する90式戦車。強力な砲弾を発射する120ミリクラスの滑空砲を備える。デザートカモフラージュが施してある[52]。
- バーニングミサイル
- イフェメラ攻撃に使用された新型ミサイル。巡航ミサイルに近い兵器だが、着弾の邪魔をする敵を熱感知してレーザーで無差別攻撃をする無人攻撃機に近い迎撃ビームシステムを搭載している[49]。三発発射され、フブキのテックサンダーの排熱に誘導されコスモスに破壊されたが、残った一発がイフェメラに命中してしまった[49]。
- 旧軍事衛星アンジェリカ[52]
- 第19話に登場した、耐用年数を過ぎており、「地球平和宣言」により宇宙に廃棄処分された軍事レーザー衛星[49]。完全に解体されていなかったため、自動迎撃プログラムが誤作動を起こし、ミゲロン星人の宇宙船へレーザーを放って撃墜してしまった[49]。後にミゲロン星人・レダに操られ、ジェルミナIIIに激突しそうになるが、改心したレダのコントロールで回避され、コスモスが放ったメルティングウエーブで消滅した。後にサンドロス出現を受け、新たな宇宙軍事惑星が2013年に再配備される。
- CHARGERS戦闘機
- 教導部隊CHARGERSが運用する戦闘機[49]。ミサキ・アイやシノブ、フブキも搭乗していた[49]。ギラッガス戦では再びシノブが搭乗した[49]。
- 超高性能ミサイル
- 第21・22話に登場した防衛軍が用意した超大型ミサイルで、地球の衝突軌道に乗った遊星ジュランに対し、発射準備が整えられていた。だが、コスモスとEYESによって軌道が修正されたため、発射されずに終わった[49]。
- ダビデス909
- 防衛軍に所属していたころのハズミが怪獣に対しての免疫細胞の研究中に偶然に生まれた副産物を、西条の号令の下で研究を繰り返して発展させて完成した怪獣殲滅兵器[49]。防衛軍戦闘機に搭載されて運用されるが、照準は地上施設から行われる。撃ち込んだ際の衝撃で弾頭が炸裂し、瞬時に怪獣の細胞核を破壊して細胞レベルで死に至らしめるという中型ミサイルで[49]、これを喰らったマザルガスは最終的に死亡してしまった。
- 防衛軍テストエリア
- 第61話に登場。ミサイルや強力なビーム砲が配備されている新兵器試験場で、ヘルズキング改の能力テストが行われた。
- ヘルズキング改
- 詳細は『ウルトラマンコスモスの登場怪獣#対カオスヘッダー殲滅兵器 ヘルズキング改』を参照。
関連施設
防衛軍の施設は、劇中のセリフの中でしか出てこないものも少なくない。
- 秘密基地
- S-2エリアにある防衛軍の基地。第25話でここの上空にグインジェが出現した。
- 開発工場
- 第32話に登場。産業廃棄物である化学汚染物質を地下水脈に垂れ流していた施設。その結果ゴルメデβが凶暴化してしまった。
- 第二警戒管制施設
- 第33話に登場。この付近一帯には電磁シールドが張り巡らされており、出現したネルドラントが電磁シールドに触れて負傷してしまった。
- 鷹平天文台
- 第48話でワロガからの出現予告電波をキャッチした施設。
- 弾薬倉庫
- 第51話に登場。カオスヘッダーが自らを狙っているマザルガスをここへ誘導した。
注釈
- ^ 巨大ヒーロー番組全般としても最多話数である。
- ^ 退職後の後続のウルトラシリーズやその他の作品に関しては、監修として関わっている。
- ^ DVD特典の絵コンテ集に掲載された監督のコメントによると、尺の都合でカットされてしまったが、コスモスとの関連性を匂わせるセリフが存在していた。
- ^ 杉浦の希望により、ムサシがTEAM EYESの隊員服に袖を通すシーンがあったが[10]、カットされた。
- ^ 嶋は「自分が出撃するのを止めるな」という意味での遮りなのか、コスモスの正体を自らも知っていて遮ったのか、というところが複雑であったが、監督の根本から「キャップも気づいていたということにする」と言われたという[14]。
- ^ 三連覇達成時の試合では気を失ったまま戦って勝利した。
- ^ 地図上では山梨県に位置する。
- ^ a b 原田昌樹監督によると、今回限りのゲストだと思って名前を考えなかったという[3]。
- ^ スペースコロナモード・スケルトンコロナモードはコロナモード、フューチャーモードはエクリプスモードの色違い。
- ^ そのため、鏡像撮影用に模様を左右逆にしたスーツも作られていた。
- ^ 『ウルトラマンコスモスイズム』ではスケルトンコロナモードの数値をコロナモードと同一としている[21]。
- ^ 第39話でカオスヘッダーがムサシを襲撃した時など。
- ^ 必ずしも敵を倒すためだけにタイプチェンジするわけではなく、相手をこらしめて戦意喪失させるためにタイプチェンジすることもあった。
- ^ プロデューサーの渋谷浩康は、「優しさ」も「強さ」も発揮するためには「勇気」が必要であるとし、子供に持っていて欲しい要素として設定したと述べている[7]。
- ^ ただし劇場版第2作ではムサシと分離した際にこの姿のままムサシを見詰めていた。
- ^ 劇場版第1作でネオバルタンの左手の武器を破壊した。
- ^ 『ウルトラマンコスモス超全集』では名称をコズミューム光線・ピンポイントショットと記述している[29]。
- ^ 書籍『ウルトラマンコスモスイズム』では名称をハイエストスイングと表記している[30]。
- ^ バラエティ作品の『新世紀ウルトラマン伝説』を除く。
- ^ 初期の脚本にはフューチャーモードが登場するものもあり、同作のDVDメモリアルボックスおよびブルーレイメモリアルボックスの特典の絵コンテ集に掲載されている。
- ^ a b c d カメオ出演。
- ^ 映像は映画第1作からの流用。
- ^ 第14話はノンクレジット。
- ^ 1948年生の女優・声優と別人。
- ^ 永畑洋と誤記。
- ^ 1940年生の民謡歌手と別人。
- ^ ノンクレジット。
- ^ 後継の日曜5時枠アニメでもOP・EDを一貫して同一歌手が歌った作品は現時点で存在していない。
- ^ 当初は第41話からエンディング主題歌になる予定だった。
- ^ 同時ネット地域では、オープニングの前に杉浦によるメッセージが放送された[3]。
- ^ リドリアスの「友好巨鳥」などの別名。
- ^ 当初は「深海の春風」というサブタイトルであった[3]。
- ^ 脚本では「破壊指令00」というタイトルであった[3]。
- ^ ノンクレジット
出典
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- ^ 「STAFF INTERVIEW 脚本 小林雄次×中野貴雄」Blu-ray『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!! Blu-ray メモリアル BOX』(バンダイビジュアル BCXS-0996)封入 作品解説書 SPECIAL NOTES(構成・文:島崎淳、監修:小林雄次 執筆協力:戸倉光治)
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