アブラハム アブラハムの概要

アブラハム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/29 05:03 UTC 版)

神にひとり子イサクを捧げようとするアブラハムと、それを制止する天使
レンブラント『アブラハムとイサク』、1634年。

アブラム (ヘブライ語 אַבְרָהָם (古: ʾAḇrām,: ʾAvram))、または アブラハム英語 Abraham)、アブラハームギリシア語 Αβραάμ Avraám アブラハム)は、ヘブライ語で多数の父という意味。ユダヤ教キリスト教イスラム教を信仰する「啓典の民」の始祖。ノアの洪水後、による人類救済の出発点として選ばれ祝福された最初の預言者。「信仰の父」とも呼ばれる。

ユダヤ教の教義では全てのユダヤ人の、またイスラム教の教義では、ユダヤ人に加えて全てのアラブ人の系譜上の祖とされ、יהוה(ヤハウェ、ヤーウェなどと発音。日本語聖書では主に「主」と表記。ここでは最大公約数的に神と表記)の祝福も救いもアブラハム契約が前提になっている[1]。イスラム教ではイブラーヒームアラビア語: ابراهِيم‎, Ibrāhīm)と呼ばれ、ノア(ヌーフ)、モーセ(ムーサー)、イエスイーサー)、ムハンマドと共に五大預言者のうちの一人とされる。キリスト教の正教会においてはアウラアムと称され、聖人に列せられている。

族長カビル族と呼ばれるヘブル人の先祖たちの一人である[2]


注釈

  1. ^ アメリカ合衆国におけるユダヤ人の人数は、5,300,000~5,671,000人とされており、イスラエルにおける人数とほぼ同数である(Wikipedia英語版2007年7月27日より)。
  2. ^ ケトラは元々イシュマエルの妻だったという説がある(ホルチンガー172)。彼女の子供はみなイシュマエルの子孫と同様にアラビアの諸民族の祖とされる[7]
  3. ^ 「ウルファ」という地名が実際に確認されるのは東ローマ帝国時代以降である。

出典

  1. ^ アブラハム契約”. 2021年1月27日閲覧。
  2. ^ 新聖書辞典』773ページ
  3. ^ 関根正雄 『旧約聖書 創世記』 株式会社岩波書店、2007年第78刷(第1刷は1956年、1967年第17刷と1999年第69刷で改版あり)。ISBN 4-00-338011-8、P39本文・207註釈。
  4. ^ 『口語訳旧約新約聖書』、バロバーデル・コル訳、ドン・ボスコ社、1976年第8版(初版は1964年)、P32註釈5。
  5. ^ フランソワ・トレモリエール、カトリーヌ・リシ編者、樺山紘一日本語版監修『ラルース 図説 世界史人物百科』Ⅰ 古代ー中世 原書房 2004年 2ページ
  6. ^ 創世記(口語訳)#12:13
  7. ^ 関根正雄 『旧約聖書 創世記』 株式会社岩波書店、2007年第78刷(第1刷は1956年、1967年第17刷と1999年第69刷で改版あり)。ISBN 4-00-338011-8、P215註釈。
  8. ^ 第3章イムラーン家章 15-92”. 2019年3月4日閲覧。






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