有袋類とは? わかりやすく解説

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ゆうたい‐るい〔イウタイ‐〕【有袋類】

読み方:ゆうたいるい

有袋目哺乳類総称多く胎盤がなく、子は発育不完全な状態で生まれ自力母親下腹部にある育児嚢(いくじのう)に入り、乳を飲んで育つ。カンガルー・フクロネコ・コアラ・オポッサムなど約270種が知られ形態習性多様に分化している。オーストラリア区新熱帯区分布しオポッサム北米にも生息する


有袋類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/04 05:53 UTC 版)

有袋類(ゆうたいるい、Marsupialia)は、哺乳綱獣亜綱後獣下綱の1グループ。かつては有袋目フクロネズミ目)の1目が置かれていた[3]。しかし、哺乳類の歴史において有袋類の適応放散有胎盤類適応放散と同等のものであり、有胎盤類と同様にいくつかの目に分けるべきだという主張が強くなった。1980年代以降は2大目7目とする分類が主流である[4][5]


  1. ^ a b c d Malcolm C. McKenna & Susan K. Bell, “Cohort Marsupialia,” Classification of Mammals: Above the Species Level, Columbia University Press, 1997, Pages 51-80.
  2. ^ a b Stephen Jackson & Colin Groves, “Supercohort Marsupialia,” Taxonomy of Australian Mammals, CSIRO Publishing, 2015, Pages 43-48.
  3. ^ 『動物のふしぎ』ポプラ社、134頁。 
  4. ^ a b 遠藤秀紀「第1章 有袋類の多様性」『有袋類学』東京大学出版会、2018年、1-25頁。
  5. ^ 冨田幸光「有袋類」『新版 絶滅哺乳類図鑑』伊藤丙雄・岡本泰子イラスト、丸善出版、2011年、51-61頁。
  6. ^ a b 遠藤秀紀「第3章 化石と分子による歴史」『有袋類学』東京大学出版会、2018年、81-122頁。
  7. ^ a b D.E. Wilson & D.M. Reeder, Class Mammalia Linnaeus, 1758. In: Zhang, Z.-Q. (Ed.) “Animal biodiversity: An outline of higher-level classification and survey of taxonomic richness,” Zootaxa, Volume 3148, Magnolia Press, 2011, Pages 56-60.
  8. ^ 『世界文化生物大図鑑 動物 改訂新版』世界文化社、2004年、39頁
  9. ^ 鈴木、 最近の研究成果 レトロトランスポゾン由来の遺伝子PEG10の起源とゲノムインプリンティングの成立 doi:10.1371/journal.pgen.0030055の紹介 石野研究室ホームページ
  10. ^ a b c 長谷川政美、「系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史」p84ほか、2014年10月25日、ベレ出版、ISBN 978-4-86064-410-9
  11. ^ 足立 守、「ケニア東部 Mombasa 付近の中生層、ゴンドワナ大陸復元によせて」、『アフリカ研究』Vol. 1974 (1974) No. 14 P 14-20
  12. ^ 山賀進 第3部生命 第2章 生物の進化(5)われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのかそして、われわれは何者か」 2005年12月28日完成との記述。
  13. ^ Schiewe, Jessie (2010年7月28日). “Australia's marsupials originated in what is now South America, study says”. Los Angeles Times. 2010年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年8月1日閲覧。
  14. ^ Nilsson, M. A.; Churakov, G.; Sommer, M.; Van Tran, N.; Zemann, A.; Brosius, J.; Schmitz, J. (2010-07-27). “Tracking Marsupial Evolution Using Archaic Genomic Retroposon Insertions”. PLOS Biology (Public Library of Science) 8 (7): e1000436. doi:10.1371/journal.pbio.1000436. PMC 2910653. PMID 20668664. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2910653/. 
  15. ^ 冨田 2011, pp. 53, 57.
  16. ^ Maria A. Nilsson et al. (2010). “Tracking Marsupial Evolution Using Archaic Genomic Retroposon Insertions”. PLoS biology. doi:10.1371/journal.pbio.1000436. 


「有袋類」の続きの解説一覧

有袋類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/03 09:17 UTC 版)

尿膜」の記事における「有袋類」の解説

多くの有袋類において、尿膜血管持たない窒素性老廃物アンモニア)を貯蔵するために用いられるまた、多くの有袋類において、尿膜漿膜融合しない例外バンディクート尿膜であり、血管網を有するとともに漿膜とも融合する

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「有袋類」を含む「尿膜」の記事については、「尿膜」の概要を参照ください。


有袋類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:37 UTC 版)

哺乳類」の記事における「有袋類」の解説

有袋類は系統樹挙げた7つの目からなっており、20世紀にはこれら7つオーストラリア有袋類Australidelphiaミクロビオテリウム目フクロネコ目バンディクート目双前歯目フクロモグラ目5つアメリカ有袋類Ameridelphiaオポッサム目ケノレステス目2つ) の2つ分類していたが、21世紀における分子系統解析研究はこの2つ分類否定している。 なお上では南米に住むはずのミクロビオテリウム目形態学的特徴類似性によりオーストラリア有袋類分類しているが、この事自身分子系統解析においても支持されており、ミクロビオテリウム目オーストラリア有袋類の他の4つの目の姉妹群である。 一方ミクロビオテリウム目以外の4つオーストラリア有袋類関係性2015年現在未確定である。 化石形態学的な解析によるとオポッサム目は他の有袋類全ての姉妹群であるが、一方で分子系統解析によればケノレステス目が他の有袋類全ての姉妹群であるという研究成果複数ある。これら2つ成果明らかに矛盾しているが、どちらが正しいのかは2015年現在定まっていない。

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有袋類

出典:『Wiktionary』 (2021/07/24 13:25 UTC 版)

名詞

   (ゆうたいるい)

  1. 哺乳綱獣亜綱後獣下綱有袋上目属す哺乳類総称学名:Marsupialia

翻訳


「有袋類」の例文・使い方・用例・文例

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