色空間
別名:カラースペース
【英】color space
色空間とは、各色を数値の組合せで表現する方法または表現可能な色域のことである。
色を数値的に表現するための体系を表色系と呼び、理論上3つの値(3変数)があればすべての色を表現できるため、通常は3次元空間で表す。ただし、表現方法によっては2変数あるいは4変数を用いることもある。
代表的な色空間にはRGBがあるが、これは、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の光の3原色を利用した色空間であり、コンピュータのモニタへの出力や、アプリケーション上の色設定などでよく用いられる。他には、テレビで用いられているYCbCr/YPbPr、印刷分野で主流であるCMYKやDICなどがある。
なお、各色空間は計算を行うことで相互変換が可能であるが、変換先の色空間に変換元の色空間で表現していた色があるとは限らず、必ずしも完全に変換が可能だとは言い切れない。
参照リンク
表色系システム - (大日精化)
色空間
色空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/13 18:15 UTC 版)
色空間(いろくうかん、英: color space)は、立方的に記述される色の空間である。カラースペースともいう。色を秩序立てて配列する形式であり、色を座標で指示できる。色の構成方法は多様であり、色の見え方には観察者同士の差異もあることから、色を定量的に表すには、幾つかの規約を設けることが要請される。また、色空間が表現できる色の範囲を色域という。色空間は3種類か4種類の数値を組み合わせることが多い。色空間が数値による場合、その変数はチャンネルと呼ばれる。
- ^ a b c d 槙究著『カラーデザインのための色彩学』(2006年、オーム社)
- ^ a b “オストワルト表色系とは”. DIC color & comfort. 2021年7月12日閲覧。
- ^ a b c d 色彩活用研究所サミュエル監修『色の事典 色彩の基礎・配色・使い方』(2012年、西東社)
- ^ a b 東洋インキSCホールディングス (2015年1月29日). “仕事で使える色彩学 #03 マンセルカラーシステム”. TOYO INK. 2021年7月7日閲覧。
- ^ “仕事でつかえる色彩学”. 東洋インキ (2014年11月26日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ 千々岩英彰『色彩学概説』東京大学出版会、2001年。ISBN 4-13-082085-0。
色空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 07:16 UTC 版)
「Windows bitmap」の記事における「色空間」の解説
V4ヘッダで、'Win 'と'sRGB'が使用できるというドキュメントが存在する。
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色空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 04:25 UTC 版)
darktableには、sRGB・Adobe RGB・XYZ・リニアRGBのICCプロファイルが組み込まれている。
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色空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 22:55 UTC 版)
「3DCGソフトウェア」の記事における「色空間」の解説
画像や映像のやりとりでは色空間が重要となる。色空間には、カメラの撮像素子の出力の色空間、圧縮のための色空間、作業のための色空間、保管のための色空間、頒布のための色空間、表示デバイスの表示素子の出力の色空間などが存在する。入出力デバイスによって表現可能な色空間が異なるため、目的によって色空間を使い分ける必要がある。 カメラの撮像素子の出力は、固有の色空間を持っており、カメラで撮られたRAW画像やRAW動画は固有の色空間となっている。ガンマは基本的にリニアとなっている。バス幅や帯域幅や保存領域などのサイズの問題から画像や動画の非可逆圧縮が必要となる場合、見た目の劣化が少なく非可逆圧縮に向く色空間への変換が行われている (DPXのLog、ProPhoto RGB、YUV 4:4:4 12bit、YUV 4:2:2 10bitなど)。 作業のための色空間では、光の物理的性質を利用した処理とアーティスティックな処理が行われるため、色差が物理的に均一で、かつ色域が人間の見える範囲により近く、かつ人間が扱いやすいRGBの色空間であるACEScgリニア(D60ホワイトポイント)やRec.2020リニア(D65ホワイトポイント)がよく使われている。歴史的経緯から、狭い色域のRec.709リニア(D65ホワイトポイント、NukeやBlenderの標準)が使われることもある。また、法線マッピングやバンプマッピングや透過マップや深度マップやIDマップなどでは、RGBを色ではなく単なる数値として使うため、リニアなカラースペースが使われる。レイトレーシングレンダリングにおいては、RGBだけでなく、スペクトルカラー(英語版)も使われている (スペクトルレンダリング(英語版))。コンポジット作業においては、RGB特有の処理が多用されるため、RGB色空間を使う場合が多い。編集作業では、RGBだけでなく、YUVも使われている。カラーコレクションには、RGBだけでなく、YRGBも使われている (Davinci Resolveなど)。 保管のための色空間では、将来に備えてより広い色空間が使われている (デジタルシネマの保管におけるDCDMの16bit X'Y'Z' ガンマ2.6 5900Kなど)。 頒布のための色空間では、出力機器(ブラウン管(CRT)、液晶、有機EL、プロジェクター、プリンター等)の特性と人間の識別(XYZ表色系やバートンランプなど)に適したものが使われる (SDTVにおけるRec. 601、HDTVにおけるRec. 709、デジタルシネマにおけるDCI-P3、UHDTVにおけるRec.2020、WebにおけるsRGB、プリンタにおけるAdobe RGBなど)。目的とする出力機器では出せない色も出てくるため、作業では出力機器を模した色空間も使われているが、その場合でも作業用ディスプレイの色空間への変換が行われるため、完全に同一にはできない。表示デバイスの表示素子の出力の色空間はそれぞれ固有の色空間を持っており、例えばブラウン管 (CRT)のガンマ値は2.2に近く、液晶のガンマはS字カーブを描いており、プロジェクターのガンマは1.5に近かった。これらの差異を吸収するために、表示デバイスのファームウェアは、頒布のための色空間からデバイス固有の色空間への変換を行っているものの、未対応の色空間があったりズレが生じたりと完璧ではないため、OSのカラーマネージメントシステム(WindowsのWindows カラー システム (WCS)、macOSのColorSync、Linuxのcolordなど)がモニターのカラープロファイルを管理して色空間変換の補正を行っている。しかし、OSのカラーマネージメントに対応していないソフトウェアも存在する (Mac版DaVinci Resolveの12.1より前など)。また、一部のモニターは10bit表示に対応しているものの、一部のソフトウェアは8bitへのトーンマッピングを行うなどして、10bit表示に未対応となっている(Mac版DaVinci Resolveの12.1より前など)。ディスプレイ機種固有の色空間を直接出力する仕様も登場している (FreeSync 2など)。 かつてPCモニターでは、sRGBが主流であったが、その後、Adobe RGB対応のPCモニターが広まってきている。そのため、Webにおいても、従来sRGBが使われてきたが、現在Webブラウザの多くはICCプロファイルv2に対応しており、様々なカラースペースを使うことが可能となっている。しかし、Adobe RGB色空間での画像出力や、ICCプロファイルv2の埋め込みに対応していない3DCGソフトウェアも存在する。 色空間の変換方式はカラーマトリクス、1D-LUT、3D-LUT、曲線当てはめなどが存在し、色空間の変換パラメータの形式には、ICCプロファイルv2/v4、Autodeskのlut、Autodeskの3dl、Autodesk CTF、Adobe SpeedGrade(旧Iridas SpeedGrade)のlookやitxやcube、Cinespaceのcsp、Houdiniのlut、Sony Pictures Imageworksのspi1dやspi3dやspimtx、Pandora Pogleのm3dやmga、ASC CDL、ASC CCC、ACESのCTL、Nukeのvf、DaVinci Resolveのdctlなど多くの形式(LUT形式)が存在している。オープンソースのOpenColorIOは、その多くに対応している。
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