自動車でのグラスコックピット化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 04:53 UTC 版)
「グラスコックピット」の記事における「自動車でのグラスコックピット化」の解説
ジャガー・XJの計器モニター。画面上にCGで計器類が表示されている。アナログメーター風のデザインになっており、カーナビゲーションやラジオ選曲などの機能を使う時は、左側の燃料計や水温計の部分が切り替わる レクサス・LFAの計器モニター。中央のLCD画面と周囲の表示灯を組み合わせた「コンビネーションメーター」。VDIMの走行モードによって画面レイアウトが切り替わる。3代目ISのF SPORTグレード搭載の物もこれとほぼ同等の機能を備える 自動車におけるグラスコックピット化のメリットも航空機とほぼ同じである。自動車は航空機と比べれば計器デザインに関する制約は元々きつくはなく、以前からデジタルメーターや自発光式メーターなど、様々なデザインの計器盤が用いられてきた。 また、1990年代後半からは高級車を中心に、計器盤内に液晶やLED、有機ELなどを用いた小型ディスプレイを設け、トリップメーター・オドメーターやATギア段数、各種警告といった運転支援情報を表示させるものが増加してきているほか、カーナビゲーション用のディスプレイでエアコンやオーディオなども統合操作できるものも多く登場している。 さらに、計器盤全体をグラスコックピット化することで、これらの情報を1枚のディスプレイに統合表示することが可能となり、多機能化・複雑化が進む自動車においてデザインの自由度向上やドライバーの利便性向上が企図されている。一例として、水温計や回転計を消して機能選択メニューを出す、ギア段数を表示する、ラジオやオーディオの選局・選曲を表示する、クルーズコントロールに関する情報を出す、といったことがソフトウェア側で自由に行えるため、機械式計器のようにkm/hとmphで計器盤を作り分ける必要などもない。 表示をドライバーが的確に読み取ることさえできれば画面デザインに制約はないが、各メーカーとも基本表示は従来のアナログ指針を模したデザインとなっている場合が多い。これは、ドライバーの慣れや、インテリアとの調和、また、変化の度合いを読み取りやすいアナログ表示の利点を活かしていることによる。例えばジャガー「XJ」の画面デザインについては、メーカーの見解として「インテリアとの調和」という理由が紹介されている。だが、一部のトヨタ車は速度計にデジタル数字を使用している場合もある。
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