禁則
禁則とは、ワープロソフトやページレイアウトソフトにおいて、文章が読みにくくなることを避けるため、または表示の見た目を調整するためのルールのことである。おおむね、原稿用紙で作文する場合のルールに相通ずる。
例えば、行頭にあると具合の悪いもの、つまり句読点( 、 )( 。 )や三点リーダ( … )などは、行頭禁止文字として前の行に押し込まれる。逆に行末にあると具合が悪いもの、つまり始め括弧「 ( 」「 【 」などは、行末禁止文字として次の行に送られる。あるいは、途中で切り離されると誤解を招きやすい値段などの数字や数詞は、分離せずに、分離禁止文字として、前の行に押し込まれるか次の行に送られる。
禁則を調整する作業や機能は、禁則処理と呼ばれる。通常、禁則処理はソフトウェア側によって自動的に行われる。特に禁則処理を解除したい場合には、手動で解除することができる。
禁則処理
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2022年9月) |
この記事はその主題が日本に置かれた記述になっており、世界的観点から説明されていない可能性があります。(2023年9月) |
禁則処理(きんそくしょり)とは、漢字文化圏の文書作成・組版において、「約物などが行頭・行末などにあってはならない」などとされる禁止事項、または、それらを回避するために字詰めや文の長さを調整したりすること[1]。
例えば、句読点(。、)や閉じ括弧(」』)】など)と言った約物は、当該文章の行頭に位置させてはならない。すなわち、
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という例文において2行目のような表記をしてはならない、ということになる。その理由としては、これら約物が行頭に来ると見た目が悪くなるほか、読みにくくなったり、文意を取り違えるおそれなどが挙げられる。
原稿用紙などでは、禁則処理の関係で約物を意図的にマスからはみ出させることもある。ワープロやワープロソフトなどでは、自動的に禁則処理が行われることも多い[1]。禁則文字の種類や処理方法は、JIS X 4051において規定されている。
禁止されているもの
日本語
禁則の対象となる文字については、「ハウスルール」と呼ばれる、出版社ごとに定められた独特の規則があり、さらには出版物の種類やページ種に応じて異なる規則を適用することも多い。欧米製のDTPソフトウェアでは、このように多様な日本語組版の規則に十分に対応できない製品が多く、日本独自の電算写植システムの需要を支える要因となった。
行頭禁則文字
- 終わり括弧類
- ,)]}、〕〉》」』】〙〗〟’”⦆»
- 行頭禁則和字
- ゝゞーァィゥェォッャュョヮヵヶぁぃぅぇぉっゃゅょゎゕゖㇰㇱㇲㇳㇴㇵㇶㇷㇸㇹㇷ゚ㇺㇻㇼㇽㇾㇿ々〻
- ハイフン類
- ‐゠–〜~
- 区切り約物
- ?!‼⁇⁈⁉
- 中点類
- ・:;/
- 句点類
- 。.
※1行の字数が少ない場合などでは、2段目は禁則対象としないことも多い。
行末禁則文字
- 始め括弧類
- ([{〔〈《「『【〘〖〝‘“⦅«
分離禁則
禁則処理の仕方
- ぶら下げ(ぶら下がり)[1]
- 句読点を前の行の最後に組み入れる処理。ワープロなどで改行文字に適用することもある。
- 追い出し[1]
- 字間を広げることにより、行末禁則文字を次の行に送り出す処理。前の行から1文字を送り出して行頭禁則文字の前に置く場合もある。
- 追い込み[1]
- 字間を詰めることにより、行頭禁則文字を前の行に組み入れる処理。
- 「追い出し」「追い込み」については、ワープロなどで字間の調整ができない場合、行末に空白を設けて処理を行う場合もある。
- 分離禁則
- 「追い出し」や「追い込み」を用いて処理を行う。具体的には、分離禁則文字列が行を跨ぐような場合にすべてまとめて次の行に追い出すか前の行に追い込む。
出典
関連項目
禁則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:47 UTC 版)
古典的な和声学で、避けるべき、また禁止とされる動きは数多くあるが、重要なものは次の2つである。 連続(平行)1 (8) 度 ある2つのパートが、連続する2つの和音の間で、続けて完全1度または完全8度になることを連続(平行)1 (8) 度といい、禁止される(このような進行は実際の音楽ではよく見かけるので不思議に思われるが、和声的に「異なる2つのパート」であるとき禁止されるのであって、和声的にひとつのパートと考えられるときには問題とならない)。したがって、限定進行をする音は、基本的には同時に2パートで鳴らすことはできない(限定進行をすると連続1 (8) 度になるため)。 連続(平行)5度 ある2つのパートが、連続する2つの和音の間で、続けて5度になっていて、しかも平行して完全5度に到達することを、連続(平行)5度といい、禁止される(実曲中ではモーツァルト5度を含む一部例外あり)。反行である場合、また、後続音程が完全5度以外の5度である場合には、平行5度と呼ばず、問題とならない。
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禁則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 13:42 UTC 版)
「だるまさんがころんだ」の記事における「禁則」の解説
遊びを円滑に進めるため、いくつかの禁則を設ける場合がある。これらの禁則はそのコミュニティの性質などによってローカルルールとして設けられるものがほとんどである。これらの禁則を破ったものは通常、鬼と交代させられたり(鬼以外)、最初からやり直し(鬼)となる。指名や数の指定に関する場合は他の参加者に再考を促されるか、指定権が他者に移譲されることも多いが、場合によっては口論の原因となることがある。 禁則の例鬼以外の参加者は、鬼の自陣から見えない障害物に隠れてはならない。 鬼は、掛け声を唱えるときに、周辺の鏡やガラス窓の反射を利用して様子をうかがってはならない。 鬼以外の参加者は、鬼が掛け声を唱えるときに鬼から離れる方向へ移動してはならない。 鬼は、まばたき・呼吸などの不随意な動作をもって「動いている者」と認定してはならない。 鬼以外の参加者は、事前に決めた範囲外へ逃げてはならない。 鬼に触れた者が鬼の進む歩数や秒数を決められるルールでは、「小股一歩」や「0.1秒」、離れているのに中股五歩など、確実に逃亡者の誰にもタッチできない数を指定するのは反則に当たる。 ただし、鬼が上級生や教師だった場合はその運動能力に期待して明らかに無理がある指定でもそのままカウントが始まる場合もある。本人に意思確認を取る場合もあるが、このような状況の場合は鬼が参加者の挑戦を受ける傾向にある。 鬼が「ストップ」「止まれ」と言った位置から動いてはいけない。 だるまさんの一日において、演技をしながら鬼の方向へ進んではいけない。似たルールとして『現在位置から動かずに演技をすること』とされている場合も多い。
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