百詩篇第10巻72番とは? わかりやすく解説

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百詩篇第10巻72番

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 07:15 UTC 版)

ミシェル・ノストラダムス師の予言集」の記事における「百詩篇第10巻72番」の解説

L'an mil neuf cens nonante neuf sept mois Du ciel viendra un grand Roi deffraieur Resusciter le grand Roi d'Angolmois. Avant apres Mars regner par bon heur.1999年、7か月、 空から恐怖の大王が来るだろう、 アンゴルモアの大王らせ、 マルス前後首尾よく支配するために。 この詩が20世紀以降大きな話題となったことはよく知られている。キーワードとなる「恐怖の大王」と「アンゴルモアの大王」については各記事委ねるとして、ここでは原文読み方について説明をしておく。 まず「1999年7か月」であるが、1999年7月読まれることがしばしばある。そういう読み方も可能であるが、その場合、当時ユリウス暦時代であったために現在のグレゴリオ暦換算する必要がある指摘されている。ゆえに1999年7月範囲は、グレゴリオ暦では1999年7月14日頃から1か月のこととなる。8月11日にはヨーロッパ一部などでは皆既日食見られたため、そのこと結びつける論者もいる。なお、7月を表す単語は普通は juillet であるが、そのように書かず敢えて sept mois (7の月) と書いたのは、septembre(9月)を指す婉曲語法で、実際に9月のことであるという指摘もある(sept「7」の意で、septembre とは語源的には「7番目の月」という意味)。 次に恐怖の大王」であるが、「支払い役の大王」と読むべきだとする指摘もある。これは、上に引用したように1568年版の原文で "un grand Roi deffraieur" と書かれているためである(通常恐怖の大王」と訳される原文は、"un grand Roi d'effrayeur" となっている)。 上の1568年版の原文リヨン市立図書館蔵書に基づくものだが、他方で同じ1568年版でも1940年ミュンヘン刊行され影印本では "d'effraieur" となっており、ロンドンウェルカム図書館蔵書では "d'effrayeur" となっている。このような違いは、1568年版を刊行した業者ブノワ・リゴーが、1568年以後も「1568年」の表記残したままで微調整した版を何度も出したためと推測されている。 これにより、どちらが本来の表記であるかについて、確定的な結論出ていない。とりあえず、17世紀以降の版では圧倒的に "d'effrayeur" の表記多く、"deffraieur" がほとんど引き継がれなかったのは事実である。 四行目は上で示した読み方のほか、不定形regner三人称直説法単純未来 regnera の語尾省略見なしMars主語にとり、「前後に、マルス首尾よく統治するだろう」と訳されることもある。この場合、2行目の「来るだろう」の目的を表すのは3行目の「甦らせる」のみになるまた、マルスローマ神話軍神であるが、フランス語では「火星」「3月の意味もある。軍神の意味だったとしても、言葉通りの意味のほかに「戦争」隠喩として用いられている可能性もある。 このような重層的理由により、文学者歴史学者たちの間でもこの詩の読み方確定しているとは言い難い状況である。

※この「百詩篇第10巻72番」の解説は、「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」の解説の一部です。
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