百詩篇第1巻35番とは? わかりやすく解説

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百詩篇第1巻35番

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 07:15 UTC 版)

ミシェル・ノストラダムス師の予言集」の記事における「百詩篇第1巻35番」の解説

Le lion jeune le vieux surmontera, En champ bellique par sigulier duelle: Dans cage d'or les yeux lui crèvera: Deux classes une, puis mourir, mort cruelle.若きライオン老いたるに打ち勝つだろう、 一騎討ちによる戦いの野で。 黄金カゴの中の両目を、「彼」引き裂くであろう。 二艦隊一方、そして死す酷き死。 信奉者著書では必ずといってよいほどに紹介されている有名な詩篇である。彼らは、フランス王アンリ2世横死解釈している。1559年6月30日に、アンリ2世は妹マルグリットと娘エリザベートそれぞれ結婚することを祝う宴の一環として開催され馬上槍試合出場した。そこで彼は、対戦相手のモンゴムリ伯爵片目貫かれるというハプニング見舞われ、その傷が原因7月10日絶命した。この詩はその様子を描いたものだという(「カゴ」は兜の比喩だと解釈される)。 この詩については、1863年書誌学者フランソワ・ビュジェ一語ずつ史実文脈との整合性丁寧に検証した上で反論している。 ビュジェはまず、国王伯爵も公式の銘句等で「ライオン」と呼ばれたことがなく、年齢差は「若い」「老いた」と対比できるほどではないと指摘している(アンリ2世当時40歳年齢差7歳もしくは11歳)。また、勝敗がつかなかった事故に「打ち勝つ」を使っていることや「戦場」の比喩文脈不適切であるとする。さらに、アンリ2世の兜は金でなかったことや貫かれたのは右目だけだったこと、艦隊は「(陸の)軍隊」とも訳せるがどちらも無関係だったことなどを挙げ、詩の情景史実にほとんど適合していないことを示した現代実証的な研究では、この詩で描かれているのは空中浮かんだ幻像なのではないか指摘されている(当時空中行進する軍隊見たとか、何もいないのに空から合戦の音が聞こえた等の「驚異」が多く噂に上っていた)。実際、リュコステネスは、1547年スイス空中での軍隊合戦の幻が目撃された際に、その幻の下には二頭ライオンが争う幻も目撃されたことを記録している。また、実在人物なぞらえているのならば、むしろ若い方はアンリ2世老いた方はカール5世想定していたのではないか、とも指摘されている。

※この「百詩篇第1巻35番」の解説は、「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」の解説の一部です。
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