洗脳・マインドコントロール批判
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「世界平和統一家庭連合」の記事における「洗脳・マインドコントロール批判」の解説
桜田淳子らとともに合同結婚式に参加した翌年の1993年、山崎浩子は親族によって統一教会から隔離され、そこで元信者の牧師らの説得を受け脱会を決意、脱会を表明する記者会見で「すべてがまちがいだったことがわかった」と語り結婚を破棄。記者会見では「わたしはマインドコントロールされていました」とも語り、同日、アメリカの元信者であったスティーブン・ハッサンの書いた『マインドコントロールの恐怖』(恒友出版)が発売されてベストセラーになったことから、日本でも「マインドコントロール」という言葉が広く知られることになった。「マインドコントロール」の概念は、具体的な物理的手段を用いた強制的な「洗脳」に対し、物理的手段を用いない方法であるとされ、本人が気づかないうちに取り込まれてしまうというカルトなどによる巧妙な手法を指すものとして登場した。信者にマインドコントロールを施しているという批判に対し、教団側は、「マインドコントロール」という理論は、もともとアメリカで宗教運動から信者を強制的にやめさせるための理論として出現したものであり、非科学的理論であり、反宗教的なイデオロギーに基づいた空論だと反論している。 日本共産党の政党機関紙「しんぶん赤旗」を刊行する「赤旗」社会部は、神学者の浅見定雄が分析した「洗脳」の仕組みの要点であるとして、以下の7点を記している。 隔離 - 信者が自分の親に説明し難くなった場合に「親に会わない口実」「統一教会をどう説明するか」などの手引書を作っており家族に秘密にさせる。ビデオも一人で見る。 雰囲気 - 親切にする。歌やゲームもある共同生活。 反復 - 同じことを徹底的に反復して教え込む。 精神管理 - 感想文や日記を書かせて弱点や疑問点を把握する。 食事管理 - 信仰の名の下で粗食をともにする。 睡眠管理 - 慢性的に寝不足にし暗示にかかりやすくする。 呪いの暗示 - 脱退すると霊に打たれる、霊界で先祖が苦しんでいる、水子が祟っている、等と不安を持たせる。 宗教学者のダグラス・E・コーワン(英語版)、宗教社会学者のデイヴィッド・G・ブロムリー(英語版) は、洗脳理論そのものには数々の問題点があると述べている。第一に洗脳の技術が反カルト活動家が言うほどの効果があり、無差別なものであるのなら、対象や時代に関わりなくその技術は機能するはずであるが、実際北アメリカでは新宗教が若い人の勧誘にかなり成功していたのは、1960~70年代の対抗文化運動の間だけであり、以降は劇的に減少している。第二に洗脳を効果的に行うには、おそらくある程度の専門技術が必要なはずであるが、洗脳を行っていると非難されている新宗教では、加入間もない新人メンバーたちが勧誘を活動を行っている。時間の経過で技術は向上するはずであるが、そういった成果の向上は見られない。また実際のところ、新宗教は全体として信者を引き付け維持することに失敗しており、1970年代にE・パーカーが統一教会に対して行った最も徹底的で信頼できる調査(期間は6年)で、パーカーは入門者が会員として残る確率は、極めて低いと結論付けている。統一教会に勧誘された人々のうち、実際に会員として加わったのはごくわずかで、新会員もほとんどは短期間で活気を失っていた。
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