極地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 13:29 UTC 版)
火星の北極・南極は、地球からの望遠鏡による長期間にわたる観測により、季節ごとに変化する万年雪に覆われていると考えられていたため、かつて植民の場所として大きな関心が寄せられていた。期待通り、マーズ・オデッセイは北極付近に巨大な水の塊を発見した。しかし、低緯度地域にも水が存在する可能性が示されたため、入植地としての極地域の利点は減少した。地球と同様、火星の極でも夏の間は白夜、冬の間は極夜となる。
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極地域
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/15 06:24 UTC 版)
月の極が人間のコロニーの場所として魅力的かもしれないというのには、二つの理由がある。一つ目は、極付近のいくつかの常に日陰となる地域に、水が存在していると思われる証拠があること。二つ目は、月の回転軸は黄道面に対してほぼ完璧に垂直であるため、極地コロニーは太陽エネルギーの電力のみで運営可能かもしれないことである。発電基地を日光が常に一箇所には当たるように設置することができ、さらに送電網によりそれぞれを繋ぐことが十分できる距離である。いくつかの場所にはほぼ絶え間なく日光が当たる。例えば、月の南極のシャクルトンクレーター付近に位置しているマラペール山で、そこは幾つかの利点を持っている。 ほとんどの時間、太陽に照らされる。二つの密接した太陽電池により、絶え間なく電力を受け取ることができるだろう。 近接するシャクルトンクレーター (116km) に電力と通信手段を提供できる。このクレーターは天体観測に潜在的に貴重である。赤外線観測にとっては非常に低い温度という利点があり、電波望遠鏡にとっても地球の電波干渉から保護されるという利点がある。 近隣のシューメーカーやその他のクレーターは絶えず深い影に覆われており、貴重な水素やその他揮発物質を含んでいるかもしれない。 高度がおよそ5,000mあるため、見通しでの通信可能範囲が広い。地球との通信でも有利である。 月の南極に位置している南極エイトケン盆地は、知られている限り太陽系で最大の、衝突によりできた盆地である。これは、地質学者に月の地殻のより深い層に近づく機会を提供する。 北極では、ピアリークレーターの縁が基地の場所として有力だと提案されている。クレメンタイン計画の画像調査で、クレーターの縁の一部に永久(月の食は除く)に日光が当たるように見える場所が見つかった。その結果、この場所では温度条件が平均-50℃程度に安定していると予想される。これはシベリアや南極大陸の寒極の冬に相当する。ただし、この永久日照領域は、2008年の月探査機かぐやによる探査によって存在しないことが明らかになった。最大日照領域における日照率は月の北極において89%、南極において86%である。また、ピアリークレーター内部には水素の堆積物が存在するかもしれない。 クレメンタイン計画のデータは南極付近に水や氷が存在することを示唆している。ルナ・プロスペクター探査機は南極だけでなく、北極でもまた水や氷の可能性を発見した。だがその一方で、コーネルニュースは、アレシボ電波望遠鏡を使ったレーダーによる実験の結果、月に水の存在をほのめかすようなものは見つからなかったと伝えていた。2009年にはエルクロスの観測により、シャクルトンクレーターの近くのカベウスクレーターには確実に水が存在することが明らかになった。
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