朝鮮時代後期とは? わかりやすく解説

朝鮮時代後期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 07:39 UTC 版)

韓服」の記事における「朝鮮時代後期」の解説

全体的に白衣を着るようになったのは朝鮮後期節約強調する儒教強くなった影響で、これによって白を保つために逆説的に水の使用多くなる。どこに行って洗濯をしている女を見ることができた。 エルンスト・ヤーコプ・オッペルト(Oppert, E.J.)は、彼の著書『朝鮮紀行』("Ein verschlossenes Land. Reisen nach Corea")で「服は男性女性も多白(染色前の色でキナリアイボリーの様な色)である。」と述べており、ラゲリー(Laguerie、V.de)も「ゆっくりとどっしり歩いてすべての人が白い(キナリアイボリーのような色)服を着ている。」と述べている。朝鮮両班のみが、色付きや柄付き服を着ることを許されていた。 以前であった染色技術首都圏では、王族両班によって保存され地方ではナムサダン(남사당朝鮮半島伝統的旅芸人)、巫女、山に住んでいる仏教僧侶など下層民に保存された。 1895年李氏朝鮮時代には、全国に変服令(변복령)と断髪令降りると、これに抗議する断髪令騒動起こったその後日本統治時代白衣を着る習俗変化見られなかった。また、日本統治時代終わった後の朝戦争時代韓国人の服を見ても、やはり多く人々白衣着ている。 断髪令騒動も又朝鮮史重要な位置占めてゐる一節であるが、事は金宏集内閣兪吉濬(ゆ・きっしゅん内相が、生活改善運動の一つとして断髪とりあげ国王率先断髪断行勅語発して之を法制化し、民衆強行しようとしたことから初まるのだ。このとき春川儒生団が一斉に起つて、断髪令こそは、倭夷の蛮法なり、逆党訓令なりと叫び、さらに背後にあつて閔派の政客之を煽動したものだから春川原州安東驪州等、今次南北戦争朝鮮戦争)の戦場になつた各地次々と暴動起り官衙役所)及び日本人危害加へ行ったのである。髪を切ることが倭夷の蛮法なりと、日本人責任を負はせてゐる点と、渙発勅語が又面白い。 「朕臣民率先して髪を断つ、爾有衆克く朕の意を体し万国並立する大業成せよ」と言ふのであるが、長い民族風習から離れる生活文化問題だけに、勅語発して大事をとったのはよかったが、これを励行するため、末端行政庁では、各戸訪問して強制実行せしめたり、甚だしいのは巡査剃刀かみそり)を持つて、街路に立ち通行人チョン髷次々と剃つて行つたのだ。この警察権濫用弊害は、日本時代にまでずつと残つてゐて、白服常用洗濯労力と、生地損傷朝鮮では洗濯棒で叩いて洗う)で不経済だから、色服に変更しようではないかと、所謂いわゆる)色服の奨励総督政策一つとりあげたときなども、通行白服人に墨汁振りかけたり、一人一人捕らへて衆人の前で恥をかかせたりして無意味な反感をそそるその不手際さをよく見た、在鮮時代郡守道庁員等直接民衆接触する役人をよく戒告したものだが、その末端行政の面に於ていつも断髪令当時のやうなことが行はれるのであつた。そしてかうした小事とりあげて政治的に利用し大衆運動発展させることの巧みも又朝鮮民族特性言ふことが出来よう断髪令は一応全国的暴動にならず、鎮圧された。 — 鎌田一郎、「朝鮮新話」 創元社昭和25年 初期李氏朝鮮朝廷水の無駄になる時、白衣喪服の色であることを理由禁令を出すこともあった。ただし女性チマこの限りでは無く一部少女未婚女性および花嫁は赤いチマ既婚女性中年女性は藍色チマ老女あさぎ色灰色チマ着用することもあったという。普段一般的に生成り漂白されていないチマチョゴリを主に着用した長かったチョゴリ後期に短い姿に変わる。男性着け装身具儒教の強い影響後期消える。

※この「朝鮮時代後期」の解説は、「韓服」の解説の一部です。
「朝鮮時代後期」を含む「韓服」の記事については、「韓服」の概要を参照ください。

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