戦時の車両増備と戦時設計とは? わかりやすく解説

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戦時の車両増備と戦時設計

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 07:34 UTC 版)

国鉄63系電車」の記事における「戦時の車両増備と戦時設計」の解説

1937年日中戦争開始に伴い鉄道動員体制となったことと、開戦に伴う旅客貨物輸送量増加対応するため、1938年度に「輸送力拡充4ヵ年計画」(1941年度まで)を策定し総額96.6百万円の予算のうち、車両増備にその55%を当して輸送力増強図ったが、資材不足により次第計画達成率低下していた。その後1942年度から10か年の「交通施設長期整備計画」を策定し当初5年間は毎年220百万円の予算のうち22%を車両増備充てることとしていた。 しかし、太平洋戦争進展に伴う、産炭地からの石炭輸送中心とした内航運輸輸送力不足に対応するため、1942年10月6日閣議決定された「戦時陸運の非常体確立に関する件」および「戦時陸運常体確立方策要綱」によって戦時陸運の非常体制を確立し石炭鉄鉱石などの重要物資海上輸送陸上輸送移して余剰船舶満州中国大陸方面南方方面からの輸送充てるための5項目からなる要綱定められ、その要綱の下に9項目からなる措置定められた。この計画念頭に1943年2月以降ダイヤ改正繰り返し旅客列車削減して余剰となった機関車貨物列車回してこれを増発するとともに列車運行効率化などを行うなど経営資源戦時陸運常体確立振り向けており、その一環として1943年7月20日閣議決定により「鉄道車輌計画増産確保に関する件」が以下の通り定められた。 鉄道車両製造工場国家総動員法に基き鉄道大臣管理とする 車両製造および修繕能力最大限発揮するため、鉄道省技術労務資材施設経験等を活用して鉄道省工場機関区検車区民営工場とを一体的総合運営する 車両製造に関して五大重点産業並み扱いとする 車両に対して戦時規格実施徹底する 必要に応じて戦時行政職特例および許可認可臨時措置法発動する これに伴い民間車両メーカー国家総動員法に基づく鉄道大臣管理下に入れて官民一体車両製造修繕にあたることとなり、各民間工場監理官が配置され指揮監督または指導斡旋行ったほか、1939年車両生産および配分調整のための鉄道車両協議会および材料配給部品規格統一目的とする車両技術協会設立され1941年12月22日には重要産業団体に基づき車両および信号保安装置製造販売統制する車両統制会発足している。 一方開戦により車両用資材不足する状況となったため1930年代後半には資材使用削減のための設計変更がされるようになり、さらに、一層の資材節約を図るため、1943年1月4日付の「戦時規格委員会規程に基づき鉄道省設置され戦時規格委員会において戦時陸運常体制下における車両生産増強のため以下の5項目について戦時規格等を制定し、これを実施することとなった安全率低減 耐久寿命短縮 規格変更 使用期限および検査期間の延長 工程艤装簡易化 参考として1937年から1945年の間の輸送量変化以下の通りであった年度別戦時輸送状況種別項目1937年1938年1939年1940年1941年1942年1943年1944年1945年旅客列車人数1.16十億 人 1.35十億 人 1.61十億 人 1.88十億 人 2.17十億 人 2.28十億 人 2.65十億3.11十億 人 2.97十億 人 人キロ数29.1十億 人・km 33.6十億 人・km 42.1十億 人・km 49.3十億 人・km 55.5十億 人・km 60.5十億 人・km 74.1十億 人・km 77.3十億 人・km 76.0十億 人・km 1日1キロ平均通過客車165167 両 180 両 193199201186167133 両 1列車あたり輸送人員155.3 人 179.4 人 219.3 人 249.6 人 279.5 人 305.3 人 395.7 人 434.8 人 558.1 貨物列車トン数106百万 t 118百万 t 131百万 t 146百万 t 152百万 t 158百万 t 178百万 t 161百万 t 81百万 t トンキロ数18.9十億 t・km 21.9十億 t・km 25.3十億 t・km 27.9十億 t・km 29.8十億 t・km 33.9十億 t・km 42.8十億 t・km 41.2十億 t・km 19.0十億 t・km 1日1キロ平均通貨貨車447.4 両 480.5 両 521.4 両 542.3 両 562.1 両 613.6 両 647.0 両 561.9 両 291.9 両 1列車あたり輸送トン221.1 t 237.6 t 243.0 t 256.6 t 263.1 t 278.0 t 306.2 t 297.1 t 229.1 t

※この「戦時の車両増備と戦時設計」の解説は、「国鉄63系電車」の解説の一部です。
「戦時の車両増備と戦時設計」を含む「国鉄63系電車」の記事については、「国鉄63系電車」の概要を参照ください。

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