影響度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 18:49 UTC 版)
音楽チャート業界では、日刊レコード特信、ミュージック・ラボ(休刊)→電波新聞、ミュージック・リサーチ(休刊)、プラネット、サウンドスキャンジャパンといった同業他社がいる(いた)ものの、オリコンチャートの影響力は大きく、長らくアメリカの「ビルボード」誌と同様、音楽界での評価指標として真っ先に用いられてきた。 また、チャートが毎週月曜日から日曜日の集計であることから、CDの納品日の関係上水曜日を発売日に選定するレコード会社が多く出現した。これを受けて、HMVでは水曜日の取得ポイントを倍にするサービスを行っている。以前は月曜日が祝日の週は、入荷が先週末になることを避けるため木曜日を発売に設定されたが、現在では水曜発売火曜入荷が可能となっている。こうした流通事情の変化から、近年では一部火曜日を発売日に設定して月曜日を入荷日とする作品もあるが、一般化はしていない。 オリコンチャートが権威をもつようになったのは、オリコン創業者の小池聰行の尽力によるところが大きい。小池は多くの音楽メディアにオリコンチャートを掲載するよう依頼し、知名度を高めてきた。 しかし2000年代後半より、特にシングルCD市場の急激な規模縮小(一方でそれを補う形での音楽配信市場の拡大) に伴い、件数ベースで音楽フル配信の1/4程度、金額ベースで同6割程度まで落ち込んだシングルCDの売上件数表示だけでは、市場における実勢(音楽市場全体として、当代どの曲が最も愛好されているかという実勢)を必ずしも捉えきれなくなった。 具体的には、 単品音楽市場の一般的消費の大部分が、(価格の圧倒的安さ・利便性を背景に)音楽フル配信、その後サブスクリプションへと移行したため、シングルCDという商品の役割も、配信にマッチしない低・高年齢層需要や、外装に重きを置くコアファン向けなど、補助的・ニッチ的なものへと変質した。そうした中で、特に低年齢層をターゲットとしたシングルCDのキャラクターズアイテム化・おまけ等の高付加価値化や、時にはチャートインそれ自体を目的化したマーケティング も推進されるようになった。その結果、CDランキング上位曲とは言っても、世間一般の認知が薄い(従前、コアファンにのみ愛好されてきた分野の)楽曲が当チャートの上位を占めるに至り、前世紀のような「一般消費者にとって、最も音楽の流行がわかる資料」という意味合いとは必ずしもイコールではなくなりつつある。 送り手(アーティストおよび事業者)の販売戦略による影響。CD限定の作品(音楽配信に消極的なジャニーズ事務所系等)が当チャートの上位を占める一方で、シングルCDによらない配信中心の戦略を採るアーティストのほうが近年むしろ実需をつかんでいるため、当チャートと音楽配信チャートでは全く別の結果となることも多い。加えて、シングルCDの発売時期がフル配信よりも劣後する場合には(例:Prisoner Of Love)需要期を過ぎた後のCD発売となるため、フル配信ではミリオンヒットでも、オリコンでは年間50 - 90位以下という事例もある。参考に、2009年発売分における日本レコード協会認定の音楽配信ミリオン作品(着うたフル)は5曲存在したが、同オリコン年間ランキングでは全て10位圏外であり、件数で上回る音楽配信チャートとの乖離が顕著となった。 2位以下 - 中位の権威の希薄化。当チャート1位となる一部のトップアイドルが30万 - 100万枚超の週間売上となる一方、2位以下は1 - 2万枚前後の推移が常態化しており、10位で5千枚を切ることもある。こうして、チャート上位に入るハードルが下がったことにより、事業者による宣伝色が強まりチャートの信頼性や価値が揺らいでしまうのではないかとの指摘もある。 当初、オリコンはCD売上とダウンロード売上を合算した「複合ランキング」を作成することには消極的であった。2008年に小池恒社長は「配信チャートはレコード会社の発表をうのみにするしかない。CDのように店頭での自主調査を積み上げるようにはいかず、統合チャートは作りにくい」と語っていた。2015年の小池へのインタビュー記事でも、音楽配信に消極的な事務所やアーティストがいることなどを理由に、複合ランキングの作成には「調整に時間がかかる」としていた。 しかし、こうした音楽消費動向の大幅な変動もあり、オリコンとしても実態を反映すべく、従来の売り上げ単独のチャートだけでなく複合ランキングを新設する旨の方針が2018年1月に新聞報道され、同年8月29日付けリリースにて、「1.CDシングル、2.ダウンロード単曲、3.ダウンロードシングルバンドル、4.ストリーミング」を「換算売上ポイント」で数値化した「週間合算シングルランキング」を同年12月19日から新設することが発表された。ただし、当初報じられていたSpotify売上の算入は見送られた。なお、合算方式の発表は週間ベースにとどまり、デイリー・月間・週間・年間において従来のCD売上件数方式が継続されている。 音楽ジャーナリストの柴那典は上記の施策について、既にオリコンのCDランキングは「ヒットを可視化する」という意味では数年前から機能不全を起こしていた、と指摘している。また、新設されたストリーミングランキングの集計対象に世界最大手のSpotifyが入っていないことについては、ランキングの設計を「有料会員によるストリーム数」にこだわったことが理由ではないか、と述べている。また、新たな複合音楽チャートとしてビルボードジャパンが提供する「Billboard Japan Hot 100」が注目を集めるようになってきており、オリコンとビルボードのヒットチャートの設計思想が異なることから、2つのチャートが共存していくのではないかと述べている。
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影響度
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「Annals of Mathematics」の記事における「影響度」の解説
Journal Citation Reports(英語版) によれば、2009年度のインパクトファクター は4.174であり、数学領域の255誌の学術誌の中で最上位に位置する。
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