もんぺ
(山袴 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 04:57 UTC 版)
もんぺとは、和服における袴の形状をした作業着の一種、またはそれを改良した作業用ボトムス(下半身を纏う為の衣服)を指す。一般的に女性用衣類で名称は地方により、山袴(やまばかま)、雪袴、裁着(たっつけ )、軽衫(かるさん)、裾細(すそぼそ)など多様に呼称がある[1]。季語は夏。
- ^ デジタル大辞泉「やま‐ばかま(山袴)」 小学館 2018年01月09日閲覧
- ^ a b 百科事典マイペディア「もんぺ」 平凡社 2018年01月09日閲覧
- ^ a b ブリタニカ国際大百科事典 「もんぺ」 2018年01月09日閲覧
- ^ 大辞林 第三版「もんぺ」 三省堂 2018年01月09日閲覧
- ^ a b 日本大百科全書「もんぺ」 小学館 2018年01月09日閲覧
- ^ 世界大百科事典 第2版「もんぺ」 平凡社 2018年01月09日閲覧
- ^ 日野百草「戦前の自由律における社会性俳句」『橋本夢道の獄中句・戦中日記』(殿岡駿星編、勝どき書房)2017年、290頁。
- ^ 世相風俗観察会『増補新版 現代世相風俗史年表 昭和20年(1945)-平成20年(2008)』河出書房新社、2003年11月7日、22頁。ISBN 9784309225043。
- ^ キム・ミョンファン (2015年5月24日). “日本が強要したモンペ、レトロ・ファッションとして復活”. 朝鮮日報 2015年5月24日閲覧。
山袴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 00:38 UTC 版)
四幅袴・四布袴 丈が短い膝丈くらいの半ズボン型の袴で裾がやや狭くなっている、前後各2布の計4布で仕立てる。用途によって露出している膝から下を脚絆などで保護し、中間男や小者などの下級武士が鎌倉時代以降に着用した。菖蒲革などなめし革、またはそれに似せた布地で作った菊綴を付けた類いもあった。 立付・裁付・裁着 布製の脚絆やガマ、イグサ、イチイ、藁などで編んだ脛巾を四幅袴や股引に縫合したり、露出している脛に巻いて固定した。袴の生地は皮革、藤布、麻を用いたが、明治以降は木綿が主流となった。歩行に便利であるため地方武士が狩猟の際に使用し、戦国時代以降は機能性から一般化し作業着として活用する人々が増えた。江戸時代に伊賀衆が使っていた裁付は別称で伊賀袴とも呼んだ。 軽衫(かるさん) 16世紀 - 17世紀にスペインを中心にヨーロッパにおいてズボンに詰物を入れ、大きく膨らませた短い半ズボン(トランクホーズ)が流行し、南蛮貿易の関係からその様式が日本にも伝播した袴である。尻回りをゆったりと仕立てた短い膝丈の袴に、膝から脚絆か筒状の布を縫合した形状となっている。語源はポルトガル語の「カルソン - calção(半ズボンの意味)」に由来し、漢字は当て字である。キリスト教徒や侍の間で好まれ、経年により町人風俗へと浸透した。形態は風俗屏風や『歌舞伎草紙絵巻』などで見ることができる。 武道袴 馬乗り袴のうち、武道用に各部位に工夫がなされたもの(襞の内側からステッチが入り皺が取れにくいもの、受け身が取りやすいよう腰板がゴム製になっているものなど)を武道袴と呼ぶことがあるが、明確な定義はない。 雪袴 雪袴は積雪寒冷地または山岳地帯で用いた作業着および防寒着で、雪沓の着脱や歩行のために両脚の裾をすぼめる括るなどをした襠有袴。近代以前は麻製が多かった。 もんぺ 農山村で発達した作業着とする襠有袴。寒冷地では防寒着を兼ね、農山村では男女共に着用したが、一般的に女性が用いた労働用の袴を言う。第2次世界大戦中は女性の標準服として過度に奨励した歴史がある。
※この「山袴」の解説は、「袴」の解説の一部です。
「山袴」を含む「袴」の記事については、「袴」の概要を参照ください。
山袴と同じ種類の言葉
- >> 「山袴」を含む用語の索引
- 山袴のページへのリンク