回路の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/29 02:27 UTC 版)
伝送に用いる光は、赤外線・可視光線などが用いられる。光の発生はレーザーダイオードによるレーザー・微細プリズムや端面へのレンズによる集光などによる外部からの導入などを利用し、受光はフォトダイオードなどを用いる。 光導波路間の光接続には、接続したい導波路を平行に接近させ、エバネッセント場による全反射面からの光の染みだしを利用する方法、接続導波路間に回折格子を形成する手法などがある。光のスイッチングは、導波路を温度制御して屈折率を変えて行う方法や、微小なミラーを用いる方法、光学オイルを発泡させて行う方法などが指摘されている。 電子回路と光導波路を接続する場合(電子-光接続)には、光検出器と発光ダイオード等の発光素子を用いる手法が一般的である。 光を増幅させる方法としては、増幅させたい部分に適切な物質をおき、反転分布を形成させることでレーザーダイオード類似の方法によってアンプとすることが可能となる。 さらに光導波路を用いて光論理回路・光集積回路を構成し、光演算素子を製造する研究も行われている。現在の高周波電流を用いた演算素子は高速化が行き詰まりをみせており、マルチコア化や計算機科学を駆使した手法によって改善が図られているが、物理的な障壁は越えがたい。光は高周波電流と比較して桁違いに波長が短く、高クロック化に適している。 しかし、μm・nmレベルの構造で光学素子を形成する技術は未成熟である。また、設計の困難さも指摘されている(遺伝的アルゴリズムによる解法が検討されている)。LSIの製造プロセスと同様に、光集積回路全体を一度に作りこんだものをモノリシック集積回路・複数のモジュール(プロセス)ごとに分けて製造し、集積して実装したものをハイブリッド集積回路とよぶ。
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