元幹部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 05:18 UTC 版)
無道(むどう) 先代の第七客(正守の前任者)で魂蔵持ち。正守のことを「ぼうや」と呼ぶ。マフィアのボスとマジシャンを髣髴とさせる壮年男性で、何種類か持っている長いマフラーがトレードマーク。他人の生命を奪い取り、力に変換して自身の魂蔵へと蓄える能力を持ち、裏会時代は魂蔵持ち故の再生能力から「不死身の無道」と呼ばれていた。 アバウトな性格ながらも圧倒的なカリスマ性の持ち主で、第七客時代は裏会内に独自の組織を作り上げ、若者を育てることに生きがいを見出す等人間味が強く、正守の目標となっていた。しかし裏会の中にいる「圧倒的な存在」を目の当たりにし、生まれて初めて劣等感を味わったことで、「莫大な力を蓄えることで若返り、最終的には生まれる前にまで戻り、再び生まれるときには寸分の狂いもなく完全な存在になる」事に目覚める。そのために無差別に力を求めて裏会を去り、裏会の訓練施設を潰し、訓練生の若者を何人も殺して回る外道に堕ちる。しかしそれでも力が足りなかった事から、神佑地の強大な力に目をつけ、主から力を吸い取るために人間を捨てて妖へと変貌する。 戦闘においては、赤みがかった黒の玉を無数に生成して自在に操る。この玉は自分が触れても平気だが(それを利用して空中に浮かんだ玉に乗って無道自身が浮かぶことも可能)相手の力や生命を吸収する他、絶界と同様に相手を浸蝕する効果があり、正守の絶界でさえ触れた所から消し去ってしまう危険な武器となっている。さらに玉は力を集中させる事で大きさを変えたり、平たく圧縮する事で円盤状のカッターにして相手に飛ばしたりといった技も持つ。妖になってからはマフラーを伸ばして、標的を捕縛したり切断したりすることが可能となった。なおこれらの力は、魂蔵の力で若返ることでさらに強大な力を振るえるようになる。 淡幽の神佑地の力を狙い襲撃、そこで正守、良守と交戦に入り、神佑地の力によって青年期まで若返り力を高めながら2人と死闘を繰り広げる。最終的にはこの攻防により土地を傷つけられた淡幽が世界を閉じることを決め、6歳児くらいの子供まで若返る事による最大出力で脱出を図るも失敗、神佑地の解体に取り込まれることとなる。最期は死を悟って正守の絶界に突入し、裏会の最深部に「圧倒的な存在」がいること、正守に烏森を狩ることを誘惑し、完全に消滅した。 「圧倒的な存在」とは裏会総帥である日永の事であり、日永からはしつこい男と評されていた。正守を十二人会に推薦していたのも彼である。 その後、遺された僅かな遺髪から、奥久尼のまじない師によって遺髪が残っていた時期(訓練施設を襲う前)の記憶・状態で再生させられ、正守に協力させられることとなる。総帥に関する情報を提供した後は自由気ままに動いており、正守をからかっている。 なお、最初のデザインは能の顔をモデルにしたのかどう見ても変人にしか見えないデザインだったが、担当に忠告され「マフィアのボス+マジシャン」で現在のデザインとなった。しかし担当に「またオッサンですか」と言われたので若返らせることを決めた。 竜姫(たつき) 声 - 百々麻子 元第三客。龍仙境という特殊な土地出身で、その力を受けて生まれた妖混じり(統合型)の美女。龍仙境の力の影響で土地神クラスの妖の力を宿し、普通の人間よりもはるかに長い寿命を持つ事から、若々しい外見・言動ながらも300年以上を生きており、扇二蔵や鬼童院ぬらとも長年の知己。巨大な竜の姿に変化し、空中を自在に飛行して身体から巨大な雷を落とす能力を持つ。正守でさえ軽くあしらう実力を持つ事に加え、完全変化すれば身体から放つ邪気だけで一般人なら死に至らしめてしまうなど、妖混じりとしては最強ランクの力を持ち、「風神」・扇二蔵と組んで暴れまわっていた事から「雷神」の異名を持つ。言動はいい加減だが人望があり、ぬらや銀魅の妻からも慕われている。 夢路が殺された後の十二人会の会合で、日永打倒を裏会の外から遂行しようと自ら札を両断し十二人会を脱退。日永による裏会総本部襲撃後は銀魅を味方に引き入れるなど独自に動き、七郎のアポで正守と接触、正守・七郎に加えてぬらを説得し仲間に引き入れ、日永を打倒しぬらを新たな頂点に据えた裏会新生に向けて動き出す。 総帥の死後、ぬらをサポートする形で裏会を実質取り仕切っている。ただ権力欲が無いためか、仕事をあっさり権限ごと丸投げするので事はスピーディーに進むとのこと。正守については時守に色々入れ知恵されたらしい。 銀魅 霞玄(しろみ かげん) 元第六客で、妖混じりである事に加え呪現化能力を持つ二重能力者。妻がおり、婿養子である。水のイメージをとる事で自由に形状を変える呪力の刀・黒雨を携えており、妖混じりの身体能力で移動し、黒雨で相手を裁断する戦法を得意とする。 竜姫の脱退後、竜姫と親しい妻のお願いもあって、日永による裏会総本部襲撃の三日前に、会員札と辞意を伝える書状を届け十二人会を脱退。日永討伐に協力し、黒兜2体をあっさりと葬った。
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