九州特急の終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 18:19 UTC 版)
1999年(平成11年)12月4日:寝台特急列車の系統整理により、東京駅よりJR九州管内を結ぶ寝台特急列車は「さくら・はやぶさ」と「富士」の2往復のみとなった。また、「富士」の担当車掌区がJR西日本下関乗務員センターに変更。ただし、上りの広島 → 東京間のみ広島車掌区が担当した。 1999年12月 - 2002年3月の編成図表・編・話・歴・PJR・PJRN・C 富士・はやぶさ・さくら ← 大分・熊本・長崎 東京 → 列車名運行区間「富士」 大分駅 - 東京駅間 「はやぶさ」熊本駅 - 東京駅間 「さくら」長崎駅 - 東京駅間 号車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 座席種別C B B B B B L A1 B B B1 B B B B 使用車両24系客車 14系客車 凡例 A1=1人用個室A寝台「シングルデラックス」 B1=1人用個室B寝台「ソロ」 B=開放式B寝台 L=ロビーカー C=電源荷物車 変更概要は以下の通り。 「さくら」は長崎鉄道事業部長崎運輸センター所属の14系客車の6両編成、「はやぶさ」は熊本鉄道事業部熊本運輸センター所属の24系客車9両となり、東京駅 - 鳥栖駅間で「はやぶさ」「さくら」として併結運転を行った。 従来「はやぶさ」「富士」は共通運用であったため、「富士」編成は「はやぶさ」編成の24系25形客車9両と「さくら」編成の14系客車6両を併結した15両編成となった。 また、編成単位での14系客車と24系客車の併結運転は史上初であり、サービス用電源はそれぞれ各編成の連結する電源車(カニ24形及びスハネフ14・15形)から供給された。なお、14系客車には非常時等に備え、併結運転対応工事が施された。 6両編成となった「さくら」には、従前「はやぶさ」及び「富士」に連結されていたオハネ25形1000番台(1人用B個室寝台車「ソロ」)を改造したオハネ15形2000番台が連結されたが、開放型A寝台車(オロネ14形)と食堂車(オシ14形)の連結は終了した。オロネ14形、オシ14形の運用離脱により、残る14系14形はスハネフ14形のみとなり、これ以降、24系25形からの編入改造車を含む14系15形が主体の編成となった。 「富士」・「はやぶさ」の24系編成には引き続き個室A寝台車「シングルデラックス」・「ロビーカー」が連結されたが、「ソロ」については前述の通り改造の上で14系編成に移された。また、オハネ25形2両をオハネ15形1100番台に追加改造し、14系編成に組み込んだ。 2002年(平成14年)3月23日:「さくら」の開放式B寝台を1両、「はやぶさ」は2両減車。「さくら」は5両編成、「はやぶさ」は7両編成、「富士」は12両編成での運行となる。 2002年から2005年までの編成図表・編・話・歴・PJR・PJRN・C 富士・はやぶさ・さくら ← 大分・熊本・長崎 東京 → 列車名運行区間「富士」 東京駅 - 大分駅間 「はやぶさ」東京駅 - 熊本駅間 「さくら」東京駅 - 長崎駅間 号車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 座席種別C B B B A1 L B B B1 B B B 使用車両24系客車 14系客車 凡例 A1=1人用個室A寝台「シングルデラックス」 B1=1人用個室B寝台「ソロ」 B=開放式B寝台 L=ロビーカー C=電源荷物車 2004年(平成16年)2月:九州新幹線開業に伴い西鹿児島駅が鹿児島中央駅に改称するのを記念し、東京(品川) → 西鹿児島間を下り列車のみ団体専用列車「懐かしの富士号」として復活運転。なお、通常通りのダイヤで定期列車も運行されていた。 2005年(平成17年)3月1日:ダイヤ改正で「はやぶさ」に併結していた「さくら」が廃止、同時に「富士」は「はやぶさ」との併結列車となり、使用車両は全車14系客車となった。これに伴い「ロビーカー」と荷物車の連結がなくなり、小荷物輸送の「ブルートレイン便」の取扱いも終了した。改正に先立ち、オロネ25形をオロネ15形3000番台に改造するため下りは1月12日から2月22日まで、上りは1月13日から2月23日までの間、個室A寝台「シングルデラックス」の連結を中止していた。 また、運行変更に伴う車両回送列車は以下のような手順で行われた。 2005年3月1日に東京駅到着後、田町車両センターへ回送し旧「さくら・はやぶさ」、旧「富士」の14系客車を分割後、2編成併結の上、下り「富士・はやぶさ」となった。24系客車については3月2日発で品川から熊本へ2編成併結で返却回送された。3月1日着下り「富士」の24系客車については大分駅で分割後熊本へ回送された。 「富士」単独運転最終日編成 ← 大分 東京 → 下り編成(2月28日東京発)所属熊本鉄道事業部 長崎鉄道事業部 号車電源車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 客車形式カニ249 オハネフ25112 オハネ25183 オハネ25244 欠車 オハ24701 オハネフ25144 スハネフ146 オロネ153004 オハネ152003 オハネ151202 オハネ151201 スハネフ1521 機関車東京 → 下関間:EF66 47(下関) 下関 → 門司間:EF81(大分) 門司 → 大分間:ED76(大分) 上り編成(2月28日大分発)所属熊本鉄道事業部 長崎鉄道事業部 号車電源車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 客車形式カニ243 オハネフ25149 オハネ25113 オハネ25182 欠車 オハ24703 オハネフ25110 スハネフ152 オロネ153001 オハネ152001 オハネ151102 オハネ153 スハネフ1520 機関車大分 → 門司間:ED76(大分) 門司 → 下関間:EF81(大分) 下関 → 東京間:EF66 50(下関) 2009年(平成21年)2月1日 - 2月28日:列車廃止間近の特需への対応策として、上り列車に限り大分 → 小倉間では乗車券と指定席特急券でB寝台に乗車することを可能にした。 3月13日:この日に始発駅を発車する列車をもって「富士」「はやぶさ」ともに廃止。これにより、関門トンネルを越えて運行する定期旅客優等列車自体が運行されなくなった。なお、ラストランは上り・下りともに大幅に遅れてしまった。 「はやぶさ・富士」最終日編成 ← 熊本・大分 東京 → 下り編成(3月13日東京発)編成はやぶさ編成・東京 → 熊本間 富士編成・東京 → 大分間 所属熊本鉄道事業部 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 客車形式スハネフ151 オロネ153004 オハネ152005 オハネ151202 オハネ151122 スハネフ1412 スハネフ152 オロネ153001 オハネ152004 オハネ151246 オハネ151102 スハネフ146 機関車東京 → 下関間:EF66 53(下関) 下関 → 門司間:EF81 411(大分) 門司 → 熊本間:ED76 94(大分) 門司 → 大分間:ED76 90(大分) 上り編成(3月13日熊本・大分発)編成富士編成・大分 → 東京間 はやぶさ編成・熊本 → 東京間 所属熊本鉄道事業部 号車1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 客車形式スハネフ1520 オロネ153006 オハネ152003 オハネ154 オハネ152 スハネフ1411 スハネフ1521 オロネ153002 オハネ152002 オハネ153 オハネ151 スハネフ143 機関車熊本 → 門司間:ED76 90(大分) 大分 → 門司間:ED76 94(大分) 門司 → 下関間:EF81 411(大分) 下関 → 東京間:EF66 42(下関)
※この「九州特急の終焉」の解説は、「富士 (列車)」の解説の一部です。
「九州特急の終焉」を含む「富士 (列車)」の記事については、「富士 (列車)」の概要を参照ください。
- 九州特急の終焉のページへのリンク