14系客車とは? わかりやすく解説

国鉄14系客車

(14系客車 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/15 05:13 UTC 版)

国鉄14系客車(こくてつ14けいきゃくしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1971年昭和46年)より設計・製造した客車の形式。


注釈

  1. ^ 北陸トンネル火災事故の火災対策において、国鉄24系客車との製造および電源方式において併結問題での兼ね合いもある。
  2. ^ 12系をベースに設計されたため、試作車のB寝台車2形式は、当初「12系寝台車オハネ14形・スハネフ14形」として製造された。後にA寝台車・食堂車を含む量産車が登場した段階では「14系寝台車」と規定されている。
  3. ^ 14形と15形では定員や消火装置の有無などが異なるが、元々12系客車をベースとした共通の給電方式であり、その後24系25形寝台車の編入車が増えてきたこと、14形・15形自体の両数が減少しているなどの理由から、その後は14形・15形を区分することに意味がなくなりつつある[4]
  4. ^ 1971年 大井工場で「旅客車のサービス業務省力化」研究の一環としていくつか試作研究された中から採用に至ったもの。この中では新幹線・特急用座席の自動転換や、581系上段・中段寝台を自動で回転設置・収納するというものも試作されていた。
  5. ^ 大窓1つあたり1ボックス6名×8窓分で48名となる。20系ナハネ20形は9ボックス定員54名であり1ボックス分減少している。
  6. ^ ナハフ21(および改造後のナハネフ21)、ナハネフ23の各形式。
  7. ^ ナハフ20(および改造後のナハネフ20)、ナハネフ22の各形式。
  8. ^ 量産車は新製時より非搭載。試作車についても、後年になり両方とも撤去されている。
  9. ^ 最初の事例は1984年(昭和59年)に登場した「さくら」・「みずほ」に連結されたオハネ14形700番台4人個室寝台「カルテット」である。
  10. ^ 24系25形で運行されていた「あかつき・明星」で分割併合に対応するため、20系電源車のカニ22形を改造したカニ25形を分割区間での電源車として連結している。
  11. ^ 2段寝台を向かい合わせに大窓1つに1ボックス×8で32名+小窓1枚に2段寝台1組2名。
  12. ^ 寝台設置・解体のための車掌補は廃止され、また2段寝台化により寝台内での着替えが容易になった。
  13. ^ 後に14形も改造され同様の装置が取り付けられた。
  14. ^ うち1両はオハネフ24形改造の100番台。
  15. ^ 1978年10月より、JR化以降の1998年7月まで「出雲1・4号」
  16. ^ 当初はキハ400系気動車に準じたものだったが、特急化されてからはキハ183系に合わせた塗色に変更。
  17. ^ 本形式のAU13形冷房装置には、冬季でも運転可能なように送風ファンの上にカバーが付けられていることから12系のAU13形よりも高さが10cmほど高い。そのため、車両限界内に収めるために屋根高さを10cm低くして対応した。
  18. ^ 1975年3月ダイヤ改正で関西 - 九州間の定期急行列車に当系列が使用されることになったが、旧形客車時代に連結していた荷物車を引き続き連結する必要があったため、マニ37形の一部を当系列との併結ができるように対応改造した。
  19. ^ 食堂車オシ14形連結の場合は5両まで
  20. ^ 製造は富士重工業で、車体長は約15 - 16 メートル、車体幅は約2.7 メートル、車体側窓のシル・ヘッダーはない。1950年代後半に一等車・二等車・近郊列車用三等車・食堂車・荷物車の合計50両が輸出された。現在も近郊列車用三等車の一部が同国北東部のアラゴアス州の州都マセイオの近郊列車で現役を続けている。
  21. ^ 製造は近畿車輛、川崎車両、日本車輌、日立製作所、新潟鐵工所、帝国車輛、東急車輛、ナニワ工機ほか(パナイ鉄道向けは日立製作所のみ)。形式は7A・7Cなど、車体長は約21 - 22 メートル、車体幅は約2.9 メートル、車体側窓のシル・ヘッダーはない。1949年に1等車、3等車が輸出されたのを皮切りに、1973年までに多数の車両が輸出された。これらの中には日本の戦時賠償によって輸出されたものも存在。現在は定期運用を持たないものの、事業用を含めて数両が現役を続けている。
  22. ^ インドネシア国内の車両限界に合わせたことから、日本国鉄の車両と比べ、幅が広く、高さが低い点が特徴。
  23. ^ オハ14 701という車両番号は、ジョイフルトレイン「ホリデーパル」のロビーカーにも存在し、ホリデーパルの廃車まで重複車号となっていた。
  24. ^ なお、オハ14は合計208両が製造されており、JR東日本に所属されていたオハ14 201 - 208と番号が重複していた。
  25. ^ 熊本・広島・高松・大阪・名古屋・品川・仙台・盛岡・札幌・秋田・富山・松江・博多。
  26. ^ スハフ14 5は「ユーロライナー」塗装のままであり使用されずにいたが、塗装変更を受け、2006年(平成18年)11月に土讃線で運転された、「SL急行土佐二十四万石博一豊&千代号」(C56 160牽引)において初めて使用された。
  27. ^ JR東日本の浪漫(長ナノ)において、1995年11月15日付の改造でオロ14 801-804、スロフ14 801・802は車籍が重複している[18]
  28. ^ 実車の車番標記は変更されなかった。

出典

  1. ^ ブルトレ新系列客車のすべて、pp.11-15。
  2. ^ 1972年ブルーリボン・ローレル賞選定車両”. 鉄道友の会. 2015年3月12日閲覧。
  3. ^ ブルトレ新系列客車のすべて、pp.11-13。
  4. ^ 14系寝台客車の系譜図、 p.17。
  5. ^ 国鉄鋼製客車 pp.67
  6. ^ グラフでみる営業 寝台車に対する評価 表紙3
  7. ^ 14系製造予算、p.12。
  8. ^ 国鉄鋼製客車 pp.68
  9. ^ 国鉄鋼製客車 pp.70
  10. ^ 国鉄鋼製客車 pp.75
  11. ^ 国鉄鋼製客車 pp.77
  12. ^ 国鉄鋼製客車 pp.73
  13. ^ 国鉄鋼製客車 pp.76
  14. ^ a b c d e 14系座席車 運転史、pp.79-98。
  15. ^ a b c d e f g JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』58巻(通巻687号(2018年7月号))、交友社 pp. 4,27,40(別冊付録)
  16. ^ a b c 鉄道ファン2018年3月号、資料:14・24系客車 車歴表、pp.34-38。
  17. ^ a b c d e f 資料:14・24系客車 車歴表、pp.34-35。
  18. ^ a b c d e 資料:14・24系客車 車歴表、p.35。
  19. ^ 『鉄道ジャーナル』1978年8月号,p68
  20. ^ a b 『鉄道ピクトリアル』2005年2月号[要ページ番号]
  21. ^ a b 『鉄道ファン』2016年2月号 p.46
  22. ^ a b “ムーンライト九州、事前発表もなく姿消す”. 読売新聞 (YOMIURI ONLINE). (2009年7月12日). オリジナルの2009年7月15日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20090715175805/http://www.yomiuri.co.jp/feature/20090128-945707/news/20090711-OYT1T00648.htm 2015年3月12日閲覧。 
  23. ^ a b 14系座席車 運転史、p.98
  24. ^ j train (ジェイ・トレイン) 2011年 07月号 vol.42 (2011/5/21)「14系座席車 運転史(pp.79-90)」
  25. ^ 14系座席車の軌跡、pp.72-78
  26. ^ 樽見鉄道10年史、p.74。
  27. ^ 高松運転所に留置されていた客車とキロハ186が多度津工場へ”. 鉄道ファン railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2015年12月14日). 2016年4月20日閲覧。
  28. ^ もと"はまなす"用14系座席車が回送される”. 鉄道ファン railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年4月11日). 2016年4月20日閲覧。
  29. ^ 14系座席車5両が苗穂工場へ”. 鉄道ファン railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年4月15日). 2016年4月20日閲覧。
  30. ^ ジェー・アール・アール編『JR電車編成表』2017冬 ジェー・アール・アール、交通新聞社、2016年、p.358。ISBN 9784330737164
  31. ^ a b JR北海道より14系客室車両導入のお知らせ』(プレスリリース)大井川鐵道、2016年6月9日。 オリジナルの2016年6月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160613022628/http://oigawa-railway.co.jp/archives/36542016年6月9日閲覧 
  32. ^ 14系座席車が航送される”. 鉄道ファン railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年6月10日). 2016年6月10日閲覧。
  33. ^ a b 14系客車4両が大井川鐵道に到着”. 鉄道ファン railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年6月11日). 2016年6月13日閲覧。
  34. ^ a b c もと"はまなす"用14系座席車が東武鉄道へ”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年2月23日). 2017年2月24日閲覧。
  35. ^ 鉄道ファン編集部、2016、「JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』56巻(通巻663号(2016年7月号))、交友社 pp. 37,39,47(別冊付録)
  36. ^ a b 全国の鉄道会社のご協力をいただき、車両や施設を結集! 蒸気機関車(SL)復活運転の車両・施設計画概要について 〜2017年夏の運行開始を目指します〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2016年4月21日。 オリジナルの2016年5月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160505225628/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/b1aa63bbdbbedc2f1f8e1b16523e14e7/160421_3.pdf2020年11月7日閲覧 
  37. ^ a b SLのヘッドマークデザインを決定! 2017年夏に東武鬼怒川線で復活運転するSLの列車名称をSL「大樹」に決定! 〜12月4日(日)からは「東武鉄道 SL復活運転 SL「大樹」列車名称発表記念乗車券」を発売〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2016年12月1日。 オリジナルの2018年7月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180719054745/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/dd4f61ac1ed1d06adcfcc19cd3348d14/161201.pdf2020年11月7日閲覧 
  38. ^ a b c d 宮田寛之、2018、「特集 C11 207・D51 200」、『鉄道ファン』58巻(通巻681号(2018年1月号))、交友社 pp. 24-25
  39. ^ a b 昭和〜平成へのノスタルジーを体感!ゆったりとしたシートピッチやラウンジが楽しめます 14系客車「ドリームカー」をSL大樹の客車として導入します!! 〜SLの年間運転日のうち約40日間をドリームカー編成で運転〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2019年1月11日。 オリジナルの2019年1月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20190126215426/http://www.tobu.co.jp/file/pdf/dd1d253ca8d1b02d25e7c3c4b7ede455/190111_1.pdf2020年11月7日閲覧 
  40. ^ 鉄道ファン編集部、2017、「JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』57巻(通巻675号(2017年7月号))、交友社 pp. 33(別冊付録)
  41. ^ a b 大井川鐵道14系が千頭へ”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2018年3月11日). 2018年3月14日閲覧。
  42. ^ 資料:14・24系客車 車歴表、pp.35-36。
  43. ^ 鉄道ファン編集部、2016、「JR旅客会社の車両配置表」、『鉄道ファン』56巻(通巻663号(2016年7月号))、交友社 p. 47(別冊付録)
  44. ^ 東武鉄道向け12系・14系客車の試運転が行われる”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年9月2日). 2016年9月5日閲覧。
  45. ^ 東武のSL列車の名称は「大樹」に”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2016年12月2日). 2016年12月3日閲覧。
  46. ^ 蒸気で走るSLと新型特急「リバティ」で「時空を超える旅」をお届けします! 東武鬼怒川線で復活するSL「大樹」の営業運転開始日を2017年8月10日(木)に決定! 〜2017年度は土休日を中心に約100日運転!〜』(PDF)(プレスリリース)東武鉄道、2017年1月18日。 オリジナルの2020年11月7日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201107112707/https://www.tobu.co.jp/file/pdf/7bf111d6f69b03dc6942d94a799be133/170118-2.pdf?date=201701181216222020年11月7日閲覧 
  47. ^ 資料:14・24系客車 車歴表、pp.35,37。
  48. ^ 東武鉄道で『SL撮影会』開催”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2017年3月27日). 2017年3月28日閲覧。
  49. ^ 上新大介 (2017年3月26日). “東武鉄道、新型車両70000系「SL撮影会」で初公開 - SL「大樹」の試乗体験も”. マイナビニュース (マイナビ). http://news.mynavi.jp/news/2017/03/26/169/ 2017年3月28日閲覧。 
  50. ^ オハ14 505「ドリームカー」連結のDL「大樹」が営業運転を開始”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2019年4月14日). 2019年4月15日閲覧。
  51. ^ 鬼怒川温泉でオハ14 505「ドリームカー」の見学会”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2019年4月6日). 2019年4月6日閲覧。
  52. ^ 真岡鐵道で運行していSL(C11形325号機)を2020年7月30日に譲受します!』(プレスリリース)東武鉄道、2020年7月20日https://www.tobu.co.jp/cms-pdf/releases/20200720120934fYUWPllo2KeWvQVUiEdU5g.pdf2021年5月12日閲覧 
  53. ^ 資料:14・24系客車 車歴表、p.37。
  54. ^ 資料:14・24系客車 車歴表、pp.36-37。
  55. ^ マレーシア鉄道公社への客車の譲渡について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道株式会社、2010年11月5日。 オリジナルの2010年11月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20101108091332/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175054_799.html2015年3月12日閲覧 
  56. ^ a b 斉藤幹雄、2019、「REPORT フィリピン国鉄の14系はいま」、『鉄道ファン』59巻(通巻695号(2019年3月号))、交友社 pp. 132-135
  57. ^ a b ブルートレイン保存先一覧表(2016年4月1日現在)、p.167。
  58. ^ 資料:14・24系客車 車歴表、pp.36-38。
  59. ^ 軌間1067mm 保存車両 【那珂川清流鉄道保存会】”. 那珂川清流鉄道保存会. 2016年4月20日閲覧。
  60. ^ 門倉佑樹、2011、「4/29,富士急行に「〜ブルートレインテラス」登場」、『鉄道ファン』51巻(通巻604号(2011年8月号))、交友社 p. 162
  61. ^ a b 〜地元の憩いの場として、街歩きの拠点として…下吉田駅がさらに生まれ変わります〜 鉄道とのふれあいの場「下吉田駅ブルートレインテラス」オープン』(PDF)(プレスリリース)富士急行、2011年4月20日。 オリジナルの2020年11月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20201108022455/https://www.fujikyu.co.jp/data/news_pdf/20110420145152_FKK%20bluetrain%2020110420.pdf2020年11月8日閲覧 
  62. ^ 富士急の下吉田駅でブルートレイン「富士」を見てきた”. トラベル Watch. インプレス (2015年8月20日). 2017年5月13日閲覧。
  63. ^ 施設案内 -車両展示場-”. 九州鉄道記念館. 2016年4月20日閲覧。
  64. ^ a b c ブルートレイン保存先一覧表(2016年4月1日現在)、p.166。
  65. ^ ブルートレインたらぎ 車輛情報”. 多良木町. 2017年5月11日閲覧。
  66. ^ 交友社鉄道ファン』1997年11月号 通巻439号 p.138
  67. ^ 「寝台特急富士」展示場”. 日田天領水の里元氣の駅. 日田天領水. 2021年8月10日閲覧。


「国鉄14系客車」の続きの解説一覧

14系客車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 05:03 UTC 版)

高松運転所」の記事における「14系客車」の解説

オハ14形1両 (1) ・スハフ14形2両 (1, 5) ・オハフ15形1両 (1) の計4両が配置され臨時列車や団列車運用されていた。

※この「14系客車」の解説は、「高松運転所」の解説の一部です。
「14系客車」を含む「高松運転所」の記事については、「高松運転所」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「14系客車」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「14系客車」の関連用語

14系客車のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



14系客車のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの国鉄14系客車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの高松運転所 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS