下北の能舞とは? わかりやすく解説

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下北の能舞

名称: 下北の能舞
ふりがな しもきたののうまい
種別1: 民俗芸能
保護団体名: 下北の能舞保存連合会 東通村郷土芸能保存連合会能舞部門むつ市能舞保存会横浜町郷土芸能保存会能舞部門
指定年月日 1989.03.20(平成1.03.20)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記): 下北郡むつ市上北郡
代表都道府県 青森県
備考
解説文:  これは下北郡東通村中心に下北半島各地盛んに行われてきた獅子神楽一つで、もとは山伏修験伝えていたものである。
 かつて霊場恐山おそれざん】の修験山伏旦那場【かすみ】という)を祈祷してまわった折に舞っていたものが、後に各々の農漁民の間に普及し近年まで、東通村の各集落をはじめ近隣の市町村二、三〇か所で行われてきており(大利【おおり】系、田屋【たや】系、鹿【ししばし】系の三つの師系がある)、地域の生活に密着したものとして今日伝承されてきたものである。なお、能舞の名は菅江真澄すがえますみ】の著書言及されていることから、すでに江戸時代後期には一般的に使われいたものみなされている。
 青年会加入した若者十二月になると長老師匠から厳しい舞の稽古等を受ける習わしであり、これが各地域における大切な成人教育機会とされていた。正月祝い各所で舞のわざが競われるほか、新築祝、結婚式年祝【としいわ】いなどにも舞われる
 舞の演目には祈祷のための「権現舞ごんげんまい】」(獅子舞)、儀礼としての舞【とりまい】」「かご舞」「翁」「三番叟」「ばんがく」、武士としての信夫【しのぶ】」「十番切【じゆうばんぎり】」「渡辺」「鈴木」「曽我兄弟」「鞍馬」「屋島」「巴御前ともえごぜん】」、人間鬼畜とが絡みあうストーリーの「鐘巻【かねまき】」「きつね舞」、道化舞(どけ舞と称す)の「折【わらびおり】」「天女【てんによ】」「ねんず」「雀追【すずめおい】」「田植」「地蔵舞」「年始舞」「綱引」「出子助【でこすけ】」などがあり、そのつどこれらの中から何番かを選んで上演している。登場人物後幕うしろまく】をまくり揚げ出入りし、幕の後にはウタカケ(佐文立【さまだて】と称する詞章をうたう役)と笛がおり、舞台前方には太鼓据えられ、その打ち手登場人物問答もする。また舞台上手に手平鉦【てびらがね】の打ち手数名居並ぶ上演の場所は能舞宿【のうまいやど】と称され民家集会所などがあてられる
 この能舞は、岩手秋田山形などの山伏神楽とも共通する中世風の語り物舞の諸番を持ち伝えており、かつて下北半島殷賑きわめた山伏系の神楽として、その由来伝承形態芸態等に芸能史きわめて注目すべき点の多いものである
 よって重要無形民俗文化財指定し、その保存図ろうとするものである

下北の能舞

名称: 下北の能舞
ふりがな しもきたののうまい
種別1: 民俗芸能
保護団体名: 三余会,上田青年会大利啓神組,東通村郷土芸能保存連合会横浜町能舞保存会馬門熊野神社啓神組,愛宕神社能舞保存会,新納屋神社神楽保存会
選択年月日 1978.12.08(昭和53.12.08)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記): 下北郡東通村上北郡横浜町上北郡野辺地町上北郡六ケ所村
代表都道府県 青森県
備考 所在地同一都道府県内のもの(このデータ種別1から移行しています)
解説文:  これは下北郡東通村中心に下北半島各地盛んに行われてきた獅子神楽一つで、もとは山伏修験伝えていたものである。
 かつて霊場恐山おそれざん】の修験山伏旦那場【かすみ】という)を祈祷してまわった折に舞っていたものが、後に各々の農漁民の間に普及し近年まで、東通村の各集落をはじめ近隣の市町村二、三〇か所で行われてきており(大利【おおり】系、田屋【たや】系、鹿【ししばし】系の三つの師系がある)、地域の生活に密着したものとして今日伝承されてきたものである。なお、能舞の名は菅江真澄すがえますみ】の著書言及されていることから、すでに江戸時代後期には一般的に使われいたものみなされている。
 青年会加入した若者十二月になると長老師匠から厳しい舞の稽古等を受ける習わしであり、これが各地域における大切な成人教育機会とされていた。正月祝い各所で舞のわざが競われるほか、新築祝、結婚式年祝【としいわ】いなどにも舞われる
 舞の演目には祈祷のための「権現舞ごんげんまい】」(獅子舞)、儀礼としての舞【とりまい】」「かご舞」「翁」「三番叟」「ばんがく」、武士としての信夫【しのぶ】」「十番切【じゆうばんぎり】」「渡辺」「鈴木」「曽我兄弟」「鞍馬」「屋島」「巴御前ともえごぜん】」、人間鬼畜とが絡みあうストーリーの「鐘巻【かねまき】」「きつね舞」、道化舞(どけ舞と称す)の「折【わらびおり】」「天女【てんによ】」「ねんず」「雀追【すずめおい】」「田植」「地蔵舞」「年始舞」「綱引」「出子助【でこすけ】」などがあり、そのつどこれらの中から何番かを選んで上演している。登場人物後幕うしろまく】をまくり揚げ出入りし、幕の後にはウタカケ(佐文立【さまだて】と称する詞章をうたう役)と笛がおり、舞台前方には太鼓据えられ、その打ち手登場人物問答もする。また舞台上手に手平鉦【てびらがね】の打ち手数名居並ぶ上演の場所は能舞宿【のうまいやど】と称され民家集会所などがあてられる
 この能舞は、岩手秋田山形などの山伏神楽とも共通する中世風の語り物舞の諸番を持ち伝えており、かつて下北半島殷賑きわめた山伏系の神楽として、その由来伝承形態芸態等に芸能史きわめて注目すべき点の多いものである
 よって重要無形民俗文化財指定し、その保存図ろうとするものである
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田楽:  黒沢田楽
神楽:  いざなぎ流御祈祷  三作神楽  下北の能舞  中江の岩戸神楽  五島神楽  伊予神楽



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