下伊那のかけ踊とは? わかりやすく解説

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下伊那のかけ踊

名称: 下伊那のかけ踊
ふりがな しもいなのかけおどり
種別1: 民俗芸能
保護団体名:
選択年月日 1999.12.03(平成11.12.03)
都道府県(列記): 長野県
市区町村(列記):
代表都道府県 長野県
備考
解説文:  長野県南部下伊那地方には、かけ踊榑木踊【くれきおどり】、念仏踊などと称される芸能多数伝承されている。これらの芸能下伊那地方を含む三遠南信地方濃密な分布をみるものである
 下伊那地方においてかけ踊とは、願をかける願かけ踊、一方で踊りをかけに行く(踊りに行く)ものと解されているが、かけ踊とは、踊りが行列をなして他の場所練り込み太鼓・鉦を主要楽器として踊りかける形式のものと考えられている。災厄祖霊等を送り出すという点に特色があり、盆や虫送り雨乞い行事等と結びついて行われている。
 長野県天龍村大河内では盆の新仏供養として八月十四日、および十六日から十七未明にかけてかけ踊行っている。十四日新盆迎える家がある場合、その家々踊りをかけて回る。
 行列一行は「南無阿弥陀仏」の旗を先頭に、切子灯籠鳥さし、一の太鼓、鉦、太鼓、笛で構成されている。新盆の家で一〇八本松明あるいはロウソクを灯して踊り衆を迎え入れると、練り込んだ一行のうち太鼓、鉦、鳥さしは輪を作り囃しながら腰を低く躍動的に踊る。扮装浴衣下駄ばきであるが、鳥さし太鼓、鉦を務める者は、白い垂【たれ】をつけた笠を被る。次いで念仏和讃が行われ、近隣人びとをも含めとなっての手踊が始められる太鼓踊から手踊まで、一軒の家で少なくとも一時間はかかり、新盆の家が多い年には、一晩終わらないこともあるという。
 十六日から十七未明には、手踊の「八幡はちまん】」を踊る。そして十七日を迎えると、かけ踊一行大河内内の庚申前に道行きをする。新盆の家では親類縁者から切子灯籠提灯を盆の供養として贈られているが、これらをすべて持ち寄り庚申前で太鼓踊念仏和讃が行われている間にそれらを燃やし、すべてが終わると後ろ振り向かずに帰るという。
 大河内かけ踊みられるように、かけ踊送り行事としての特色をもち、盆踊形態変遷考えるうえにおいても貴重であり、地域的特色顕著である。



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