三陸鉄道への経営移管とは? わかりやすく解説

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三陸鉄道への経営移管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 17:04 UTC 版)

山田線」の記事における「三陸鉄道への経営移管」の解説

2014年1月31日第7回山田線復興調整会議においてJR東日本は、210億円と試算された復旧費用のうち線路設備など原状回復に伴う140億円を自社負担する明言した上で復興まちづくりに伴うかさ上げ移転費残り70億円は公的資金活用して自治体などが負担)、被災した線路駅舎復旧させ、10年間の赤字補填分などとして5億円を負担し、当区間運行事業三陸鉄道に、線路など鉄道施設三陸鉄道沿線4市町それぞれ無償譲渡経営移管する(運営形態三陸鉄道南北リアス線と同様、運行施設保有分ける「上下分離方式」となる)案を示したJR東日本によると、南北分断されている三陸鉄道の2路線つながり一体運営することで、地域密着型コンパクトな経営行い持続可能性の高い運営形態実現できるとしている。一方、この案に対して赤字路線引き継ぐことで新たな財政負担抱えることになる山田町大槌町慎重な態度をとった。 鉄路での復旧明言されたことにより、宮古市八木沢地区磯鶏駅 - 津軽石駅間)への新駅八木沢・宮古短大駅設置案を示した。ただし、あくまでも経営分離案とは切り離して可能性模索するとしている。 2014年7月には岩手県が、高台などを通過しているため震災による被害比較的軽微であった宮古駅 - 豊間根駅間および鵜住居駅 - 釜石駅間を優先して復旧させるようJR東日本協議をすすめる方針であると明らかになった。 また、岩手県JR東日本7月に同区間現地調査実施JR現状復旧費140億円の負担方針は既に示していたが、被災免れた区間全体の約8割の46キロ)についても、全線の9割強を三陸鉄道同等太くて規格新しレール交換し木製枕木コンクリート製交換、さびた塗装トンネル修繕などを実施する方針示した費用は非公表)。 同年8月7日山田線復興調整会議において、岩手県三陸12市町村は、 関係自治体負担避けつつ早期鉄道復旧目指す 三陸鉄道による山田線運営を「有力な選択肢」として、JRとの詰め協議を急ぐ という2点確認岩手県その後JR東日本に、 設備更新時などの費用補填 三陸鉄道求め水準への鉄道施設強化 復旧後経営安定させるのに十分な赤字補填 復旧後一定期間運賃JR運賃同額にする差額負担4点要請同時に、国にも一定の支援求めることとなった同年11月25日JR東日本交渉してきた県は、盛岡市開いた首長会議において沿岸12市町村長らに、JR東日本から、 一時金として当初の5億円か大きく上積みした30億円を負担する30億円は運賃の上昇を抑える原資今後災害時生じ施設更新費用などにも充てることを想定し活用法市町村検討車両無償譲渡する 軌道強化する 検修庫・施設管理拠点整備する 人的に支援する 観光客誘致などで協力する、 などの提案があったことを報告12市町村議会住民説明し、県と市町村12月議会などを経て年内改め会議開き受け入れかどうか最終決定することとなった山本正徳宮古市長、野田武則釜石市長、またこれまで負担額を懸念していた佐藤信山田町長、碇川大槌町長も、12月上旬相次いで移管案を受け入れる旨、前向きな見解表明12月24日達増拓也岩手県知事沿岸12市町村長望月正彦三陸鉄道社長らが盛岡市開かれた会議にて、移管受け入れについては合意JR東日本からの移管協力金30億円の使途については継続協議)、2015年年明けにも基本合意を結ぶこととなった。これを受けて12月26日達増拓也岩手県知事山本正徳宮古市市長東京都内冨田哲郎JR東日本社長会談し三陸鉄道への移管受け入れ方針伝えた不通区間復旧工事2015年3月7日着工した復旧費用210億円のうちJR東日本が140億円を負担し残り70億円を復興交付金から支出全線復旧2018年度見込みになることが発表された。当初計画では2016年開催希望郷いわて国体までに宮古駅 - 豊間根駅間および鵜住居駅 - 釜石駅間を先行して復旧させて三陸鉄道路線として開業する予定であったが、岩手県沿線自治体は、部分復旧した場合CTC未整備などにより安全上に問題があるとして、全線一括での復旧要請することとし2015年7月31日には全線一括復旧基本方針とする協定書締結された。 三陸鉄道への移管区間路線名については「三陸鉄道リアス線」とする計画であるが、現在の北リアス線南リアス線区間についても移管区間同じくリアス線」と路線名を改称し統一することを検討2017年12月25日同社取締役会正式にリアス線」に統一することが決定したまた、山田線釜石-宮古間については、新設予定の「宮古短大」「払川」を除き現在の駅名を使用することとした。その一方でJR東日本路線としては陸中山田駅などがある山田町を通らなくなることとなるが、山田線として残存する区間の正式路線名の改称については、2017年11月9日現在「名称は白紙」(=未定)と同社より公式に発表されている。 2018年7月18日までに同区間復旧工事のうち、建築工事全て完了し、同区間レール全線締結され宮古 - 釜石間のレール全線繋がった。これを受けて建築物強度確認のために、同年8月21日からディーゼル機関車による試運転順次実施された。その後11月には完成した駅舎見学会実施した2019年入ってからは移管向けた準備本格化し、同年1月28日から三陸鉄道車両乗務員による試運転訓練運転が開始された。1月31日には移管区間事業の実施主体第一種鉄道事業者)のJR東日本から三陸鉄道への変更などを定めた鉄道事業再構築実施計画地域公共交通活性化再生法に基づき認定された。 三陸鉄道は、宮古 - 釜石間の運行2019年3月23日開始した

※この「三陸鉄道への経営移管」の解説は、「山田線」の解説の一部です。
「三陸鉄道への経営移管」を含む「山田線」の記事については、「山田線」の概要を参照ください。

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