ラムスデン現象
牛乳を40℃以上に温めると表面に膜ができます。この現象をラムスデン現象といいます。牛乳を加熱すると、空気に触れている牛乳の表面から水分が蒸発し、表層部が部分的に濃縮されます。すると、牛乳の中に溶けているタンパク質などの成分が凝集し、表面に膜を作ります。 このように、膜の成分はタンパク質と脂肪、それに乳糖からなる栄養豊かなものなので牛乳と一緒に飲んでも問題はありません。 ホッとミルクをつくる時のコツは、火力です。弱火でゆっくり温めようとすると時間がかかるので、失われる水分が多くなります。また強火にすると鍋の底に焦げ付きやすいので、強めに中火が最適といえます。 牛乳の濃度を一定に保つためには、鍋の中をかきまわす、あるいはゆする、という方法があります。これで牛乳の濃度のかたよりを防げます。 |
ラムスデン現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/05 01:44 UTC 版)
ラムスデン現象(ラムスデンげんしょう、Ramsden phenomenon)は、牛乳を電子レンジや鍋で40℃以上に温めることにより表面に膜が張る現象である[1][2]。これは成分中のタンパク質(β-ラクトグロブリン)と脂肪が表面近くの水分の蒸発により熱変性することによって起こる。牛乳ではなく豆乳でできる膜はゆばと呼ぶ。 なお、β-ラクトグロブリンはホエータンパク質(乳清タンパク質)の一種でありカゼインとは異なる。
参考文献
- W. Ramsden, "Separation of Solids in the Surface-Layers of Solutions and 'Suspensions' (Observations on Surface-Membranes, Bubbles, Emulsions, and Mechanical Coagulation). -- Preliminary Account", Proceedings of the Royal Society of London, 72, 156-164. (1903 - 1904).
- 住民生活課生活グループ「地域おこし協力隊通信Vol.83」『ほろのべの窓』第2022巻第11号、幌延町、2022年、13頁、2022年12月23日閲覧。
関連項目
脚注
- ^ 牛乳を温めたときにできる膜 日本乳業協会
- ^ 『大人も知らない?ふしぎ現象事典』2021年 マイクロマガジン社 50頁
- ^ 住民生活課生活グループ 2022, p. 13.
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