プロトポロス関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 15:41 UTC 版)
プロトポロスオンライン 世界規模で展開されている人気MMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)。リチャード・アラタによって制作され、プレイヤーは「テイパー」「アズラ」「ショウド」のいずれかの国(勢力)に属し、三国を統一して「皇帝(カイザー)」になることを目指すというゲーム。レベル制で、ゲーム内には様々な職業があるが、実質的には「奴隷」「市民」「一般職・上級職」という階級に大まかに分けられる。ゲーム内で用いられる貨幣はビオス。 しかし、実はアラタとその信奉者たちによって、孤島を使った現実世界でのプロトポロスが作られており、オリジナルの「オンラインゲーム」のものと区別するため、「オフプロ」と呼ばれている。オフプロ プロトポロスを実際の生活でプレイしたい同志たちによって形成されたコミュニティ。場所は、どこかの孤島とされ、その場所は徹底的に秘匿され、隔絶されている。高額な料金を支払って参加した場合は、それに応じた階級からスタートできるが、無料の場合は奴隷からとなる。基本ルールとして個人情報やゲームデータを管理するため、インナーの装着が義務付けられており、場合によって運営から電気ショックを送ることも可能。インナーを通じてレベルや武器の種別に応じたダメージ計算や魔法を行う。生身で行うこと以外は、基本的に職業やアイテム、魔法などもゲームの通りとなっている。 表向きは華やかに見えるものの、裏では運営のために麻薬の製造や臓器売買を行っており、時々現れる漂流者に対しても隠匿のために殺害など後ろめたいことが行われている。また下記の通り皇帝が発生するとリセットされるために、物語時点ではもはや積極的に三国統一をしようと思う者がおらず、ゲームとして停滞していた。 最終的に明かされる島の来歴として、位置は日本の近海であり、元はグァンタナモ米軍基地のような国際法違反となるような拷問のアウトソーシング施設であったという。そのためにパノプティコン型監獄を模した地下の牢獄施設や、拷問器具「ビッチ・ペイン」が残されていた。施設の廃止後は、当初リゾートに転用向けで売り出されたが、忌まわしすぎて誰も買い手がつかずにいたところを、アラタが購入したという。 レベル 闘技場やクエストで勝つと得られる経験値を積むことでアップしていく。インナーが充電切れになるとペナルティとしてレベルが1降格する。最高は100。 階級 最も下から順にアンタッチャブル→奴隷→市民(10000ビオス必要)→一般職(戦士・魔法使い、レベル20以上)→上級職(騎士・司祭、レベル50以上でさらに100000ビオス必要)→王(レベル80以上でさらに上級職の3分の2以上の賛同が必要。それぞれの国の王であり、全体で3人)となっている。また、王が3つの勢力を統一すると「皇帝(カイザー)」になる。皇帝(カイザー) プロトポロスにおける最高階級であり、ゲームの目的。基本的には不在で、王が3つの勢力を統一した場合にのみ在位できる。ただし、後述の理由から最長でも8日しか在位できない。 少なくともオフプロにおいては三国統一を果たし、皇帝が現れると「カイザーフェスタ」と呼ばれる7日間のお祭りが行われる。また、皇帝発生時点でインナーのゲームとしてのギミックも停止する(ただし充電などの基本的な動作は行わなければならない)。カイザーフェスタが終了すると所属勢力も含めた基本的な状態がリセットされ、皇帝は廃位となり、再び三国の状態となってLv80の上級職の者が自動的に王になるが、皇帝だった者は王になれないという制約がある。 王 通常状態におけるプロトポロスにおける最高階級。それぞれの国に1人ずつ計3名いる。就任するにはレベル80以上で、さらに同国の上級職の3分の2以上の賛同が必要。特権などについては作中で明かされていないものの城に住んでいるなど、少なくとも他のプレーヤーよりも裕福な生活をしている。 アンタッチャブル 奴隷よりさらに下の階級。「いかなる慈悲や救いの手も届かない」の意。基本的には闘技場で、生命など一切無視していたぶられる奴隷。制度上は闘技場で行われる催し「アンタッチャブルライン」で勝つことで奴隷に上がれるとしているが、運営の方針としてはもはやプレーヤーと見られておらず、困難。 Bios(ビオス) プロトポロス内における通貨およびその単位。ギリシャ語で「生命」という意味を持つ。ギリシャ文字での表記は「βίος」。。 運営 台馬を筆頭とするオフプロの運営者(管理者)たち。基本的にはオフプロの維持を第一に考えており、資金調達のために裏では麻薬の密売や臓器売買などの犯罪も行っている。また、プレーヤーを手厚くサポートしているものの、奴隷以下の人物はその範囲になく、むしろ最下級の存在が他のプレーヤーの満足感にもつながっているとして這い上がれないように調整している。調整者(コーディネーター) キャストとして幅広い仕事をこなす運営の人員。例えば闘技場においてプレーヤーとして参加し、大勝ちする者が現れないように密かに勝敗の操作などを行う。具体的にどれほどの調整者がいるのかは不明だが、作中に登場した者はシングルタスクではなくても身体能力が高い。アウトロー狩りも行う。 シングルタスク 調整者の中でも特に能力が高く、特定の役割に特化した者。作中では立会人に匹敵すると評されている。 アウトロー ゲームをドロップアウトしたが島内に留まっている者たちの総称。インナーを脱ぎ捨てたために、ゲームルールの外にあり、通常の方法では戦闘不能にすることはできない。徒党を組んだり、武装して、一般プレーヤーを襲う存在で恐れられる。一方で運営側も武力を用いて彼らを狩ろうとしている。 一口にアウトローといっても派閥がある。
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