VAR
競技の審判に撮影システムとその映像を援用する仕組みのこと。いわゆるビデオ判定。「VAR」は特にサッカーの試合で用いられるビデオ判定を指すことが多い。
サッカーの試合の審判は主審1名に副審(ラインズマン)2名の構成が一般的だったが、2018年に国際サッカー評議会(IFAB)がVARの導入を公式に認め、同年ロシアで開催されたFIFAワールドカップでは実際にVARが多々用いられた。
2018年FIFAワールドカップではPK(ペナルティキック)の数が過去最多に上ったが、これもVARによって仔細が確認できるようになったという要因が大きいとされる。ブラジル代表のネイマールはファウルを受けて仰け反った姿がVARで確認された結果とくに悪質なファウルを食らっているわけではない(ただの痛いンゴ主張)ことがバレたりしている。
ビデオ判定
ビデオ‐はんてい【ビデオ判定】
ビデオ判定
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ビデオ判定(ビデオはんてい、英: Instant replay, Challenge)とは、スポーツ競技において審判員の肉眼での判定が難しいときや、審判員の判定に異議があるときに、撮影・録画されたビデオ映像(動画)を活用して判定を行う方式である。本来は人間(審判員)がリプレイ映像を確認する行為を指すが、ホークアイに代表されるような機械判定も広くビデオ判定と呼ばれ、混乱を生んでいる。
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- ^ 【ルール解説】ビデオ判定の採用ルールについて 富山グラウジーズ 2017年4月21日
- ^ 11名退場劇の裏にあったミスと問題 選手・クラブ・Bリーグが得た教訓とは Sports navi 2016年11月3日
- 1 ビデオ判定とは
- 2 ビデオ判定の概要
- 3 ラグビー
- 4 ボクシング
- 5 レスリング
- 6 関連項目
ビデオ判定
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大相撲にビデオ判定が導入されるきっかけは、1969年3月10日の3月場所2日目、横綱・大鵬と前頭筆頭・戸田の一番だった。土俵際に追いつめられ回り込む大鵬を追ううちに戸田の右足が俵を踏み越え、ほぼ時を同じくして大鵬の体が土俵を割った。22代式守伊之助の軍配は大鵬にあがったが、審判より物言いがあり協議をした結果、大鵬が先に土俵を割ったという結論(審判長の春日野(元横綱栃錦)以外の4人が戸田の勝ちを支持)になり、行司差し違えで戸田の勝ちとなった。しかし、この時の中継映像では戸田の足が先に出たように見えた。この日、NHKは午後7時からのニュースで、この一番をスローモーションで放送。大鵬がここまで45連勝していたこともあり、この一番の判定は「世紀の大誤審」と騒がれた。相撲協会には抗議の電話が相次ぎ、大鵬が所属する二所ノ関部屋宿舎には「タイホウが勝っていた。気を落とすな」との電報まで届いた。翌日、1969年3月11日付の日刊スポーツは、「大鵬『45』でストップ!」との大見出しで、この一番を報じている。小見出しには「誤審防止へ写真も使う」とある。 武蔵川(元幕内・出羽ノ花)は誤審について、「こうした微妙な勝負に対しては審判員の参考として写真、工業用テレビなど利用することを考える。しかし、相撲の勝負判定は他の競技と違う特殊性があるので、写真を判定の主にすることはない。あくまで参考にして使いたい。運営審議会にもかけ、工業会社にも依頼して近いうちテストしてみたいと考えている」とコメント。この段階ではまだ、協会側はビデオ判定のテストをしていないように推測される。誤審を受けて、日本相撲協会は目視による判定を補う方法について検討し、次の5月場所よりビデオ判定を導入することになった。 日本相撲協会広報部の資料には、「写真判定」の欄に「昭和44年3月場所2日目、大鵬-戸田戦で大鵬の連勝記録45でストップの一番と、9日目琴桜-海乃山戦の物言いが原因となって、翌10日目に審判部にて正式に翌5月場所からNHKテレビのVTRを参考資料にすることを決定した(実際には以前から準備しており、44年5月場所より採用予定であった)」と書かれている。1969年3月場所10日目、当時の春日野審判部長(元横綱・栃錦)は「写真判定採用は海乃山-琴桜戦が動機でもなければ、もちろん大鵬-戸田戦でもない。初場所前の記者会見後みんなで話し合って、最も近い時期を選んでということで、夏場所から実施することに決めたものだ。どんな方法でやるかはまだ分からないが、とにかく決まった以上は審判部が一丸となってやるつもりだ」とコメント。武蔵川理事長は「写真判定採用については5月からやることを正式に決めた。具体的なことは審判部に一任、協会はこれに対して全面的にバックアップをする」とした。 相撲協会は、写真判定導入決定後の1969年4月8日、理事長、審判部長らがトップ会談を行い、写真判定の方法を発表。まずは幕内だけの取組を対象に、NHKの大相撲中継の録画映像を勝負判定の参考にすることにした。実際は「ビデオ判定」だが、当時は「写真判定」という言い方が一般的だった。 1974年に発行された「武蔵川回顧録」(ベースボールマガジン社)によると、同理事長は当時について「数年来の懸案としてこの問題を討議していた協会は、この年の1月場所においてNHK画像からビデオ・テープに収録して勝負判定の補助とするよう試験を行い、良好な結果を得たので5月場所から本格的実施に踏み切ろうとした矢先の、大鵬-戸田戦であった」と振り返っている。 2000年頃より多くのプロスポーツでビデオ判定を導入する動きが見られるが、大相撲のビデオ判定はこれらに大きく先んじるものである。
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