タイ語表現の日本語版での扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/28 04:57 UTC 版)
「すれ違いのダイアリーズ」の記事における「タイ語表現の日本語版での扱い」の解説
舞台がタイの学校であり、主要なアイテムに日記があることから、劇中ではタイ語、タイ文字をベースにしたエピソードが頻繁に登場する。ソーンが自己紹介で"2"をモチーフにしたのもその1つだが、駄洒落のような言葉遊びや日本では馴染みのない固有名詞、習慣など、日本語に訳しづらいものも多い。 黒板の仏暦による日付 授業の際、黒板の最上部に1行で書かれているタイ文字はその日の日付である。左から順に、曜日、日、月、仏暦で書かれた年である。仏暦の年については、1年目のエーンは2554年、ソーンは2555年と書いており西暦では2011年と2012年にあたる。曜日と月にはタイ語固有の名称があり、日と年は数字で表されるものだが、劇中の黒板にはタイ文字の数字で書かれている。日本語版では冒頭部、ソーンが書いた日付の年の部分のみ西暦で表現された。 ジー(タイ語: จี้) ジージー(タイ語: จีจี้)先生が自己紹介をする時にモチーフにしたもの。"くすぐる"という意味である。日本語版では"ジーッとしていて"と表現された。 ムック(タイ語: หมึก) 1年生の生徒の名前だが、プラームックには動物の"イカ"という意味がある。ムックは自己紹介の時、両手をクネクネさせてなにかのモチーフを表現している。 コーカイ(タイ語: ก ไก่) タイ文字の子音アルファベットを順に並べたものである。似たような読みをしながら表記の違う文字が複数存在するため、使われる単語を1つ代表して組みにして覚える。例えばンゴーという文字は、劇中の唱え方の場合、冒頭から7文字目に位置しており、"蛇のンゴー"として覚える。日本語版では"AはApple"等々、英語のアルファベットで表現された。 熟語(タイ語: กลุ่มคำ) タイ語にも複数の言葉を結合して1つの意味として扱うものが存在する。劇中ではナムジャイ(タイ語: น้ำใจ、"心の水"転じて"思いやり")などが提示された。日本語版では四字熟語の前半後半として表現された。 鶏のバジル、豚ひき肉オムレツ それぞれガパオガイ(タイ語: กะเพาไก่)、カイジャオムーサップ(タイ語: ไข่เจียวหมูสับ)と表現されている。日本語版では前者は省略、後者は"オムレツ"と省略表現された。 スクワットジャンプとスコッチブライト 前者はスコットジャム(タイ語: สก๊อตจั้ม)と表現された。トレーニング手法の1つであるが劇中では体罰として用いられている。後者はスコットバイ(タイ語: สก๊อตไบท์)と表現された。タイでも一般的な洗浄用スポンジの商標である。つまりタイ語の場合、両者は前半部分、読みもタイ文字表記も同じになる。日本語版では前者は"スクワットジャンプ"と表現されたが、後者については省略された。 失恋学校(タイ語: ถูกทิ้งวิทยา) 略称のトー・トー・ウォー(タイ語: ถ.ท.ว. )は、受動態を示すトゥク、"別離"を意味するティン、"学問"転じて"学校"を意味するウィッタヤー各語の子音の頭文字を取ったものである。日本語版ではこの略称は英語の"School of Brokenheart"の略"S.O.B."と表現された。 ビン・バンルーリット(タイ語: บิณฑ์ บรรลือฤทธิ์) タイの映画およびテレビに多数の出演歴のある俳優であり、ホラー作品への出演も多い。日本語版では省略され"無我夢中"と表現された。 モンファー(タイ語: ม่อนฟ้า) チェンマイ市内にあるという架空の学校の名である。劇中では水上学校からエーンが転勤した先の学校として校長から提示され、ソーンはその情報をもとにエーンを探しにその学校に向かう。日本語版では校名は省略され、"チェンマイ"とだけ提示された。 年度末休み(タイ語: ปิดเทอม) 年(タイ語: ปี)で始まる言葉が、時期を示す言葉として後置修飾で新年(タイ語: ปีใหม่)、翌年(タイ語: ปีหน้า)と表現されたが、一見して分かる通り、この言葉と同じ子音を語頭に用いる。さらに、短母音か長母音かの差を除けば、どちらも"ピ"で始まる。日本語版では時期については"新年"、"新学期"のように"しん"の付く言葉として、年度末休みについては"やすみ"、"春休み"として表現された。
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